美大進学を検討している受験生へ。デザインとファインアート、どちらを学ぶ?

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絵を描くことが好きな人であれば、美大への進学を考えることがあるのではないでしょうか。美術系の大学では「デザイン」と「ファインアート」の専攻ふたつに大きくにわかれ、どちらを選ぶのか決める必要があります。両方とも元は“絵を描く”ことから始まりますが、入学後に身につく表現力・知識・スキルは大きく違います。今回の記事ではデザインとアートの違い、そしてそれぞれの大学生活や就職状況をご紹介します。少しでも美大を目指す受験生の力になればと思います。編集・執筆 /yamaguchi, AYUPY GOTO

●「デザイン」と「アート」の違い

絵を描くことが好きだけど、将来を考えてデザインを学ぶべきなのか。自己表現や自己追求、自分がこだわり抜いた作品を作り続けたいのでファインアートを学ぶべきなのか。
そろそろ大学と志望学科を決めたい悩める受験生のために、デザインとファインアートの大きな違いをご説明します。

「デザイン」と「アート」は、つくる目的が違う!

デザインには、広告やパッケージデザイン、WEBデザインなど幅広い種類のデザイン(下記項目参照)が存在しますが、そのどれもが商品を使う人、サービスを利用するお客さんなど、ユーザーのことを一番に考えて作られています。つまり、何かをつくる際は自身の自己表現力よりも、常にそのデザインを受け取る人の目線も意識し、人々のためになるような作品を作ることが、重要になってきます。
一方ファインアートは、自分の中にある問題や考えを自分なりの形で表現していくことがメインであり
作品を手にする人々のことを第一に考えるデザインとは反対に、作品を通し自分自身のテーマを掘り下げ私はこういう人間だ!と自己表現する事が目的となってきます。

つくる過程が違う

上記ではデザインとファインアートの制作の目的の違いをご紹介しましたが、それに応じてまた変わってくるのが制作過程になります。
デザインの場合、まず初めにクライアント(お客さん)からの依頼や要望イメージが制作のスタートとなり、作品の形や色、画材などの全てを決める条件になります。できるだけ期待を叶えるような作品に寄せていくことが、制作過程において大切です。完成するまでは依頼主との細かなやりとりやコミュニケーションが必須ですね。
ファインアートの場合、制作過程は作者の数だけ存在するとも言えます。
制作のきっかけとなった出来事やそのとき自分の中にあったコンセプトにより色や形、表現方法が違うので、表現の幅は無限に広げることができます。
展示や公募展に出展するのであればその期日までに、いかにコンセプトに合った自分なりの良い作品が作れるかが勝負になってきます。
制作中は常に自分と作品のみの一対一の長い戦いになる、と私は思っています。

デザインとアート、物作りという点での基本は同じ!

ここまでデザインとアートの違いを説明しましたが、ものづくりをするという点は同じです!
つくる対象や目的は違いますが、どちらに進んでも人々の心に響くような作品を届けるという気持ちで是非頑張って下さい!

●大学では何が学べるの?

では実際に、大学に入学するとしたらデザイン学部かアート学部か、あなたであればどちらを目指すでしょうか。
大学ではそれぞれ、どのようなことが学べて、どんな課題があるのか、次は大学生活においてのデザインとアートの違いを項目ごとにご紹介していきます。

たくさんの学科がある!

デザイン系の学部:グラフィックデザイン、テキスタイル、空間デザイン、情報デザイン、建築、プロダクトデザインetc
ファインアート(芸術)系の学部:油絵、日本画、版画、彫刻、工芸etc
その他:芸術学、ファッション、マンガ、アニメ、映像etc
※大学によって呼び名が違うので大まかにまとめています。

上記のようにデザインとアートに分けてもその先には、たくさんの選択肢があります。
デザイン科は主に就職を見据えた学生生活となり、絵画科は作家活動のための学生生活となってくると思います。
将来自分は何をして生きていきたいのか、何を一番学びたいのか……あなたの気持ちを大切にうっすらでいいので考えておきましょう。
入学後、専攻した学科とは違う事がしたいと思えば美術大学ならではのサークルや部活動などで取り組めたりもします!また編入制度が充実している大学もあるため、自身の選択する専攻に不安のある方はそういった大学を選択するのも、ひとつの手ですね。

どんな課題があるの?

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デザイン系の学部:就職を意識した練習課題
仮想の展示・仮想の企画から広告のポスターやDMのデザインなどあらかじめ与えられたテーマに対するデザイン的解決
ファインアート系の学部:作家活動をしていくための練習課題
自分が作品を通してどういったメッセージを発信していきたいのか、作家としての自己表現の追求

大学から出される課題は、デザイン系とファインアート系、共に将来に繋げるための大切な練習とも言えます。
大学によっては、課題の量が多く、大変と感じることもありますが一つ一つに自分なりの目的を持ち楽しんでこなすことができれば、大きな力がつきます!

●それぞれの就職は?

主な就職先を見てみると

デザイン系:広告代理店、デザイン事務所、ゲーム会社、IT企業、WEB制作会社、メーカー企業etc
ファインアート系ゲーム会社、印刷、映像、制作工房etc

デザイン系とファインアート系、自分の学んだ事が活かせる仕事に就く方もいれば、趣味としてやり続けたことを仕事にする方もいれば、全く新しいジャンルの職業に就く方もいたりと、様々でした。
就職率でいえば、デザイン系のほうが数倍高いですが、どちらの学生も就職に関しては全て自分次第で、積極的に自主制作に取り組み、準備が早ければ早いほど納得のいくような結果が残せるといえるでしょう。

●学科決めには将来の見通しが大切!

「◯◯会社に就職したい!」「作家になりたい!」まだまだ先のことで選択は難しいけれど、卒業後の見通しを持つことは早くて損はありません。
受験生のうちである今からでも、大学卒業後の自分の姿をうっすら考えておくことが、学科決めのヒントに繋がるかもしれません。
時間を有効活用し有意義な受験生活、学生生活をお送りください。

(2017.5.13)

著者

多摩美のファインです。音楽聴くことが趣味です!

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