今は女性も活躍する時代!第一線で活躍する女性アートディレクター特集

ARTDIRECTORTOP

近年、いろいろな場面で女性の活躍が目立つようになってきました。もちろん、デザイン業界においてもその活躍が期待されています。
今回は、第一線で活躍されている女性アートディレクターの、魅力的な作品をご紹介したいと思います。女性ならではの視点で作られるデザインに注目です!
編集・執筆 /SHIGEMATSU, AYUPY GOTO

● 女性アートディレクターの活躍

そもそも、アートディレクターとは?

主に美術表現、芸術表現を用いたデザインをする上で、指揮をとり制作進行するリーダーのことを指します。ディレクションはもちろん、外部との交渉や、納期やコストの管理を行うなど、幅広いスキルが求められます。
制作を進めていく際はチームで動くため、アートディレクターが全体を統括するリーダーとなり、最終的な方向性を決めるという重要な立場を担っています。

アートディレクターって何?|仕事百科

 

デザインを統括する役割を持つアートディレクター。あまり知られていないかもしれませんが、デザイナーとして数年間キャリアを積まなければ就けない職業のため、女性の割合がとても少ないのが現状です。
しかし、近年ではさまざまな場面において男女を問わず活躍が期待されるような時代になってきています。そこで注目したいのが、女性アートディレクターの活躍です。
女性ならではの視点で描かれる、繊細でかつ力強い要素を持ち合わせているデザインは多くの関心を集めています。ロゴ、ポスター、CM、パッケージのデザインまで、幅広い分野を華やかに展開している点も、人気を集めている一つの特徴です。

● 注目されている点とデザインの傾向

では、実際にどのような点が注目を集めているのでしょうか?
女性アートディレクターの手がけたデザインの魅力的な要素について詳しく考えていきたいと思います。

ターゲットを絞ったデザイン戦略

アートディレクターは、デザインをする上でどういう人に向けたデザインなのかを明確に決める必要があります。
ターゲットを絞ることで、有効的なアプローチを考えることができるからです。女性のアートディレクターが手がけたものは、女性の好みに合わせてデザインされているものが多いように感じます。流行に敏感で、新しいものやかわいいものを好む女性をターゲットとして設定することで、高い宣伝効果が期待できるからです。このように、特徴を上手く押さえた戦略法でデザインの方向性が決められているのです。

女性特有の雰囲気を生かしたデザイン

配色は、女性らしさを感じる淡い色や鮮やかな色を使ったものが多いです。色の組み合わせはデザインを大きく左右します。選択次第でかなり印象も変わってくるので、デザインをする上でとても大切な部分になります。
フォントも柔らかく、装飾的なものが使われていることが多いです。フォルムや装飾によって、デザインに女性らしさや可愛さを上手くプラスしているのです。

ファッション的な要素

LUMINEやラフォーレなどのファッションビルの広告に起用されていることも多いです。ファッション的な要素を取り入れたおしゃれなデザインが若い人を中心にかわいい!と話題になっています。ファッションビルの広告は、いろいろなところで目にする機会が多いです。なので、普段あまりアートに関心のない人にも、広告を通してデザインに興味を持ってもらう、良いきっかけになっていると考えられます。ファッション関連の広告は必然的に女性が見る割合が多い為、デザインも目的に合わせたものが起用されているケースが多いです。

● 活躍している女性アートディレクターを紹介

清川あさみさん

糸や刺繍を使った独特の表現方法が特徴的なアーティストの方です。
代表作品は、雑誌「FRaU」で2007年から現在まで連載が続いている美女採集シリーズ。女性のタレントやアーティスト、ミュージシャンを動物に例えて表現しています。美女採集シリーズに続いて、男性をモデルにした男糸(danshi)シリーズも注目を集めました。
広告から空間デザインまで様々なジャンルを手がけており、最近では海外でも活躍されていて活動の幅を広げています。
繊細な中に美しさを持ち合わせた作品で、多くの人を魅了しています。
sasaki
▲美女採集より 佐々木希×アルパカ
http://www.asahi.com/photonews/gallery/kiyokawa_043012/sasaki.html

kanekonobuaki2
▲男糸より 金子ノブアキ 
http://www.parco-art.com/web/other/exhibition.php?id=636

長嶋りかこさん

グラフィックデザイナーを基軸にブランディング、プロダクトデザイン、パッケージデザイン、エディトリアルデザイン、アートディレクションを主に手がけている方です。2014年にデザイン会社「village®」を設立。そして、NYADC賞特別功労賞、東京ADC賞、JAGDA新人賞などを受賞されており、国内外でも多くの受賞経歴がある日本を代表する女性アートディレクターの一人です。
代表作品は、ラフォーレの広告です。力強くスタイリッシュな雰囲気を合わせているデザインが多いです。
32a60695
▲ラフォーレ原宿 ポスター I wear taboo
http://blog.livedoor.jp/masakinakagawa/archives/52132007.html

header
▲ラフォーレ原宿2012/AW企業広告 be noisy.
http://www.laforet.ne.jp/harajuku/special/autumn/

えぐちりかさん

電通に所属しており、アートディレクターとして活動している一方で、アーティストとしても国内外で作品を発表している方です。代表作品は日本とNYで開催されたドコモダケアート展のDM。
グッドデザイン賞、キッズデザイン賞、アドフェストブロンズ、インターナショナルアンディーアワード銀賞、JAGDA新人賞など、数多くの賞を受賞しています。様々なデザインジャンルの第一線で活躍しています。
アーティスティックな、遊び心が詰まったデザインがとても素敵です。最近では、「春風のいたずら」をテーマに作られた、ドレスを風で舞い上がらせブラを見せる「ピーチジョン」の広告が話題になりました。


▲ピーチジョン2016春CM

115-20110124_B
▲HOW TO COOK DOCOMODAKE?
http://moco2.pupu.jp/blog/ad_series/kininaru_004.html

092_02
▲パルコ NEW AUTUMN
http://mag.sendenkaigi.com/brain/201312/aoyama-meeting/001056.php

川上恵莉子さん

ドラフトに所属しているアートディレクターの方です。色の組み合わせを上手く利用している作品が多いです。代表作品は丸松製茶場「san grams」のブランディング。
こちらの作品は、2016年のJAGDA新人賞を受賞した作品です。2015年にADC賞も受賞しています。特徴的なロゴとシンプルな外観、ポップな色合いが魅力的です。一見シンプルに見えるプロダクトが多いですが、こだわりや個性のつまった惹きつけられるデザインが多いです。
sg_all
▲san grams VI ショップデザイン パッケージ ポスター グラフィックツール
http://db-shop.jp/magazine/2016/01/2636

sg_pkg
▲san grams VI ショップデザイン パッケージ ポスター グラフィックツール
http://db-shop.jp/magazine/2016/01/2636

白本由佳さん

新村デザイン事務所、ドラフト、POSTALCOでの経歴を経て、2011年よりフリーランスとして活動している方です。プロダクトからパッケージまで幅広い分野のデザインを手掛けています。代表作品はMaholo、efuca.など。
2015年日本パッケージデザイン大賞 食品部門 銀賞、2015年JAGDA新人賞、2015年東京ADC賞など受賞。
パステルな色使いをうまく生かしたデザインが特徴的で、女性らしい雰囲気のフォントが使われているところに魅力を感じます。手書きを生かした淡い色使いの作品も多いです。

16030201_4
▲gift box efuca.
http://bitecho.me/2016/03/06_624.html

image-1
▲Maholo
http://www.yuka-shiramoto.com/works-2/

高井薫さん

サントリー宣伝制作部を経て2002年よりサン・アドに所属している方です。2006年のJAGDA新人賞を受賞。
代表作品はビブレの広告です。広告のアートディレクション、パッケージデザイン、アプリや映像制作なども手掛けています。
さまざまなジャンルのデザインを行っており、ふんわりとした雰囲気が特徴的です。
 
FORUS_summer_A2_0409
▲VIVRE FORUS 2013 summer
http://kikiinc.co.jp/index.php/portfolio/umeyama_vivre_forus_2013_summer/

6fba42267e61949f323aa6c1fdead8c6
▲VIVRE+FORUS 2012 クリスマスキャンペーン
http://kikiinc.co.jp/index.php/portfolio/umeyama_vivre_xmas/

上西祐里さん

電通に所属しているアートディレクターの方です。2016年にJAGDA新人賞を受賞。
代表作品は世界卓球2015のポスターです。
こちらの作品はシンプルな部分におしゃれな要素を取り入れており、そのデザインはとても洗練されて美しいです。この他にもスタイリッシュなものからおしゃれな雰囲気のデザインまで、幅広いジャンルの作品を制作されています。

0408_世界卓球_B1ポスター_版下ol
▲world table tennis championship 2015
http://www.uenishiyuri.com/worl-table-tennis-championships-2015

bento001
▲WELCOME BENTO 2012
http://www.uenishiyuri.com/WELCOME-BENTO-2012

● 最後に

今回の記事では、第一線で活躍している女性アートディレクターについて紹介しました。
女性ならではの視点で考えられたデザインには魅力的な要素がたくさんあるため、制作をする上で参考になる部分も多いのではないでしょうか。街などで気になった作品を見つけた時は誰が作ったのか調べてみるといいかもしれません。記事を通して、少しでも女性アートディレクターの魅力を感じていただけたら嬉しいです。これからのデザイン業界において、女性アートディレクターのさらなる活躍に期待したいですね!

(2016.9.22)
ShigematsuFumika

著者紹介

重松芙史香ShigematsuFumika

女子美術大学デザイン・工芸学科のヴィジュアルデザイン専攻に所属しています。かわいいものを集めるのが大好きです♡
記事一覧へ