デザイナーの就職活動で必ず行われる選考の一つに、ポートフォリオ面接があります。この面接では、自分の作品についてや、デザインをする上での考え方など企業に自分の魅力を伝えなければいけません。その企業に入りたいという思いを伝えるためにも、今回はポートフォリオ面接で大切にしたいことを紹介したいと思います。
編集・執筆 /ARAAKE MAYU, AYUPY GOTO
● デザイナー就活で必ず行われるポートフォリオ面接
ポートフォリオ面接とは?
ポートフォリオ面接とは、面接官に自分のポートフォリオを見せながら、“作品について”“作品を作るまでの考え方”などを、プレゼンテーションする面接のことを指します。面接官の質問を答えていく一般的な面接と違って、「あなたのポートフォリオを説明してください。」と一言言われた瞬間から、自分自身でポートフォリオのプレゼンテーションを進めなければいけません。
面接官はここをみている!
面接官はポートフォリオ面接で就活生のこんなところをみています。
デザインスキル
作品の完成度や質、作品を作る上での考え方など、どれだけ作品に向き合ってきたのかをみます。技術力はもちろんですが、問題への着眼点やコンセプト、デザインへの落とし込み方なども重視してみています。話すときも、ただ作品の紹介をするのではなく、どんなところに力を入れて制作したのかなど、作品の意図についても説明しましょう。
あなたの人柄
面接官は、その人の人柄を重視してみています。デザイナーというのは、会社内の制作部やデザインチーム、クライアントの方、多くの人とコミュニケーションをとりながら働いていかなければなりません。そのため面接では、その人のコミュニケーション能力をみています。返事や話し方、表情なども意識して面接にのぞみましょう。笑顔も忘れずに気をつけましょう!
● 時間配分を考えよう
時間内でプレゼンテーションしよう!
ポートフォリオ面接では、ほとんどの場合時間を指定されその中で自分のポートフォリオを説明していかなければなりません。時間は短いと3〜4分、長くて10〜20分あります。これは面接官が、時間内に伝えることができるかというプレゼンテーションスキルを見ているからです。また時間を指定されずに説明してくださいなど、企業によってもポートフォリオ面接の時間指定は違ってくるので、どの時間を言われてもしっかりと話せるように準備しておきましょう。
短い時間 (3〜5分)
一つの作品などを中心に話す。しかし、ただその作品の紹介だけにならないように、こういうことを意識してデザインしてきたなど、ポートフォリオ全体についても話せるようにした方が良いでしょう。
長い時間 (10〜20分)
ポートフォリオ全体の流れに沿って、複数の作品を詳しく話す。ここでは話す作品の順番を工夫することをおすすめします。又、受ける企業にあわせてメインで話す作品の系統(パッケージデザイン、Webデザイン、プロダクトデザインなど)を決めると良いでしょう。
面接を受けるまでは、何分でポートフォリオを説明するのかはわからないので、どの時間を言われてもいいように短い時間・長い時間の面接内容を準備しておくといいでしょう。その時は、タイマーを使ってしっかり時間を計ることをおすすめします。
● ポートフォリオは多くの人に見せよう
ポートフォリオ面接の練習をしよう!
ポートフォリオ面接は何回もやることで、上達していく!
ポートフォリオ面接は回数を重ねることで上手くなっていきます。そのため、ポートフォリオを多くの人に見せることをおすすめします。家族や学校の友達、先輩、就職課の人などの前で自分のポートフォリオを説明してみるのも良いかもしれません。
又、ポートフォリオ面接は合同でやることも多くあるので、面接中は他の人の話も意識して聞いて、自分のポートフォリオ面接に活かしましょう。
● 実物作品を持って行こう
実際に作品を見てもらい面接官にアピール!
ポートフォリオ面接で、実物を持っていけるようであれば、実際にその作品を持って行き面接官に触って見てもらうことをおすすめします。事前にポートフォリオを郵送し選考した上で、ポートフォリオ面接をされる場合は是非持っていくといいでしょう。
作品を持っていくことのメリット
ポートフォリオ面接では面接官の目の前で自分の作品の説明をすることができます。そのため、実際に作品を持っていくことでより自分の作品をアピールすることができます。
作品をもっていく場合はプロのデザイナーに見てもらうということになるので、その作品の精度を上げる必要があります。作品を作り直したりと準備をしておきましょう。無理に全部持っていけば良いというわけではないので、自分が一番見せたい作品など絞ってみるのも良いかもしれません。
● 最後に
ポートフォリオ面接では、自分の作品、スキル、人柄、企業に入りたという思いなど多くのことを伝えていかなければなりません。そのためにも、しっかりと話したい内容を考えまとめる必要があります。その話の筋道をしっかり考えた上で、より自分の魅力が伝わるようにアピールしていきましょう。
(2016.7.11)
著者
はたらくビビビット
ポートフォリオとデザインのリファレンスメディア