みなさんは「広告」と聞いてどんなものをイメージしますか?駅にある大きなポスターやテレビCMなどもありますが、広告の種類はそれだけではありません。動画サイトやSNS、メールなど、インターネット上にも様々な手法の広告が掲載されています。それらの広告は、一体どんな仕組みで掲載されているのでしょうか。詳しく見てみましょう!
編集・執筆 / HANA HIRATA, YOSHIKO INOUE
●広告の種類
まず始めに、広告には主にインターネット広告、マス広告、SP広告の3種類があります。
●マス広告
テレビ・ラジオ・雑誌・新聞の4つの媒体に載せる広告のことです。マスメディア広告の略称で、幅広い層の人に一気に情報を拡散できます。
●SP広告
セールスプロモーション広告の略称で、テレビ・ラジオ・雑誌・新聞以外の広告のことを言います。具体的な例を挙げると電車、バスなどを使った広告や、街頭広告、店頭広告、チラシやDMなどさまざまな媒体があります。
●インターネット広告
WEB、SNS、アプリ、メールなど、インターネットを利用した広告のことを言います。
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マス広告とSP広告は具体例が思い浮かびやすいですが、インターネット広告については「なんとなくイメージがつくけど、詳しくはわからない……」という方が多いのではないでしょうか?
デザイナーを志す学生であれば、多くの人の目に触れる広告を制作したいと思う方も多いと思います。雑誌やチラシなどももちろんですが、インターネット広告は、今や多くの人が毎日目にしているでしょう。
インターネット広告について、細かく解説していきたいと思います!
●インターネット広告の種類
まずはインターネット広告の種類について。大きく分けて9種類の広告があります。大きな広告から小さな広告までさまざまです。
リスティング広告
インターネット広告の中でも一番代表的なものです。リスティング広告とは、検索エンジンにキーワードを入力すると表示される、キーワード関連の広告のことです。例えば、「就職活動 デザイン」で検索するとViViViTの広告が一番最初に出てきます。広告かどうかは、タイトルの左下に「広告」というマークが表示されるので一目で見分けられます。
純広告
純広告とは、あるサイト内で決められた枠を一定期間で買い取って掲載される広告のことです。テキストや画像、動画など、広告にはさまざまなかたちがあります。
仕組みを例で言うと、「展示会の広告を出したい」と思ったときに、本メディア”はたらくビビビット”へ出稿(広告を出すこと)依頼し、掲載するなどです。広告を訴求したいターゲット層と、サイトを閲覧する層がマッチしていると、より広告の効果が出やすいでしょう。
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アドネットワーク
アドネットワークとは、さまざまなWEBサイトやアプリの広告枠に対して、まとめて出稿できる仕組みを指します。
純広告のように1つのWEBサイトに広告を表示するのではなく、インターネット広告代理店の持つアドネットワークを経由して、いろんなサイトに広告を表示することを言います。出稿側は、アドネットワークを利用することで出稿手続きの手間が省けます。また、代理店に最適なメディアを選定してもらうことが可能です。
こうした、さまざまなインターネットメディアの広告枠を持つ、インターネット広告の代理店を抜粋してご紹介します。
■ Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)/ヤフー株式会社
URL: https://promotionalads.yahoo.co.jp/service/ydn/
■ Googleディスプレイネットワーク(GDN)/グーグル株式会社
URL: https://ads.google.com/intl/ja_jp/home/how-it-works/display-ads/
■ 楽天マーケティングプラットフォーム/楽天株式会社
URL: https://adsales.rakuten.co.jp/
例えばWEBサイトやブログ、SNSなど、多くの媒体に出てくる広告を見つけたら、アドネットワークを利用していると予想できます。
ネイティブ広告
ネイティブ広告とは、WEBメディアなど広告掲載面に違和感なくなじんでいる広告のことを言います。賃貸サイトやホテルの予約サイト、ファッション通販サイトなどによく見られます。とは言いつつも、「PR」や「広告」といった表記があるので、よく見るとすぐに見つかります。
SNS広告
SNS広告はTwitterやFacebook、Instagram、LINEなどのSNS内で掲載される広告のことを指します。自分がフォローまたは追加していないアカウントの広告もタイムラインに流れます。出稿側は、SNSの会員登録情報を活かして広告のターゲティングがしやすいところが特徴です。
動画広告
動画広告とは、短時間の動画で製品を宣伝するタイプの広告です。YouTubeなどの動画サイトで、配信動画の冒頭や途中に流れる広告を目にしたことがある人は多いと思います。動画広告はクリッカブルな仕様になっていることが多く、閲覧者を会員登録ページや商品説明のページまで誘導することができます。広告自体も配信風のつくりになってるなど、バナー広告とはまた違った打ち出しで”クリックしたくなる広告づくり”の工夫が凝らされています。
アフィリエイト広告
アフィリエイト広告とは、発信力のあるメディアを持つ人が「アフィリエイター」となり、企業の代わりに商品を宣伝する仕組みのことです。例えばタレントのSNSや、Instagramのフォロワーが多い一般人などもアフィリエイターになり得ます。アフィリエイト広告を掲載したい場合は、ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダー)というサービスを使って掲載します。ASPは仲介会社の役割をしており、「アフィリエイター」の人と広告主の仲介を行います。
通常、広告枠に掲載することで広告費は発生しますが、アフィリエイト広告は、広告をクリックした閲覧者が商品を購入または資料請求、会員登録などをした時に広告費が発生します。
メール広告
メール広告はメール方式で配信する広告のことを言います。メールマガジンもメール広告の一種です。メール広告は他のインターネット広告に比べてターゲットがかなり絞られます。
●最後に
インターネット広告にはさまざまな種類がありましたね!初めて聞いた用語もあったのではないでしょうか?
インターネット広告は、マス広告と違い、掲載媒体に合わせてターゲットをしっかりと絞り込むことができます。インターネット広告に使われる「バナー」を制作する際は、ターゲットが好む色やビジュアル、クリックしやすい形や文字サイズがかなり研究されています。
広告で注目するのはデザイン性だけ……という方も、仕組みを知っておくことで、将来つくり手になった際に役立つのではないかと思います!
(2019.3.2)
著者
はたらくビビビット
ポートフォリオとデザインのリファレンスメディア