「IoT(アイオーティー)」という言葉を、聞いたことはありますか?言葉だけは聞いたことがあるけど、どんなものかよく分からない……という方もいらっしゃると思います。ですが、クリエイターにとっても、そうでない方にとっても、これからの時代において「IoT」は、生活のなかで重要になってくると思います。IoTを使えば、映画で見たような便利で不思議な暮らしができてしまうかもしれません!今回はそんなワクワクするIoTの世界についてご紹介します。
編集・執筆 /OSARAGI, AYUPY GOTO
IoTとは
IoT(英: Internet of Things)とは、簡単に言うとモノがインターネットに繋がることです。ここで言うモノとは車、家、冷蔵庫、衣服……と、多岐に渡ります。
これまではインターネットに無縁であったモノもインターネットがつながることで、モノ同士で相互作用をしたり、人が遠隔からそのモノを操作したりすることができるようになります。
「モノがインターネットにつながると具体的にどんなことができるの?」と疑問に思われた方のために、今回は「身の回りの生活で使うもの」に厳選して、IoTをご紹介します。
こんなことまでできるの?IoTプロダクト
◯◯×インターネットは、まるで魔法のような機能が生まれます。ここで私が「面白い!」と思ったIOTプロダクトを4つをご紹介します。
オーブンレンジ×インターネット「HEALSIO」
天気予報と連動し、献立を立案してくれる
シャープ株式会社の「HEALSIO(ヘルシオ)」は、無線LAN機能、音声対話機能を搭載しており、対話を通して「HEALSIO」が献立を考えてくれます。
そして、最もIoTらしい機能だと感じたのが天気予報、暦、季節のイベント時期によって、献立が変化するところです。例えば、夏なのに鍋を提案されたらどうでしょうか?夏に鍋を食べたい人はそうそういないはずです。
そこでHEALSIOはインターネットを通じて人の生活環境をリサーチすることによって、人のニーズとミスマッチしないようにしているのです。もはや家電というより、料理アドバイザーが家にいるようです。
コーヒーメーカー×インターネット「バリスタi」
家族や友人とつながる
ネスレ日本株式会社の「バリスタi」はコーヒーブレイク時に、遠くに離れている家族や友人とコミュニケーションが取れるプロダクトです。
スマートフォンで使用する「ネスカフェ アプリ」で、家族や友人を登録しておくと、いつコーヒーを楽しんだか、どんな気分で飲んでいるかなど、遠く離れていても、お互いのことを知ることができます。これがあれば、「あの人も今こんな風にコーヒーを飲んでいるんだ」と安心しますよね。また、高齢の家族が利用する場合ですと、コーヒーメーカーを通して生活の異変を読み取ることもできるはずです。
一見、コーヒーメーカーとインターネットは結びつかない気がしますが、「バリスタi」はインターネットを用いて「人と人をつなぐ」という新しい価値を生み出しました。身体だけでなく、心まで温かくなるようなIoTプロダクトです。
マイク×インターネット「Listnr」
音を感情に変換する
株式会社Cerevoの「Listnr」は、赤ちゃんの「泣く」「笑う」「ぐずり」「喃語(乳幼児が発する言葉にならない声)」といった4種類の感情を認識し、スマートフォンへ通知するIoTプロダクトです。
スマートフォンアプリの画面上では、解析された感情が表示されます。1日のうちでその赤ちゃんが何%笑い、何%泣いていたか、というデータを把握することができます。
普段知り得ないことをリアルタイムで知ることができるのは、IoTならではの機能です。赤ちゃんの成長を遠くにいながらも見守れるの点が新しいです。
鍵×インターネット「Qrio Smart Lock」
鍵は持たなくてもいい!
誰しも一度は家の鍵のトラブルに見舞われてことがあるのではないでしょうか。例えば「家に友達が遊びに来るけど、まだ出先だ!」と言った時には、目の前に家があるにもかかわらず、お友達を長い間、外で待たせておかなくていけません。
しかし、Qrio株式会社が開発した「Qrio Smart Lock」は、スマートフォンで操作ができるため、出先でも家の鍵を開閉することができます。また、LINEやFacebookなどのメッセージ機能を使って、家族や友人など来てほしい人に、来てほしい時間だけ鍵をシェアできます。
シェアハウスなどの多数の同居人がいる場合には、スマートフォンで開閉できる鍵が大活躍しそうです。また、最近問題になっている運送業の「再配達」問題も、この鍵が普及すれば解決しそうです。
IoTでこんなことができるようになる!
近年の急速な技術革新で、IoTは世界にとってますます重要な役割を果たしていくことになるでしょう。先ほどピックアップしたようなプロダクトの他にも、グーグル株式会社の「血糖値を管理できるコンタクトレンズ」などがあり、普段利用している日用品にもIoTは積極的に取り込まれています。
近い未来、身の回りの全てのモノがインターネットにつながることで、人の生活をモノが学習し、生活をフルサポートをしてくれる世界になるかもしれません。食べたもの、出かけた場所、何時に寝たか……などの記録の全てがインターネットに残り、医療、教育、娯楽……といったあらゆるジャンルで一層活かされるようになリます。
また、そのようなものとは別に、IoTによって日本国内で問題になっている「高齢社会」や「老老介護」、「地方過疎化」などの社会的課題も解決できるかもしれません。
インターネットの一番の強みと感じるのは「時間と場所を選ばない」ということです。直接その場所に行かなくとも効果を得ることができるという点は、かなりのメリットです。
IoTにはこの利点を生かし、未来をもっと明るいものへと広げてくれる可能性を秘めています。
IoTに関わるクリエイター
今までの記事から「IoT、ちょっとワクワクするな」「関わってみたい」と思っていただけた方に、朗報です! IoTは、クリエイティブ職の仕事に関係をもち始めています。ここで、IoTに関わるクリエイター職をご紹介します。
・プロダクトデザイナー
・UX・UIデザイナー
プロダクトデザイナーはモノの形を作り、UX・UIデザイナーはユーザー体験を考え、ふさわしいインターフェースを作り出すことだけが仕事だと思われがちですが、近年は家電や日用品にIoTが加わり、両者の仕事の壁は崩れつつあるようです。これからの時代、プロダクトデザイナーはモノのデザインだけを考えれば良いのではなく、インターネットについても知っておく必要があります。また、UI/UXデザイナーは馴染みが深いインターネットだけを知っておくだけでは不十分です。
変化の激しいIoT時代において、デザイナーも柔軟な変化と対応が求められているのです。
【これらの仕事についてもっと詳しく知りたい方はこちら】
プロダクトデザイナーとインダストリアルデザイナーの違いって何?|仕事百科
最後に
IoTとは、モノを繋ぐインターネットのことです。身の回りにあるモノをインターネットにつなぐことによって、人々の生活が今よりも便利になるだけではなく、世界が抱える社会的課題についても解決する力があります。
また、クリエイターにもIoTは良い刺激を与えています。今まで分かれていた職業が複雑に入り組み、仕事の幅が広がっています。つまり、変化の早い時代にデザイナーも変化を求められているのです。今後、より存在感が増してくるであろうIoTについて知識を増やし、それを作り出すクリエイターに興味を持ってもらえたなら嬉しいです。
(2017.6.6)
著者
はたらくビビビット
ポートフォリオとデザインのリファレンスメディア