今更聞けない!?トンボ、CMYKってなに?セルフ印刷のときに気をつけること

印刷きをつける2-min (1)

家や課題の印刷、そしてクリエイティブ系就活に重要なポートフォリオをいざ作ろうと思った時、印刷とDTP用語に慣れていないと戸惑うことがあると思います。この記事では印刷に困った時に活用できる、基本的なDTP知識や、自宅プリンタでの印刷方法、外のプリンタにデータ持ち込みして印刷する「セルフ印刷」についてご紹介します。
編集・執筆 / SHIONE, AYUPY GOTO

●印刷したら色が変……RGBとCMYKって?

制作したものを印刷したら、モニターの色とはかなり違う色で出力された経験、ありませんか?
印刷にはカラーモード(RGBとCMYK)の設定が必須です!これをしっかり理解することで、モニターと印刷物間での色の差を少なくすることができます。

RGB

Red=赤、Green=緑、Blue=青 
これら3つの原色を混ぜて幅広い色を再現する加法混合の一種。光の3原色とも言われ、色を混ぜるほど明るい色になる特徴があります。
コンピュータやテレビの液晶ディスプレイに使われているのがこのカラーモードです。
RGBカラーは簡単に言うと光の色なので、紙や物への印刷には適さないということになります。

スクリーンショット 2016-09-06 13.34.53

CMYK

Cyan=シアン、Magenta=マゼンタ、Yellow=イエロー、Key plate=キープレート(≒黒)
の4つから構成されるカラーモードです。
こちらは、混ぜるほど暗い色へと変化していく特徴があります。プロセスカラーとも呼ばれ、通常のカラー印刷の多くがこの4色で印刷されています。
CMYKカラーは簡単に言うとインクの色です。紙や物に印刷をする場合は、このカラーモードを選択してください。

スクリーンショット 2016-09-06 13.42.08

RGBのデータをCMYKに変換するときの注意点

RGBで作ったデータをCMYKに変換するとき、Photoshopの”イメージ”フォルダ内の”モード”にて変換ができます。
RGBにしか表現できない色があるので、CMYK変換で色に差が生まれます。また、一旦CMYKカラーに変換したものをもう一度RGBカラーに戻しても、変換前の色には戻らないので注意が必要です。

秋のキュピ

左はRGBモードで作成したイラスト。彩度が高く、RGBでしか表現できない色が多いです。右は左のイラストをPhotoshopでCMYK変換したもの。だいぶ色がくすみました。


このようにRGBで作ったデータをCMYKに変換するとイメージに差が生じてしまいます。印刷することが初めから決まっているものはCMYKでデータを作るようにするのが一番です。



ですが、後からCMYK変換する場合でも、少し手を加えることで色のくすみやイメージの差を少なくするコツがあります。
1つ目はPhotoshopの”表示”フォルダ内にある”色の校正”を使用する方法です。
色の校正をクリックすると、RGBモードで作業をしながら、CMYKになった時の色を確認することができます。CMYKとRGBの色を見比べながら進められるので便利です。
2つ目は変換によって色がくすんでしまったデータをCMYKモード上で修正する方法です。自分の目で見てカラーバランスや彩度などを調整してください。以下のイラストがこの方法で調整したものです。

秋のキュピ2

ただし、モニターでのCMYK表示が実際の色ではないので注意が必要です。モニター上で暗く感じても印刷してみるとそうでもなかったという場合が多いので、実際に自分で印刷を繰り返して感覚を身につけていくことが大切です。

●印刷したら画像が粗い!……解像度って?

モニターで見る分には普通に見えるのに、印刷したらギザギザしたモザイクのようになってしまったという経験はありませんか。
これは印刷に必要な画像の「解像度」が足りなかったことが原因です。

解像度

画像はすべて点(ドット)が集まって表示されていて、1インチあたりにどれだけの密度で点が集まっているかを指す数値を『解像度』といいます。
解像度の単位は「dpi」といい“dot per inch(ドット パー インチ)”の略称です。
つまりこの解像度の数値が高いほど、1インチあたりのドット数が多い=きめ細かい画像 となります。


解像度は高ければ高いほどデータも重くなるので、適切な解像度の数値は、媒体によって変わってきます

71~96dpi
Web用解像度(スクリーン解像度) 一般的に72dpiが多く使われています。
200dpi
離れて見るポスターや大きい印刷物に推奨される解像度です。
350~400dpi
印刷用解像度。 一般的に350dpiが多く使われています。


ポートフォリオや画集などを作る時に、Web用に作った作品を印刷したいけれど解像度がたりない!なんてことにならないように元データはしっかり取っておくこと、印刷を見据えて解像度は大きくしておくことが大切です。

●フチまでしっかり印刷したい!……トンボって?

印刷面いっぱいに印刷がしたいのに周りに白いフチが出てしまう…… という経験はありませんか。
そんな時は「トンボ」を利用しましょう。

トンボ(トリムマーク)

トンボ(トリムマーク)とは、断裁の位置を決め、仕上がりサイズを設定するものです。この仕上がりサイズいっぱいに画像や背景を印刷したい場合、仕上がりサイズよりも3ミリ外側にヌリタシする必要があります。ヌリタシとは仕上がりのサイズよりも外にある、裁ち落とされる部分のことをいいます。仕上がりサイズと同じ大きさで画像を配置すると、断裁のときのズレによって、印刷されていない部分が白い余白としてあわられてしまうことがあるので気をつけましょう。 Illustratorのフォルダ”オブジェクト”内の”トリムマークを作成”で簡単に作成できます。

とんぼ_03

トンボをつけることで、フチなし印刷をすることができます。印刷した後は、内トンボに定規を合わせてカッターできれいに断裁すれば完成です。

トンボをつけるときの注意点
例えばトンボを利用してA4サイズのフチなし印刷をしたい時、印刷する紙は必ずA4よりも大きいものを使ってください。トンボも印刷されないと意味がないので、B5用紙だったらA4用紙に、A3用紙だったらA3ノビ用紙と一回り大きい紙に印刷するように気をつけましょう。

●WEB印刷サービスを利用する時はどうする?

印刷会社に直接データを持っていかなくても、オンラインで印刷を注文できるサービスがたくさんあります。
Webでの印刷サービスは、セルフ印刷や持ち込みの印刷とは違い担当の方と直接のやり取りができないので、色々なルールや注意すべきことが多くあります。 以下の記事で詳しく取り上げているので参考にしてみてください。

印刷物初心者のための!web入稿マニュアル

●最後に

今回の記事では印刷の基本についてご紹介しましたが、印刷は使う紙によって雰囲気が変わってきたり、今回紹介したCMYKカラーでの印刷以外にも様々な特殊インクがあったり……印刷の世界はとても奥が深く面白いです。まずは、セルフ印刷を通して印刷のノウハウを学び、印刷の面白さに興味を持ってもらえたらと思います。

(2016.9.13)
Shione

著者紹介

汐音Shione

武蔵野美術大学所属。 グラフィックデザインやパッケージデザインなどの制作を主にしています。 イラストを描くことと舞台観劇、それから海が好きです。 最近は香水収集にはまっています。
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