雑貨デザイナーポートフォリオの決定版!商品展開と実物写真でつくる圧倒的世界観

イラストやグラフィック、キャラクターの世界観を形ある“もの”として届ける雑貨デザイナー。普段イラストを多く描いている方が雑貨デザイナーを目指す場合は、ポートフォリオでイラストを“もの”(商品)にどう落とし込むのかまで伝える必要があります。行きたい業界に狙いを定め、ファンシー雑貨のデザイナーとして内定した上野さん。商品展開や様々なターゲットへの柔軟性の提示など、業界に特化したポートフォリオの魅せ方を紐解きます!

編集・執筆 / AYAKA SHIMOYAMA , YOSHIKO INOUE

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ここを見て!ポートフォリオの注目ポイント

■志望度と熱意を伝える!雑貨デザインに必要不可欠な「リサーチ」と「展開力」

編集部:雑貨デザイナーは、誰に向けて・どんなコンセプトで・どんな商品を届けるのかを考えて制作する必要があります。その力をポートフォリオで伝えるなら「リサーチ」と「商品展開」を記載することは必要不可欠。職種への理解が読み手(企業の採用担当者)に伝われば志望度や熱意のアピールにも繋がります。

▼想定ターゲットを明確に設定

▼キャラクターの商品化が想像しやすいモックアップも豊富に。

▼より詳細なコンセプトにするため、テーマ「爬虫類」の生態調査や観察スケッチを行う

PROFILE

 
 
 

上野 可絢さん

女子美術大学 アート・デザイン表現学科 メディア表現領域(2023年卒業)

PICK UP!ポートフォリオのこだわり

見出しやフォントにささやかなあしらいを。目指したのは雑誌感覚で読めるポートフォリオ

上野さん:全体を通してのレイアウトは特に意識しました。作品が分かりやすい構成にしつつ、見出しやフォントにささやかなあしらいを入れて、作品集というよりはおしゃれな雑誌の感覚で読んでもらえたら良いなと思って制作しています。 またやさしいピンクのデザインが大好きなので、自己紹介やもくじページから自分の作風が伝わるようにしました。

▼雑貨業界に向けたアピールが盛り込まれた自己紹介ページともくじページ

作風の幅に注目!載せる作品のターゲットとデザインのタッチは偏らないように

上野さん:業界へ向けた文具・雑貨デザインのページでは、シリーズごとにフォントや全体の色味を変えてそれぞれの作品の世界観が伝わりやすくなるようにしました。デザイナーとして描けるものの幅を伝えたかったので、なるべくターゲット層やタッチが偏らないように意識して作品をピックアップしています。 窓付きフレークシールのパッケージデザインを載せたページには、実物大サイズに印刷した場所にシールを入れたPP袋を貼って、実物が見られるようにしています。飽きずにめくってもらえるページ作りを意識しました。

▼こちらがシールを貼ったページ。実物が見られると店舗で販売される想定もしやすいですね!

実物写真やモックアップを添えて商品展開への意識をアピール

上野さん:雑貨デザイナーを目指して制作したので、授業作品や自主制作物のページでも必ず実物写真やモックアップを載せて、商品展開を意識しているところが伝わるようにしました。また制作プロセスやコンセプトも視覚的に分かりやすくしました。

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ポートフォリオ一問一答

●このポートフォリオを提出した業界

ファンシー雑貨・文具、キャラクター業界

●コンセプト

ファンシーデザインに対する熱意と自身の作風を伝えるポートフォリオ

●ポートフォリオの構成

  • 表紙
  • プロフィール
  • 目次
  • 業界向けの文具・雑貨デザイン
  • 授業制作作品
  • インターン制作物
  • 自主制作
  • デッサン
  • 裏表紙

●表紙をつくるときに工夫した点

上野さん:少しこだわってパール紙に印刷しています。実際に手に持つと控えめにきらきら光ってかわいいので、自分でもお気に入りの一冊にできました。

▼さらに裏表紙には「デザインするうえで大切にしていること」と「目指すデザイナー像」の記載が

●制作時期

大学3年生の12月ごろ〜大学4年生の7月ごろ

●制作プロセス

  1. 制作物のピックアップ&業界向け作品を同時に制作
  2. Photoshopで画像加工
  3. Illustratorでデータ制作
  4. 色々な人に見てもらう
  5. 印刷所に入稿して製本

●ポートフォリオ制作に使ったソフト

Illustrator、Photoshop

●サイズ / ページ数

A4サイズ縦 / 42ページ

●印刷 / 製本方法

冊子印刷所に入稿して製本

●制作にかかった費用

1冊あたり3310円

●制作するうえで参考にしたもの

ポートフォリオ百科、大学に置いてある先輩のポートフォリオ、デザイン書、行きたい業界の会社が発行しているリーフレット類など

●ViViViTページと紙ポートフォリオの使い分け

上野さん:選考によって使い分けていました。紙ポートフォリオは順番にめくっていくので構成や配置にとても気を遣いますが、ViViViTページは作品ごとに見出しがあって興味のあるものから見ていけるという特徴があります。そのため紙では紹介しきれなかった作品も掲載し、細部まで見られるようにしていました。

●これからポートフォリオを制作する人へのアドバイス

上野さん:ポートフォリオは本当に十人十色なので、作り始めの時はどんな完成形になるか未知数で困ってしまいますが、自分が好きな雑誌やカタログを思い浮かべながら制作すると楽しいかもしれません。雑貨デザイナーとしては、自身の作風と作品の幅をうまく見せることが重要だと感じています。頑張ってください!

編集部:雑貨デザインに対する熱量が伝わる素敵なポートフォリオでした!上野さん、ありがとうございました!

上野さんも使った!ViViViTでポートフォリオをつくってみる

(2023.6.21)

著者

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下山絢香

株式会社ビビビットの社員です。大学時代に学んだサービスデザインやUXデザインの知識を活かし、地域や学校に関係なく、すべてのクリエイターが納得のできる居場所を見つけられる世界を目指してViViViTの広報活動に取り組んでいます。

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