サービスデザインの完成度を高める鍵は“ビジネス職のアドバイス”|IT業界デザイナー内定ポートフォリオ

今回は、外資系コンサル会社デザイナー職の内定を獲得したドヒさんのポートフォリオをご紹介します。「デザインだけでなくビジネス視点も持ったデザイナーになりたい」という意思があったドヒさんは、ビジネス職種の方からも作品のフィードバックをもらい、ポートフォリオを仕上げていきました。
いったいどのような内容なのか、さっそく覗いてみましょう!編集・執筆 / YOSHIKO INOUE

Kim Doheeさん

武蔵野美術大学 デザイン情報学科 2021年春卒業予定

 

PICK UP!ポートフォリオのこだわり

ポートフォリオのなかで特にこだわった部分を教えていただきました。

 

デザインの考え方が伝わる作品をトップバッターに



ドヒさん:「テブラボ」という作品は私にとって最も思い入れがあると同時に、今後社会に出て働く上でも意識したいデザインにおける「ワクワク感」の原点となる大切な作品です。そのため、ポートフォリオのトップバッターとしてページ数を多めにとり、手に取る人の目に必ず留まるようにしました。
 

統一感のあるグラフィック、写真の有効活用

ドヒさん:「テブラボ」をまとめるうえでこだわった点は大きく3つあります。
①A4サイズを活用して、レイアウトにメリハリをつける
②作品のイメージに合わせた統一感のあるグラフィックを心がける
③写真を有効に使い、サービスにおける実現可能性をイメージとして高める

編集部:見開き6ページでプレゼンされた「テブラボ」の作品。「アプリの企画、ここまで具体的に考えてるの!?」と驚くほど詳しく説明されています。単なる「アプリのUIデザイン」にとどまらず、ニーズ調査やユーザーが使用するストーリー、ビジネスモデルなど情報が豊富です。また写真を多用しているので、読み手がサービスの利用シーンを具体的に想像することができますね!
 

ポートフォリオ一問一答

●このポートフォリオを提出した業界

国内メーカー系・外資系コンサルティング企業

●コンセプト

自分が思うデザインにおける「ワクワク感」と、デザイン以外の「個性」や「人柄」を伝えることを意識しました。

▼学外の制作や活動をまとめたページも充実

●ポートフォリオの構成

  • 表紙
  • 前書き
  • プロフィール
  • 目次
  • サービスデザイン(代表作・学校課題)
  • UIデザイン(インターン)
  • サービスデザイン(学校課題)
  • グラフィック系
  • インターンの制作物
  • イラスト
  • 挿し絵の案件
  • 課外活動
  • 参加したWSやインターンの企業
  • 奥付(裏表紙はなし)

 

●制作時期

大学3年生の9月頃〜2月頃

●制作プロセス

(1)ポートフォリオのコンセプトを決める
(2)作品をピックアップ、必要があればブラッシュアップする
(3)Illustratorでデータ作成
(4)InDesignでレイアウト
(5)プリンターで印刷&確認
(6)必要に応じて修正

●制作に使用したソフト

Illustrator、InDesign、Photoshop

●印刷 / 製本方法

データ提出だったため、最終的には製本なし

●サイズ / ページ数

A4横向き / 53ページ(表紙込み)

●制作にかかった費用

確認用の印刷代のみ

●ViViViTページとの使い分け

ドヒさん:ViViViTページには、企業の方々に自分という人や作品に興味を持ってもらう「きっかけ」として、代表作品の概要を分かりやすくグラフィックにまとめて載せていました。

●制作するうえで参考にしたもの

海外のポートフォリオサイト・OB/OGのポートフォリオ・企業側のデザイナーのアドバイス・家族や友人のアドバイス

●制作中にもらったアドバイス

ドヒさん:サービスデザイン系の作品における実現可能性の部分をより強化したかったので、デザイン業界のみならず、ビジネスに豊富な知見のある社会人の方々にアドバイスをもらうようにしました。サービスに関する社会背景やビジネスモデルの書き方などは、アドバイスを踏まえて分かりやすくまとめられたと思います。

▼特に冒頭3作品では、社会背景やビジネスモデルの説明にもページを割いている

●ポートフォリオプレゼンで気をつけたところ

ドヒさん:ポートフォリオ全体のグラフィックと文章の割合を6:4〜7:3程度にしました。文章を読まずともグラフィックで感覚的に説明できる作りになるよう工夫しました。

●これからポートフォリオを制作する人へのアドバイス

ドヒさん:私は最初の3作品にそれぞれ約10ページずつ使っています。ビジュアルとしてのインパクトに加え、手の込んだ思い入れのある作品であることを見ている人にアピールすることを意識しました。ポートフォリオに載せる作品を「厳選する」作業が、全体のクオリティを一段と上げる手助けになったと思います。
厳選の段階で「この作品は載せたいけど、まだ少し足りない要素があるな」と感じたら、そこからさらに肉付けをし、作品にさらに磨きをかけていきました。そうすることで作品に対する思い入れや理解度がさらに深まるため、その作品のプレゼンも良くなったと思います。
こちらが熱心かつ自信を持って作品について語ることで、聞いている人の心は動かされやすくなるはずです。一つひとつの作品に愛着を持つことで、ポートフォリオはより個性的かつ魅力的になると思います。
 
 

はたらくビビビット編集部より

サービスのビジネスモデルやその展開例を詳細に説明しているのが特徴的なポートフォリオでしたね。「“デザインだけでなくビジネス寄りのことにも関わりたい”、その気持ちを伝えたい」というドヒさんの明確な意図が伝わります。そしてそのために、“ビジネス視点”を求めてより専門的な職種の方にアドバイスを求めています。理由があれば、ポートフォリオを見てもらう相手はデザイナーの方一択ではないというのがわかりました。「こんな仕事をしてみたい」「制作フローの中でも特にこの部分に深く携わりたい」という意思をポートフォリオでも伝えられると、面接の際も話が早く、より濃厚な選考になりそうですね。
「作品をブラッシュアップすることでプレゼン内容も良くなった」と語るドヒさん。自分の作品をプレゼンする機会は選考中に何度も訪れるので、愛着と自信をもって臨みたいですね!ドヒさん、ありがとうございました!
 

ドヒさんも活用した!ViViViTでポートフォリオをつくってみる

 
 

(2021.3.2)
Yoshiko Inoue

著者紹介

井上佳子Yoshiko Inoue

はたらくビビビット編集長。 株式会社ビビビットの社員です。メディアを通し、制作活動やデザイナーの就活に役立つ情報を発信していきたいです! Twitter
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