デザイナー志望の学生であれば、春になると「夏のインターンへの参加」が気になりませんか?
この記事では、メーカーのデザイナーに2025年卒として入社予定の筆者(川名)が、夏のインターン時のポートフォリオを振り返ります。大学3年生の2月と比較的早い時期に内々定をいただきましたが、就活を振り返って「やって良かった」と感じるのはインターンへの参加です。自分の良いところや得意なことに気がつき、やりたいことがより明確になり、学校では出来ない経験で大きく成長できました。
私の体験談が皆さんの参考になれば嬉しいです!
執筆 haruno kawana / 編集 YOSHIKO INOUE
私について‥サマーインターンに向けて準備したこと
静岡文化芸術大学デザイン学部デザイン学科ビジュアル・サウンド領域4年の川名春野と申します!私は、大学3年生の4月に本格的に就職活動を始め、翌年2月(大学3年生の2月)に終了しました。夏のインターンシップでは「デザイナーとして働く」体験をさせていただき、その後の就職活動や日々のデザイン活動に大きな影響を与えました。
インターンシップ参加のための選考でも、就活本番と同じように面接や筆記試験があり、
・自己分析
・企業分析
・ポートフォリオ
・エントリーシート
などの準備をして臨みました。自己分析や企業分析で自分の就活軸を定めることで、ポートフォリオの中でやりたいことや自分の強みを表現できるようになります。
ポートフォリオ選考はデザイナー就活ならではの特別な選考であり、企業の方も重視しています。最終的に私は7社応募し3社参加しましたが、ポートフォリオが間に合わず締切を逃したこともしばしばありました……。読者の皆さんはそのような悔しい思いをしないためにも、これからご紹介するポイントを踏まえ効率良くポートフォリオを仕上げていただきたいです!!
インターン用のポートフォリオで押さえたいポイント
1. 自分がやりたいことを明確に表現する
続いて作品の順番です。志望する職種・業種に合わせた作品をはじめに持ってきて、1番に見ていただけるようにしました。UI/UXデザイナーになりたいというのが就活の主軸であったため、ほとんどのページをUI/UX作品に充てた構成にしました。自信のあるグラフィック作品は載せないのではなく、最後の1ページにまとめて自分の得意分野もアピールできるようにしました。このように、やりたいことが決まっている人は、志望する業種・職種に応じて、作品の順序や割合を検討してみてください。まだ決まっていない人は、自己分析したり、後述する自己紹介ページの作成に取り組んでみて、自分の就活軸を見つけてみてください。
選考で提出するポートフォリオは「◯ページ以内のポートフォリオ」や「◯MB以下のポートフォリオ」のように企業ごとにフォーマットの指定があります。気になる企業の応募条件は早めに確認しておきましょう。私は10ページでまとめることが多かったです。
2.自己紹介ページで自分を魅力的に表現する
後回しにしがちですが、自己紹介ページを充実させることも大切です。ポートフォリオの情報から「面接で話してみたい」「会ってみたい」と興味をもってもらわなければなりません。どんなことを掲載するかは人それぞれになりますが、例えば、自分がどんなデザイナーになりたいかというビジョンを記載すると、企業の方もマッチングが判断しやすくなります。また、コンペの受賞歴などの実績を記載すると、授業以外でもデザインすることへの意欲が伝わります。
私も夏のポートフォリオで、受賞歴やビジョンなどを記載し、その内容でインターン選考通過という結果をいただくことができました。
ただ、シンプルで整然としたデザイン自体は悪くないと思うのですが、自分のイメージ(おしゃべり、明るい雰囲気)とは離れたイメージになってしまい、夏のインターン後に大きく作りかえました。
冬のポートフォリオではこのように仕上げました。まず自分の写真を大きく載せ、できるだけ普段の雰囲気と近い写真を心がけました。自分らしさを追求したことで、お会いした企業の方に「ポートフォリオのままの印象ですね!」と何度も言っていただけました。自己紹介もしっかりと見てくださっていると実感しました。自分を魅力的に伝える写真や、自分らしさについてもこだわってみてください。
3.口頭説明しやすいポートフォリオにする
ポートフォリオ面接に備えて、ポートフォリオを見ながらプレゼン練習をする癖をつけましょう!私は最初の面接で話してみて、初めて「ここの流れが不自然だ」「ここは言葉が詰まる」と感じました。面接本番で後悔しないためにも、ポートフォリオの骨組みができてきたら、声に出して読んでみてください。夢中で作り進めていたものから一歩引いて、改めて読み上げることでこれまでと違った見方ができます。さらに、友達や周りの人に口頭説明を聞いてもらう機会を作るのもおすすめです。積極的にフィードバックをもらって、ポートフォリオブラッシュアップと面接対策を同時に進めちゃいましょう!
4.ビジュアルで伝える努力をする
最後に、読み手の立場に立って、ビジュアルで伝えることに挑戦してください。グラフィックデザイン以外を専攻している人にこそ意識して欲しいポイントです。レポートのような文字ばかりのものよりも、図やイメージがいくつも含まれたものの方が、とっつきやすく読んでみたいと感じます。例えば、アンケート結果をグラフにしてみるや、言葉だけの説明に図解を加えるなどの工夫できます。
些細なことで、ページにメリハリができたり、目を引くので注目ポイントもわかりやすくなります。ビジュアル表現が苦手な方も少しずつ挑戦してみてくださいね。
最後に
当時のポートフォリオを見返すと恥ずかしいのですが、夏のインターンシップの時点で完璧なポートフォリオを提出できる人は中々いません。企業の方も、大学3年生の夏の時点という前提で見てくださるので安心してください。最初は、何から取り掛かればいいかわからない恐ろしい魔物のように感じるかもしれません。しかし、作り込んだポートフォリオは自分の支えとなり、心強い味方になってくれます。今のうちに作って見せてを繰り返し、何度もブラッシュアップをしていくとどんどん良いものになっていきます。期限を設けると言う意味でも、まず夏のインターンシップ応募を目標に、楽しんでポートフォリオ作りに取り組んでほしいです!
(2024.4.15)
著者
はたらくビビビット
ポートフォリオとデザインのリファレンスメディア