「美大生をつなぐ」が合言葉。東海圏の美大生団体connectAを知ってる?

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学校で課題に集中していると、比べる相手が学内の仲間だけになりがち。「他校の学生はどんなものをつくっているの?」「他校の友人が欲しい!学内に収まらず、刺激が欲しい」ーー。そんな気持ちを抱えながら制作している人もいるかと思います。

合同展示会や交流イベントを開催し「美大生同士のつながり」を深めようと奮闘する愛知県の美大生団体「connectA」をご紹介します!全国の学生を対象とした展示会のお知らせもあるので、ぜひご覧ください。編集・執筆 / YOSHIKO INOUE,AYUPY GOTO

● connectAってどんな団体?

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connectA (コネクタ)

TwitterHP

”connectA(コネクタ)”は、「東海の美大生をつなぐ」を合言葉に公募展やイベントを企画している学生団体です。愛知県立芸術大学、名古屋造形大学、名古屋芸術大学、名古屋学芸大学など東海圏の美術系大学の学生を中心に、2011年から活動が続いています。
”connectA(コネクタ)”のAはアルファベットの始まりのA、そしてARTのAでもあります。
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メンバーは1年単位で代替わりし、年間の活動内容を考えるところから始まります。2018年度は、愛知県を中心とした東海圏の美大生の名刺を展示・交流イベントを催す「名刺展」を前半に、後半は中部クリエーターズクラブとコラボしたコネクタアワードを開催します。コネクタアワードは全国から作品を募集し、入選70作品をデザインギャラリーで展示。2018年8月現在、メンバーはその準備に奮闘中です!

名刺展


コネクタアワードSTART展(〜2018年9月末まで作品募集中)

●運営メンバーに直撃!2018年はどんな活動をしているの?

connectA発足当時は、現在のような展覧会形式でなく、ライブやアートパフォーマンスイベントを開催していたそうです。メンバーや企画のかたちを少しずつ変えながらも、2018年で活動は7年目。複数大学の学生が集まるいわゆるインカレサークルだと、活動を継続していく難しさもあると思います。
団体の運営方法や、作品募集中のコネクタアワードについてメンバーに直撃してみました!

▼左から駒崎さん、久保田さん、奥田さん、野木さん、高田さん。2年生メンバーが集まってくれました。

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今日はよろしくお願いします!
2018年度のconnectAメンバーは、どのように構成されているのですか?
奥田さん:よろしくお願いします!
今年は、愛知県芸の学生が9名と一番多く、名古屋造形大生が3名、名古屋芸大生が2名参加しています。毎年いる名古屋学芸大学のメンバーが今年は不在で、絶賛募集中です!(笑)
メンバーは基本的に大学1,2年生ということで、今日は2年生メンバーが集まってくれたんですね。皆さん、connectAにはどんなきっかけで入ったのですか?
駒崎さん:私は、展示会の企画・運営側をしてみたいなと思って入りました。美大に入ると、展覧会に作品を出す機会はたくさんありますが、運営側になる機会は、自分で行動しないと意外とないんですよね。
久保田さん:僕が入った一番の理由は、こういった経験を通して他の大学の人と交流したかったからです。他にも、展示計画をしたいとか、1つのものをみんなで作り上げる経験をしたいとか、いろんな理由を持った人が集まってます。
活動を通して、他の大学の友達ができるのは大きな魅力ですよね!
団体の活動を継続的に続ける上で、気をつけていることはありますか。
野木さん:展示計画担当、グラフィック担当などの役割分担は、イベントごとに決めてます。学校が違うと課題で忙しい時期も違うので、どうしても参加出来ない人は毎回いますね。そういう人が置いてきぼりにならないように、会議の内容は毎回LINEで共有してます!
高田さん:あと、1年生にもしっかり仕事を任せるようにしてます。例えば8月の名刺展では、オープニングパーティの企画班、展示計画の班などで分かれているんですが、1.2年生が混ざって一緒に準備してます。そういうのを通して、少しずつ仲も深まりますね。
僕と野木くんも、去年のコネクタアワードの展示会で配布したパンフレットの担当になって……。
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野木さん:あれは大変だったよね(笑)。一冊を複数人でつくるので、フォントの統一とか、取材の文字起こしとか……。自由にできる分本当に大変だったけど、あれで先輩との距離もかなり縮まったと思う!
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高田さん:大変なイベントを乗り越える度に、メンバーの仲は深まるよね。

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そんな”コネクタアワード”は、ポスターコンペという形で2014年から開催しているんですね。中部クリエーターズクラブのデザイナーさん達が審査員なんだとか。
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奥田さん:そうなんです。有り難いことに声をかけていただいて、コラボして開催してます。
プロのデザイナーの方に審査していただくことで、アワードそのもののクオリティを上げていただいてますね。
nogi
野木さん:メンバーはアワードの審査の様子を見学させてもらったのですが、「こういうところを見るんだな」と勉強になりました。並んだ作品に票が集まっていくのは見ているだけでも緊張しました(笑)。
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高田さん:作品を見ただけでコンセプトがすっと伝わる作品が評価されてるんだなと感じました。
僕は今年のアワード「START展」のフライヤーを担当したんですが、プロの方に直してもらいながら成果物を作れるのは本当に貴重な機会だと思います。
okuda
奥田さん:コネクタの自慢できる部分だよね。
具体的には、どんなフィードバックをもらったのですか。
takata
高田さん:まず、フライヤーのデザイン案では片面だったのですが、見てもらったときに「両面にして、特色印刷使っちゃったらどう?」と言っていただいたので、グレー部分は銀にして、特殊印刷にしました。

あとは、裏面の文字組みに関して細かいアドバイスをいただきました。行間のちょっとした調整とか、本当に細かいところですが、見る側にとってわかりやすくするにはどうしたら良いかというのを教えていただきました。

【始めに提案したフライヤー2案】

【フィードバックをもらった後の最終版】

▼両面印刷になり、グレーの部分はシルバーに。左が表面、右が裏面。

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駒崎さん:フライヤーに関してだと、他にもいろんな思い出があるよね。協賛企業に関する記載情報の確認1つをとっても、普段学生生活をしていたら大人とやりとりする機会はあまりないので、勉強になりました。connectAに所属しているからこその経験だと思います。

▼思い出深いフライヤーの話題は、自然と笑みがこぼれる!

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ありがとうございます。
それでは最後に、「START」展に出展を考えている方へメッセージをお願いします!
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奥田さん:入賞者の交流パーティでは、いろんな学生が集まり、友人の幅が広がる良い機会になります。今回のアワードでは、学生らしい、いきいきとした作品がたくさん届くといいなと思ってます!
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野木さん:コネクタアワードでは、いつもの学校課題とは違う学生と競うことになります。デザインを目指している人は学外にもたくさんいることを知る機会になり、良い意味での焦り・刺激をもらえると思います!
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久保田さん:自分は2年生からコネクタに入り、いろんな学校の学生と関わったり、協賛企業の方の意見を聞いたりして、良い経験ができているな、入って良かったなと感じてます!もし出展に迷っている人がいたら、せっかくなので挑戦してみてほしいです!
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駒崎さん:今年の「START」というテーマは、制作したての初心に返った気持ちで、これからの自分を見つめ直すきっかけにしてほしいと思い設定しました。たくさんの作品が集まるのが楽しみです。
takata
高田さん:出展する人は、ぜひこのアワードを上手いこと使ってほしいと思います。いろんな大学、専門学校の人と同じフィールドで戦えて、かつプロのデザイナーに審査・アドバイスをもらえるなかなかない機会です!しかも応募期間が夏休みなので、制作期間もなんとか確保できるんじゃないかと思います。
今後のスキルアップに、上手く利用してほしいです!

●コネクタアワード ”START展” 。
夏休みに制作したものを応募してみては?

コネクタアワード「START展」 募集要項

募集作品:「スタート」をテーマとしたポスター作品
募集期間:7月9日(月)〜9月30日(日)
対象  :学生
応募方法:応募登録フォームより登録後、ポスターデータをメール送信
メール :connecta.start@gmail.com

昨年(2017年)アワード受賞者の声

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昨年のテーマが「自分の名前」と聞いて、最初とても悩んだのを覚えています。アワードを通して、自分の名前に対しての捉え方やアイデンティティーについて考える良い機会となりました。他の受賞作品も名前を生かした個性的なアイデアで、創作意欲を刺激するものばかりでした。
愛知県立芸術大学 3年デザイン学部 島吉信之介さん
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私は1年生の時からコネクタアワードに応募しており、2017年の”わたしの名前展”ではコネクタ賞をもらいました。自分の名前について考えるというテーマで面白かったです。表彰式ではさまざまな学校の人と出会えて楽しいです。友達を誘って、今年も挑戦したいな!
名古屋芸術大学 4年メディアコミュニケーションデザインコース 斎藤あかりさん

●最後に

学生主体で他校生を巻き込んだイベントは、運営の継続がなかなか難しいもの。connectAの皆さんは、どんな企画をするときも「人と人のつながり」を軸に工夫を凝らしているそうです。
コネクタアワードでは、受賞すると審査員にフィードバックがもらえ、他校の学生と交流ができます。自分の力試しはもちろん、そこから広がる人間関係に期待し、挑戦してみてはいかがでしょうか。学生時代の出会いは、一生の宝物になりますよ。
「START」にまつわるグラフィックをつくり、あなた自身の新しい一歩を踏み出せると良いですね!

(2018.8.28)

著者

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井上佳子

はたらくビビビット編集長。 株式会社ビビビットの社員です。ポートフォリオづくりに役立つ情報発信を目指します。 Twitter

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