こんな就活あり!?ユニークな採用を行っているクリエイティブ企業リスト

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一般的な就職活動のイメージは、書類選考や筆記試験を経て、数回面接が行われ、内定が出るといった選考フローだと思います。しかし、中には一風変わった採用方法を取り入れている企業があります。今回は、そんなユニークな採用方法を行っているクリエイティブ企業をご紹介したいと思います。
編集・執筆 /YOSHIKO INOUE, AYUPY GOTO

●ユニークな採用を行う9のクリエイティブ企業

1.面白法人カヤック

私をググってください!【エゴサーチ採用】

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URL:http://egosearch.kayac.com
面白法人カヤックはWebサイト、アプリといったさまざまなデジタルコンテンツを制作している企業です。
2015年の採用活動では、Googleの検索結果をもとに選考を行う「エゴサーチ採用」が取り入れられました。履歴書の提出は不要で、検索すると自分が一番上に来るワード(自分の名前やブログ、作品名など)を入力するだけでエントリーが完了します。応募されたワードを人事の方がひとつひとつ検索・確認し、結果が返信されるそうです。

<その他過去のユニーク採用企画>
●エイプリル採用(2013/2014年)
なんと、自分の経歴を好きなように詐称して良いという企画です。嘘で書かれた経歴内容のおもしろさで評価されたそうです。
●旅する会社説明会(2013年)
人事担当者が北海道から九州までの日本各地をバスで周り、バスの中で説明会が開催される企画です。東京まで就職活動に来るのが大変な地方の学生にも嬉しい企画です。
●ワンクリック採用(2013年)
Facebook・TwitterなどSNSからワンクリックでエントリーが完了するという採用企画です。SNSで他人とどのようにコミュニケーションを取っているかや、普段の人柄を見ているようです。

面白法人カヤックの採用情報

2.東急エージェンシー

表情に人柄が出る…?!【これがホントの、顔採用】

広告代理店の東急エージェンシーでは、2015年に「これがホントの、顔採用」という採用方法を取り入れています。顔採用といっても、見た目で評価するというわけではありません。Webカメラが付いたPCからエントリーすると独自の計算式で顔タイプが算出され、そのタイプに応じて各顔抽選で10名に「就活応援特典」がつくというものです。顔タイプは「のんびり顔」「心配性顔」「せっかち顔」「よくばり顔」「こだわり顔」の5つで、「のんびり顔」には「エントリーシートの〆切に1週間のロスタイム」、「心配性顔」には「面接5分延長戦」など、特徴に沿った特典が用意されました。

3.VOYAGE GRUOP

オフィスの中から宝を見つける!:古より伝わりし大陸の秘宝

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URL:https://voyagegroup.com/recruit_fresh/2017/
株式会社VOYAGE GRUOPは、メディア事業とアドテクノロジー事業を行う企業です。
2014年新卒採用から、宝探しゲームをしながら就職試験を受けるという採用方法を取り入れています。オフィス全体を使い、4人〜5人のチームに分かれて宝探しゲームに取り組みます。チームで宝探しをすることで、企業側は学生の協調性や問題解決能力、学生の個性などを見ています。履歴書や面接などから判断するのが難しい、会社との適合を測っているそうです。

4.人狼採用

人狼好きよ、集まれ!【サーチフィールド】

株式会社サーチフィールドは、ソーシャルゲームのイラスト制作会社です。2015年の採用活動では、会話型推理ゲームの「人狼ゲーム」が行われました。ゲームの結果が合否につながるというわけではなく、通常のグループワークでは緊張してしまいがちな学生にリラックスして臨んでもらい、素の部分を評価するという意図があるようです。選考ではプロの司会者による司会のもと、社員と学生が一緒にプレイします。社員の方と自然にコミュニケーションをとることができます。

5.セプテーニグループ

全国から難なく参加可能!【CodeIQ採用】

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URL:https://codeiq.jp/q/221
セプテーニグループは、インターネット広告やウェブサイト制作事業を行う企業です。2014年の「CodeIQ採用」では、ITエンジニアのためのスキル評価サービスである「CodeIQ」を選考に取り入れました。この選考では、Web上でコードを書くテストと開発合宿を行い合否を出すというもので、面接は一切行われずに内定が出されました。「面接ナシ選考」とも呼ばれ、地方の学生も受験しやすい採用方法となっています。
セプテーニグループの採用情報

6.ドリコム

あなたは「知的ヘンタイ」と言えるか?【知的ヘンタイ六番勝負】

株式会社ドリコムは、ソーシャルゲームなどモバイル向けコンテンツの企画・運営を行う企業です。2016年の「知的ヘンタイ六番勝負」では、エンジニア対象にボードゲーム大会やスマートフォン勉強会などの六番勝負が開催されました。「知的ヘンタイ」とは、「知性と、自分の好きなことや取り組むべきことに対して人一倍熱い情熱と知的好奇心を兼ね備えた」ドリコムで活躍するエンジニアのことを指しています。専門性の高いイベントを中心に開催し、いかに「知的ヘンタイ」なイベントであったかを観戦者が採点します。参加学生は、全6回中3回参加すると3次面接まで通過することができたそうです。

<その他過去のユニーク採用企画>
●就活×リアル脱出ゲーム(2012年)
就職活動をする大学生・大学生を対象に、東京と京都で「リアル脱出ゲーム」が開催されました。イベントを通し、スピード感をもって課題解決する面白さや、チームワークについて学生に伝えるという趣旨のもと行われたようです。

株式会社ドリコムの採用情報

7.チームラボ

4年間の集大成を見てください!【卒論・卒制採用】

チームラボ-min
URL:http://sotsusei.team-lab.com/
チームラボは、デジタルアートを中心に、幅広い作品を手掛けるクリエイティブ集団です。
チームラボの新卒採用では、卒業制作に夢中で就職活動を思うようにできなかったという学生のために、毎年卒業制作や卒業論文で選考する採用方法を取り入れています。
履歴書などの書類は不要で、応募フォームから氏名・連絡先・卒制の3点を送ればエントリー完了です。募集職種もカタリスト(ディレクター)・デザイナー・エンジニア職と幅広くなっています。

8.エイチーム

自己PRをFacebookで投稿【オピニオンリーダー選考】

株式会社エイチームは、スマートフォン向けコンテンツやインターネット向けサービスの開発・運営事業を行う企業です。2011年、一次選考で「オピニオンリーダー選考」を実施しました。同社のFacebookページのディスカッションボードにオピニオンリーダー(集団の意思決定の際に大きな影響を与えた人物)としての経験や実績を投稿すると応募は完了します。合否は学生のfacebookメッセージに直接通知され、二次選考で会社説明会が行われたそうです。
エイチームの採用情報

9.サイバーエージェント

エンジニア直接のフィードバックが嬉しい【GitHub Challenge】

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URL:https://www.cyberagent.co.jp/recruit/fresh/program_detail/id=10105
アメーバブログの運営企業として有名なサイバーエージェントはインターネット広告代理店事業を主とする企業です。エンジニア向け・デザイナー向け・ビジネス向けなど毎年さまざまなイベントなどのエントリープランが用意されています。エンジニア対象のGitHubChallengeでは、書類選考の代わりにGitHubのレポジトリが審査対象となります。提出されたレポジトリはエンジニアによって評価され、通過するとエンジニアから直接フィードバックをもらえるそうです。すでに一定のプログラミングスキルを持っている学生対象に、成果物で評価される採用方法です。

<その他過去のユニーク採用企画>
●intely採用(2014年)
サイバーエージェントが運営するビジネスSNS「intely」を使った採用企画です。Web上のコミュニケーション能力や情報発信力を評価することがねらいのようです。
●Facebook枠採用(2010年)
日本で初めてFacebook枠を取り入れたのがサイバーエージェントです。Facebookユーザー限定で10人枠を設け、会社説明会を行いました。

サイバーエージェントの採用情報

●ユニーク採用が取り入れられる背景は?美大生に向いている?

こうしたユニークな採用方法は、なぜ行われるのでしょうか。
企業側の考えられる意図として、一般的な採用方法で見えてこないような学生の人柄や特徴的な部分を見て、思いもよらない人材発掘に期待しているからということが挙げられます。さらに、学生の普段の姿を見て判断できるため、入社後のミスマッチの防止が期待できます。学生が素の姿を出しやすいように、企業側は「求める人柄」に合わせて採用方法に工夫を凝らしているようです。

一般的な選考フローの場合、学生は志望動機や自己PRで取り繕ってしまったり、プレゼンテーション用の話し方になりその人らしさを出せなくなってしまうことが多くあります。美術を学ぶ学生の中には、おもしろい考えや個性をたくさん持っていても、その力を初対面の面接官の前で発揮できない人は少なくないようです。自分を取り繕いようのない採用方法であれば、よりリラックスして自分の強みを発揮できるのではないかと思います。

●最後に

どんな企業も、ただ面白いという理由で変わった選考方法を取り入れているわけではありません。その採用方法にした明確な理由があります。その理由を考えながら、さまざまな採用方法を調べてみると、それぞれの企業の特色を知ることができ、企業研究にもつながります。(→企業研究って何?|仕事百科

「普通の書類選考や面接では自分の良さを知ってもらえない!」と感じる方は、ぜひユニーク採用に挑戦してみてはいかがでしょうか。

(2016.1.20)

著者

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井上佳子

はたらくビビビット編集長。 株式会社ビビビットの社員です。ポートフォリオづくりに役立つ情報発信を目指します。 Twitter

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