展示以外も楽しめる!美術館の教育普及活動

kyouiku

みなさんは休日を、どのように過ごしていますか?
展示を見に美術館へ…という方も多いかと思いますが、美術館では展示以外にもいろんな美術活動があることをご存知でしょうか。
今回は美術館の教育普及活動についてご紹介します。
この週末や夏休みは、いつもと少し違った目的で美術館を訪ねてみてはいかがですか?編集・執筆 / YOSHIKO INOUE,AYUPY GOTO

美術館の教育普及活動とは?

美術館の教育普及活動とは、「美術館における、展示以外の教育を目的とした活動」のことです。
教育活動というと堅苦しく感じるかもしれませんが、「美術館をより身近に楽しむ体験学習」と考えるとわかりやすいかもしれません。美術館で行われるワークショップやイベント、鑑賞体験のサポートなどの活動はすべて教育普及活動の一環といえます。
各美術館の学芸員が工夫を凝らし、年間を通して対象も内容もさまざまにプログラムを企画しています。
美術館によっては市民ボランティアを募集している場合があるので、学芸員の仕事に興味のある学生の方は、ボランティアに参加しながら学芸員の方を近くで観察してみるのも良いかもしれません。

☆全国の教育普及活動5選☆

全国の美術館でさまざまなプログラムが組まれていますが、今回はその中から5つの美術館の教育普及活動を紹介します。みなさんがよく行く美術館はどんなプログラムがあるでしょうか?ぜひ調べてみてくださいね!
 
 
1.東京都現代美術館
http://www.mot-art-museum.jp/edu/
東京都現代美術館の教育普及活動の特徴は、学校向けのプログラムが充実していること。
「アーティストの1日学校訪問」では、なんと現代美術作家が学校を訪問し授業を行います。
現代美術作家の特別授業、どんなことをするのでしょう。訪問された先の子ども達は、きっと忘れられない思い出になりますね!
親子向けや大人向けのプログラムも実施されています。ワークショップでは、現代美術作家の作品を共同制作というかたちで楽しく体験できます。アーティストの作品制作に参加しながら、「これもアート?」「何がアート?」な疑問をぶつけてみてはいかがでしょうか。
 
2. 川崎市民ミュージアム
http://www.kawasaki-museum.jp/museumprogram/

川崎市民ミュージアムは博物館と美術館の複合文化施設です。
特徴はなんといっても、リトグラフとシルクスクリーンの制作経験者向けに開放されている版画アトリエです。
プレス機や感光機その他さまざまな道具を利用することができるそうです!卒業後なかなか制作場所や機材が手に入らない人には嬉しいですね。初心者向けの版画講座が行われることもあるようです。設備や画材の充実したアトリエで、素敵な作品が作れそうです。
また、ボランティアや学生のインターンを積極的に募集している点も注目です!

シルク-min

3. 板橋区美術館
http://www.itabashiartmuseum.jp/lecture/

板橋区美術館は、1979年に教育普及担当学芸員を設けて開館されました。
毎年開催されるイタリア・ボローニャ国際絵本原画展へ足を運んだことのある人も多いのではないでしょうか?
教育普及活動でもこの夏は絵本をテーマとしたワークショップや対談などが多く開催されるようです。
ワークショップでは、版画でつくる絵本やしかけ絵本など、さまざまな角度から絵本作りを体験できます。また、絵本作家を講師に迎え、イラストレーターや絵本作家を目指す人を対象にした本格的なプログラムも要チェックです。
 
4.水野美術館
http://www.mizuno-museum.jp/kyoiku/

長野県にある日本画専門の美術館水野美術館では、子どもの頃から日本画に親しめるようなプログラムが実施されています。
小・中学生は毎週土曜日無料で入館でき、学校授業の受け入れでは地元長野の日本画家との交流もあります。
画材や技法など奥が深い日本画ですが、美術の授業ではなかなか触れる機会がありませんよね。美術館の鑑賞に加え、実際に体験したり作家さんのお話が伺えたりと、うらやましい限りです!
ワークショップの対象は子ども向け・親子向けに限らず大人向けも。内容は和紙や陶芸など日本美術に関するものが主なようです。また、美術館は庭園も素敵です。旅行を兼ねて足を運んでみたいですね!
 
5. 宮城県美術館
http://www.pref.miyagi.jp/site/mmoa/list1261.html

宮城県美術館は1981(昭和56)年に開館した、歴史ある美術館です。
教育普及活動も充実しており、毎月「どようびキッズプログラム」を実施しています。館内を散策しながらの「探検の日」、ものづくり体験の「創作の日」があります。年間を通し、五感全部を使ってアートを楽しめそうです。
そして、2つの創作室をいつでも開放。1室は絵画や版画に、2室目は木や金属、土などを材料にした制作用に使え、どちらも画材と道具が充実しています。
さらに、美術館スタッフに制作についての相談ができるのも嬉しいところ。「何か作りたい」の気持ちひとつで、いつでも訪れたくなる空間ですね!

 

ねんど-min

最後に

いかがでしたか?
展覧会の運営だけでなく、いろんな切り口でアートの生涯学習をたくさん提案する学芸員は、素敵なお仕事だと思いました。また、教員になり学校の課外活動として美術館を活用するのも楽しそうですね。
 
そして、ワークショップの対象は子どもや親子向けが多いと思われがちですが、探してみると中高生や大人向けのものも多いです!
知り合いや親戚のお子さんとワークショップに参加してみたり、友人や恋人とものづくり体験をしてみたり…。夏休みは、いつもと違う目的で美術館に訪れてみてはいかがでしょうか。
 
いろんな触れ方で、アートライフを充実させましょう!
 

(2015.7.6)
Yoshiko Inoue

著者紹介

井上佳子Yoshiko Inoue

女子美術大学卒業。 ビビビット社で、全国のデザイン・美術の学校へ行く仕事をしています。青い迷彩柄のPCケースが目印なので、見かけたらお声がけください! 昔の少女漫画とハロプロが好きです。
記事一覧へ