どんなデザイナーになりたいか聞かれた時に、答えられず困ったことはありませんか?筆者(川名)には就活を始めたばかりの頃、うまく答えられなかった悔しい経験があります。これは自己分析がきちんとできていなかったからです。
そこで今回は、デザイナー就活初心者のための自己分析ツール「デザインじぶんカルテ」を作成しました。「自分に向いていることがわからない」「強みや性格を言葉で表現するのが苦手」という方におすすめです!
執筆 haruno kawana / 編集 YOSHIKO INOUE
自己分析の大切さ
就職活動は、受ける会社1つを取っても選択・決断の連続です。そんなとき、自分についての情報をしっかり分析できていれば、判断がスムーズですよね。「自分は何をしたいのか。何が好き・得意・向いていて、何がしたくないのか」という情報を整理していくことを自己分析といいます。
進路に関する自己分析がしっかりできていると、「自分の就活軸」も明確になり、
- やりたいことが明確になり求人が探しやすくなる
- 面接につまづきづらい(強み/制作で1番大切にしていることなど)
- エントリーシートや履歴書が書きやすくなる
- ポートフォリオのブラッシュアップに迷わない(自己紹介ページの充実/アピールポイントの整理など)
などのメリットがあります!
自己分析は、就活の初期段階から進路が決まる最後まで悩む人が多い印象です。今回用意したツールが、少しでもお役に立てれば幸いです!
選ぶだけで自己分析!デザインじぶんカルテ
チェックリストに回答を記入していくことで自身の制作スタイルを整理できるようになっています。「個人の制作スタイル編」と「周りとの関わり方編」の2枚を作成しました!
・・・使い方・・・
あなたのタイプや価値観に合うものにチェックをつけ、補足情報も自由に書き込んでみてください。
デザインじぶんカルテ!個人の制作スタイル編」
こちらの「個人の制作スタイル編」を記入すると、
- アイデア出しの時に得意なこと
- 理想の働き方/環境
-
- ものづくりの中で好きな作業/工程
- 将来どのようなものづくりをしたいか
-
などがわかります!
デザインじぶんカルテ!周りとの関わり方編
また「周りとの関わり方編」を記入すると、
- グループワークにおける自分の強み
- 人と制作をする時にやりがいに感じること
- 制作や仕事をする上で大事にしている考え方
などを振り返ることができます。
このように選択肢から当てはまるものを選ぶだけで、簡単に自己分析ができます。自由に保存や印刷をして書き込んでみてください!
記入例
「はたらくビビビット」編集部から、私・かわなと、ライターFukutaさんが書き込んだ例をご紹介します。私は就活当時を思い出しながら書き込んでみました。
1.かわなの例
記入のポイント
- 得意/好きなことを遠慮せずにマークする
- マークした理由を書き込むと自己分析の深掘りになる!
- 全て記入したら見返して、自分の特徴や大事にしたい考え方を分析する
分析の例
例えば私は、グループワークで「メンバー全員が活躍する」「仲良く進行する」などを大切にしています。自分にとって、バリバリ働いて成果を出すことよりも、周りの人と楽しく働けることの方が優先順位が高いとわかりました。このように選んだ理由を深掘りすると就活軸の確立につながります!
2. Fukutaさんの例
記入した感想
- チェックシートとして書き進めていくことでやりやすかった
- 過去の自分を思い出して分析する良いきっかけになった
- エントリーシートに役立つのはもちろん、自分がグループワークとか個人作業で今後どのように動いたら良いのかなども考えることができた
分析の例
ものづくりの範囲は「いろいろなものを作りたい」「身近なものに携わりたい」、グループワークで大事なことは「クライアントを喜ばせる」こと、人との関わり方「少人数で仲を深めたい」などを選択しています。それを踏まえて、小規模〜中規模の会社で相手と丁寧にものを作り上げる、クライアントワークをおこなう会社が希望に沿っているかもしれない等を考えることができます。
書き込んで終わりはNG!どんどん活用してみよう
就活に活かせるカルテの使い方を4つご紹介します!
①友人と比較する
②教授に見てもらう
③企業の面談で見てもらう
④ViViViTに投稿して企業に見てもらう
⑤企業探しに使う
①友人と比較する
友達と一緒にカルテを作成し、見比べてみてください。自分とは違う項目にマークがついていると思います。そこが自分の強み/考え方の特徴になります。カルテを見ながらお互いの良いところを伝え合うのもおすすめです!
②教授に見てもらう
教授やキャリアセンターの人に相談するときに、カルテを見せながら相談してみてください。希望条件を理解してもらいやすくなるでしょう。向いている職種や合いそうな企業を教えてもらいましょう!
③企業の面談で見てもらう
企業とのカジュアル面談の時にも活用できます。自分の軸が決まっていると、「どんなデザインがしたいか」「制作する時に大切にしていることは何か」などの質問に答えやすくなります。企業の方も学生とのマッチングを判断しやすくなります。
④ViViViTに投稿する
ViViViTは、自分のプロフィールに作品や活動歴を更新して企業からスカウト(「話したい」)をもらえるデザイナー特化のマッチングサービスです。このカードを記入して更新して、企業に見てもらいましょう。「このタイプならうちの会社と相性が良いですよ!」と、スカウトが届くかもしれません!!
⑤企業探しに使う
求人を探す時の軸としても活かせます。企業のデザインフローを見る時や企業の種類、デザイナーの位置付けを見る時に活用できます。
最後に
自己分析をしたいけど何からしたら良いかわからない人こそ、「デザイナー就活カルテ」が役に立つと思います。「将来どんなデザイナーになりたいのか」「どんな仕事で活躍できるのか」を考えるはじめの一歩になるはずです。自分をじっくり見つめ直したり、周りの人に積極的に見せたり、ぜひたくさん活用してみてください!
(2024.7.29)
著者
はたらくビビビット
ポートフォリオとデザインのリファレンスメディア