オススメミュージックビデオをリサーチ!クリエイティブによって作られる世界観

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みなさんは音楽をよく聞きますか?音楽は日常的に耳にする機会が多いと思いますが、曲それぞれに存在している「MV(ミュージックビデオ)」をチェックしている人は、どれほどいるものなのでしょうか。今回はその「MV」についてリサーチして、魅力的な作品をご紹介したいと思います。
編集・執筆 /YAMADA, AYUPY GOTO

●MV(ミュージックビデオ)ってなんであるの?

そもそも、MVってなんであるのでしょうか。
MVと一緒に、PV、という言葉も聞いたことがあるかと思います。これはプロモーションビデオの略で、元々の役割としては曲そのものを宣伝=プロモーションするための映像でした。それがいつしかMVの出現により、宣伝をするためのものではなく、曲のイメージを視覚で表現すること、芸術性を高めた映像作品という位置づけに変わってきました。

10年以上前の作品

宣伝として使用していたPV映像が主流だったころの特徴はなんでしょうか。PVに良く見られた特徴としては、
・アーティストが常に登場して歌っている
・意味合いを持たない
・ストーリー性はあまりない
ということです。
曲とアーティストについての映像なのだから当たり前だろ!と言われればその通りなのですが、歌っているところを映像に納めただけだったり、曲との親和性はあまりなかったりと、現在のような1本の映像作品として確立できるようなものは、まだ少なかったといえます。しかしそれが悪い、という訳ではなく、あくまで当時の流行と風潮によってそうなったということです。
もちろん、現在も上記に挙げたタイプは沢山あります。しかし、そこに新しい技術が使われたり、ただ歌っているだけでも何かしらのコンセプトが見えてきたり、世界観が受け取れたりと、MVらしさが見受けられることが多いです。
現在のMVは映像技術も大きな進歩を遂げており、10年前と比べると表現の幅はかなり広くなってきました。
ちなみに、PVというのは和製英語であり、本来海外ではもとからMVと表現していたようです。後に、日本もMVと呼ぶようになりました。そこからも洋楽のMVは芸術性を取り入れ、日本のものより進んでいたことが想像できます。

90年代のイケてる作品

現代の技術がなくても素敵な作品はあります。ほんの一部ですが90年代の作品をご紹介します。

ピチカートファイブ – 大都会交響曲

1998年リリース。歌唱シーンのみだけでなく、曲に沿った演出とフィルムカメラのような表現や都会の街中の描写が入っており、この時代の先端だったことをよく感じさせます。コマ送りのような表現が特徴。今となってはこのレトロな雰囲気がオシャレで良いですね。

Aqua – Barbie Girl

1997年の作品。曲のタイトル通り、バービーガールの世界を表現しています。ストーリー性が組み込まれていて楽しいです。技術の差はあれど、スタイルは現代のMVにかなり近いです。

世界観や表現が面白いもの

では次に、最近の映像の世界観や表現方法が面白いものを紹介していきます。
音楽と映像の融合を、いろんな切り口で表現しています。

曲の内容と映像のリンク性が高くユニーク!

岡崎体育 – MUSIC VIDEO

MVを作成する際に良くみる効果が曲になっていてMV自体もそれとリンクしているもの。ユーモアたっぷり、かつ「あ〜ある〜!」と思えるようなものが、次から次へと紹介されていきます。アプローチの仕方が面白いです。

特殊な技術や道具を使った映像

最近注目されている技術や表現を使ったMVを、いくつかご紹介します。
(M+A) – MY SUPER8

画像と画像の間をつなぎ変化させる効果、モーフィグを使用して動画にしたもの。実写なのに人形のような動き、曲の不安定な要素も加わり不思議で独特な世界観が創り出されています。曲の雰囲気やイメージを強く印象付けられるMVです。

Passion Pit – Take a Walk

ドローンを使用して撮影されたもの。ボールがバウンドするような低空飛行から雲の上まで、自由自在に表現されています。曲名の“Take a Walk”にマッチした映像です。

アーティスティックな表現に終止釘付け

Metronomy – On the motorway – by JUL & MAT

MV、というよりは映像作品に近い作品。音楽に合わせて絵の具を操っていくもので、作業的にはシンプルですが、見せ方がとてもユニーク。色の混ざり方や絵の具の付き方も同じものが二つとしてないので見ていて飽きません。

トクマルシューゴ – Katachi

紙だけを使い、曲のリズムや歌詞に合わせて形態が次々にしていく映像。ものすごい作業量と熱量です。もはやアートの一環。

メッセージ性が強く引き込まれる作品

Katy Perry – Roar

まるで1本の映画をみているかのような、ストーリー仕立てになっています。色々な試練を乗り越え闘う強い女性をイメージさせ、曲の歌詞にもピッタリ。イラストレーションとの融合、そしてふんだんに使われたCG技術がジャングルの世界へと引き込んでくれます。

Maroon 5 – Sugar

世界的人気バンド「Maroon5」が、一般の結婚式にサプライズで登場するもの。特別な技術を使っている訳ではありませんが、アイデアが画期的でメッセージ性が強い作品です。サプライズのリアリティとMV的なアプローチが上手く融合しているのでチープにならずかっこ良く、かつ感動的にまとまっています。幸せな空間がMVになっています。

●このMVがすごい!クリエイターにアンケート

ということで今回、クリエイティブ系に関わりのある学生や職業の方に、オススメのMVについてアンケートを取ってみました。

Perfume – Spring of Life

●編集者/PR 女性
PerfumeのPVはいつも最先端技術を取り入れているので好きです。


好きな映像監督がたくさんいて、その監督たちが手がけた作品はいつもチェックしています。
児玉裕一さん、田中裕介さん、ZUMIさん、関根光才さんなど。
★その他オススメ作品
Perfume「PICK ME UP」、TWIN CROSS「僕は君を笑わない」
など。

水曜日のカンパネラ – ツチノコ

●文化学園大学 女性
コムアイのダンスのダンスが見所。


監督が好きで見ています。

Bombay Bicycle Club – Carry Me

●東北芸術工科大学 女性
こまどり動画と手書きイラストレーションの組み合わせが素敵です。

OK Go – I won’t let you down

●多摩美術大学 女性
最初に登場するperfume、最後の日本語の表記に注目!


自分の故郷、行ったこともある元アウトレットパークの跡地で撮影されているのですが、PVでは異世界のような雰囲気で、日本の田舎で撮られている感じが全くないんです。視点が上に下に急移動するのが心地よく、息のあった移動や傘の開閉のようなアナログの手法なのですが、信号や電光掲示板のようにデジタルで作られたものに見えるところが面白いと思います!よく見ると最初にPerfumeの3人が登場しているところも日本人に親しみやすいです。

安室奈美恵 – Golden Touch

●武蔵野美術大学 女性
MVを見るということだけでなく、触ることを疑似体験できる面白さ!


指を真ん中に置くことで、映像の中のいろいろなタッチを体験出来る仕掛けが楽しくておすすめです。

技術面や表現方法、監督の作品傾向がすきだったりと、いろいろな観点からおすすめなMVを挙げて頂きました。好みは人それぞれですが、総じて言えることはMVとしての魅力、曲と映像の関係性がしっかりしていて、作品として完成度の高さが共通しているのではないでしょうか。

●さいごに

いかがでしたでしょうか。今や世の中には8億以上もの曲が存在するといいます。人々が生活する上で密接に関わってくる音楽。そしてその音楽をより豊かに見せてくれるMVの存在。映像技術は日々進化しています。いい映像を見るだけでもそこからたくさん表現の引き出しを増やすことができると思います。音楽を楽しむと同時に、MVからクリエイティブな要素を吸収できたら一石二鳥ですね。是非クリエイティブな要素を意識しながらMVを見て、有意義な時間を過ごしてみてください!

(2016.8.9)
Yamada Miyu

著者紹介

山田実優Yamada Miyu

武蔵野美術大学でグラフィックデザインやパッケージデザイン、ブランディングデザインを主に勉強しています。 舞台鑑賞や洋服巡りが好きです。
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