資本金?平均年齢?デザイナー志望向け・企業情報の見方

就活生のみなさん、企業情報の見方がわからず困っていませんか?「若手が集まった勢いのある企業がいい!」「休日は絶対に土日がいい!」など人それぞれ譲れないポイントがあるかと思います。資本金や平均年齢など求人情報の数字を見て、企業の特色を探してみましょう!

編集・執筆 / MAKO WATANABE,YOSHIKO INOUE

もくじ

1.はじめに

就活が始まる時期になると、企業の情報量が多く何から見ていいかわからないこともありますよね。美術大学3年生の筆者も、「この言葉や数字、求人情報でよく見るけどどういう意味なんだろう。どんなふうに捉えたらいいんだろう。」と迷うことが多々あります。そこで今回は求人情報に出てくる項目から、会社のどんな側面が見えるのかを調査してみました。気になる企業の情報と照らし合わせながら一緒に勉強していきましょう!

  • ☑【見るときのポイント】

    “良い企業”の基準は人によって違います。例えば休日という項目一つでも、「代休が取れるなら土日出勤でも良い」という方もいれば「週末は趣味に使いたいので土日は死守したい」という方もいるでしょう。企業の判断をするときは特定の数字だけではなく、いろんな項目を見て全体的に判断することが大事です。

2.この数字から何がわかる?企業情報の捉え方

それでは実際に企業情報を見ていきましょう!

資本金

①意味
資本金とは、事業を進める際の元手のお金のことです。企業の運転資金であり、株主が出資した資金で構成されています。

②この項目からわかること
資本金が多いと、それだけ大きな額を扱って事業をしていると判断できます。ただし、資本金が少なくとも大きな売上を上げている会社もあれば、資本金は多いけれども、現在その現金が会社にはない会社もあります。(求人票に記載の資本金の額で、いま会社を運用しているというわけではありません。)
資本金を企業の信用度の判断材料の一つにすることもできますが、初期費用が莫大にかかる事業・少額で済む事業があることも加味しましょう。
▼例えばコンシューマゲームはソーシャルゲームに比べ制作費が高騰しやすい傾向にある

また、「会社の体力(潰れにくさ)」を判断するのであれば、貸借対照表(バランスシート)の純資産のほうがわかりやすいですが、貸借対照表は上場企業しか発表していないため、未上場企業は資本金の高さが判断材料となります。(資本金が高い=それだけ資本を持っている、会社として資金を調達する力がある等の判断)

さまざまな事業を手掛ける大企業やその子会社は「資本金数千万」ということもありますが、少数精鋭のデザイン事務所や制作会社だと数百万円程も一般的なので、基準の額については複数求人を比べたり、キャリアセンター等を頼ったりして判断すると良いでしょう。

売上高

①意味
売上高とは、会社が売り上げた収益のことです。

②この項目からわかること
売り上げが高いと、この企業は安定しているのかな?と思いがちですが、売り上げが高くてもさまざまなコストがかかっている可能性があるので必ずしも安定してると限りません。売り上げデータのみを見るよりも、過去五年ほどの売り上げ伸び率を見てみたり、利益が公開されている場合はそのデータを確認したりすると良いでしょう。

従業員数

①意味
従業員数とは、会社から給料をもらい業務をする人のことです。アルバイトやパートなど正社員以外も含めている場合は補足の記載があることが多いです。

②この項目からわかること
従業員数が少ないと、任される仕事内容が幅広く、マルチな活躍を期待されることが多いです。経営者の間近で業務を教われる可能性もあります。
従業員数が多いと、それだけ人件費がかけられるということで、規模の大きい仕事に携われる可能性があります。しかし大企業になればなるほど業務は細分化される傾向にあり、自分の担当外の仕事はできない場合があります。
例えばデザイナーであればデザイン部分だけ携わりたいタイプと企画部分から携わりたいタイプの方がいるでしょう。希望する働き方をできるのはどのタイミングなのか(若手のうちからできるのか、役職をもらってからできるのか等)という視点を持つこともおすすめです。

平均年齢

①意味
会社全体の社員の年齢を平均化したものです。

②この項目からわかること
平均年齢の低い環境は若手が多く勢いがあり、雰囲気やノリも若々しい傾向にあります。設立間もない、会社の文化やルールも決まりすぎてない環境は新しいツールや制度も積極的に導入されそうです。
デザイナーはトレンドを大事にする職種なので、平均年齢が若いと若手のフレッシュな時期に裁量権をもらえ、幅広い仕事を経験できる可能性があります。また次々と入ってくる後輩からも刺激を受けられそうです。

逆に平均年齢が高い・ベテランが多い職場では長い間業界を見てきたからこその熟練の技を間近で学ぶことができるでしょう。自分のロールモデル(自分の目指すべき理想の姿)を見つけやすいかもしれません。
また平均年齢の高い環境は離職率が低く、結婚や出産後も働きやすい制度が整っていると予想することもできます。

離職率

①意味
離職率とは、一定期間内に会社を辞めた労働者の割合のことです。算出期間は目的によって異なります。

②この項目からわかること
離職率の低い会社のほうが安定している・環境が良いという見方もできますが、退職者が少ないため上のポジションが空きにくく、昇進しにくいという側面もあります。
新卒の時点で「ある程度の年数が経ったらフリーランスになりたい!力をつけたら次のステップに転職したい」と考えている場合は離職率の数字はあまり気にならないかもしれません。逆に「長く安定した企業に勤めたい、環境が変わりやすいのは嫌だ」という方は離職率の低さをチェックした方が良いでしょう。
職場の人員の入れ替りの激しさには一長一短があります。業界によって転職のタイミングの平均値も変わってくるため、それらと合わせて判断しましょう。

完全週休2日制、週休2日制

①意味
完全週休2日制とは年間を通じて毎週2日間休みがあることです。週休2日制とは1カ月の間に2日休みの週が少なくとも一度あり、それ以外の週は1日以上休みがあることです(つまり毎週2日間休めるとは限らない)。

②この項目からわかること
どちらも「土日」と書かれていない限り平日に休みが来る可能性もあります。会社に勤めながら作家活動をしたい、趣味の時間は土日に確保したいなど、自身の生活スタイルを考えながら企業選びをすると良いでしょう。

手取り

①意味
手取りとは、月収(企業が払う金額)から税金や保険料を抜いた、実際に手元に入ってくる金額のことです。

②この項目からわかること
企業が出している額面給与の8割程度と予想しておくのが良いでしょう。求人情報では手取りではなく月収や年収を記載していることがほとんどなので、交通費や家賃補助、残業代なども併せて生活していけるか計算しましょう。
また、「〇〇〜〇〇万」など月収の表記に幅がある場合も。今年の新卒の方の初任給実績が書かれていることがあるので、実際の金額が気になるときはそこを見るのがおすすめです。聞きづらいお金の話ではありますが、しっかり確認したいところですね。

3.最後に

数字をひとつとってもいろいろな見方があることがわかりました。ぜひ会社選びの要素の1つとして参考にして下さいね。
また、会社の情報は数字としても知れますが、それだけでは社内の雰囲気はわからないので積極的に説明会やインターンシップに参加して、自分に合う企業を探してみましょう!

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(2020.12.4)

著者

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渡邉真湖

2022年3月多摩美術大学絵画学科の油画を卒業・4月からデザイナーです。犬と漫画と辛いラーメンが好きです。

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