今回ご紹介するのは、大手ゲーム会社に複数内定した松田さんのポートフォリオです。学生時代は、授業で使われていない技術を独学で取り入れるなど、変化する業界のトレンドを積極的に取り入れながら学習し続けていました。ポートフォリオでも、作品の仕上がりだけを一覧で載せるのではなく、制作の際に意識した部分をズームして紹介するなど工夫されています。さっそく覗いてみましょう!編集・執筆 /YOSHIKO INOUE
松田 隼哉 さん
ECCコンピュータ専門学校を卒業予定。ゲーム会社内定
PICK UP!ポートフォリオのこだわり
作品の一部を見せ、中身を開きたくなる表紙
松田さん:表紙では、ポートフォリオの中にどんな作品があるかわかるようにしつつ、できるだけ作品の色は見せないように編集しました。
作品情報を置く場所は固定し、わかりやすく
松田さん:作品を紹介する文字情報の位置は各作品統一し、どこを見ればどの情報が入ってくるかを分かりやすくしました。
ポートフォリオ一問一答
●このポートフォリオを提出した業界
ゲーム業界
●コンセプト
どういう技術、テーマで作品を制作したかを伝える
▼アセットやワークフローなども載せている。
●ポートフォリオの構成
- 表紙
- 作品
- デッサン
- 自己紹介
●制作時期
専門学校1年生の12月から随時更新
就活で提出したものは3年の1月に編集したもの
●制作プロセス
(1)作品のピックアップ
(2)ベースレイアウト作成
(3)レイアウトを元に作品のスクショ撮影
(4)各作品のページ作成
(5)印刷業者で印刷
(6)ファイリング
●サイズ / ページ数
A4横 / 33ページ
▼作品説明では「〇〇なために〇〇なデザインにした」という文が多く、デザインの理由や工夫した点が伝わってきます。
●印刷 / 製本方法
印刷業者で印刷 / 市販のファイルにファイリング
●制作にかかった費用
一冊3000円〜4000円
●制作するうえで参考にしたもの
先輩や、ポートフォリオを公開しているプロの方のもの
●制作中にもらったアドバイス
レイアウトの文字の大きさや字体、作品の順番など
●ViViViTページのこだわり、使い分け
松田さん:実際に手に取って見てもらうのは紙ポートフォリオにし、ViViViT(ビビビット)ページのQRコードを自己紹介ページにつけていつでも読み取れるようにしました。
●これからポートフォリオを制作する人へのアドバイス
松田さん:ただの作品一覧ではなく、その作品のこだわりなどをアピールできるポートフォリオを目指してほしいです。急に作るとなると難しいかもしれないので、早い段階から制作して徐々に作品の更新や構成のブラッシュアップをしていくのがおすすめです。
はたらくビビビット編集部より
松田さんのポートフォリオでは、最後に「自己PR」という欄を設けていました。そこには自身が「スキルアップのためにどんな取り組みをしてきたか、その結果どんなことがあったか」ということが書かれてありました。自分のための学習もそうですが、学内セミナーで周囲の人にもそのスキルを伝える姿勢などから、「チーム全体の技術向上にも貢献したい」という思いがあると記載していた松田さん。作品のクオリティに加え、そのような意思がポートフォリオで伝えられていると、人柄やコミュニケーション力を予想することができます。
クオリティの高い作品を着実に制作し、作品の見せ場はしっかりとフィーチャーして説明できているポートフォリオでした。
松田さん、ありがとうございました!
(2020.3.10)
はたらくビビビット
ポートフォリオとデザインのリファレンスメディア