ポートフォリオ百科|グラフィックデザイナー雨田 伴慈さん 

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今回ご紹介するのは、2018年春から株式会社WAVEでグラフィックデザイナーとして働いている、雨田さんの就活ポートフォリオです。受け取る側の見やすさとオリジナリティを追求し、黄金比率のサイズ感で制作されました。さっそくポートフォリオを覗いてみましょう!
編集・執筆 / YOSHIKO INOUE,AYUPY GOTO

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雨田 伴慈さん

あめだ ばんじ

京都市立芸術大学ビジュアルデザイン専攻卒業
2018年春〜株式会社WAVEに就職

PICKUP!

まず、ポートフォリオのなかで特にこだわった部分を教えていただきました。

黄金比率のカンバスサイズを活かしたレイアウト

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_ame3雨田さん:パッケージ作品のページです。ページの比率を黄金長方形の比率にし、比率に沿ったグリッドをつくり、そのグリッドに従って紙面をレイアウトしています。開いたときにバランスが良く見えるように意識しました。

ブックインブックは重くならないように、かつ取り出しやすく

_ame4雨田さん:冊子を挟んでいるページです。ファッションショーの図録を作ったので実物をポートフォリオに挟み込んでいます。極力シンプルに、かつ厚くならないよう市販のクリアポケットを貼り付けて、その中に入れてました。

第一印象となる表紙は、人一倍手をかけて

_ame5雨田さん:表紙は写真のコラージュにしました。綺麗に仕上げたかったのでインクジェットプリントで印刷しています。しかしインクジェットだと擦れに弱いので、DIY用のクリアスプレーを吹いて耐久性を上げました。単純ですが、割と効果があってオススメです。

ポートフォリオ一問一答

●制作した時期

大学3年冬〜大学4年春

●コンセプト

黄金長方形比率の、持ちやすく見やすいポートフォリオ

●サイズ・ページ

210mm x 340mm 74ページ

▼辺同士が黄金比(1:1.618)になっている、黄金長方形のサイズ
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●掲載した作品内容

グラフィックデザイン、ブランディング、パッケージ、企画、UIデザイン、WEBデザインなど

●作成に使ったソフト

Photoshop、Illustrator、InDesign

●ポートフォリオの制作プロセス

(1)素材を集める
(2)InDesignで編集
(3)キンコーズで出力
(4)自分で製本

●印刷・製本方法

(1)キンコーズで印刷
(2)製本糊で製本
(3)2mmボール紙を表紙のベースにし、大型プリンタで出力した表紙を貼り付け

▼こだわりのオリジナルサイズに合わせ、製本も自身で
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●制作にかかった費用

約5000円

●制作するうえで参考にしたもの

ティモシー・サマラ編 「グラフィックデザイナーのためのレイアウトデザインの法則

●ポートフォリオを作る上でアドバイスをもらった人

最初は教授にレイアウトの基礎を教えてもらいましたが、オリジナリティを出したかったため、途中からは装丁や製本、レイアウトを自分で研究しました。

●これからポートフォリオを制作する人へのアドバイス

就職活動をする中で強く感じたことは、ポートフォリオはCDジャケットのように表紙が大切だということです。中身ももちろん大事ですが、他のポートフォリオと並んだ時に「中を見たい!」と期待感を抱かせる表紙の方が良い印象を持って読んでもらえると思います。
ポートフォリオは自分を表現するものであると同時に人に伝えるものでもあるので、客観的な視点を忘れずに作ってみてほしいです。

はたらくビビビット編集部より

「黄金長方形」の比率を設定し、サイズや持ちやすさにこだわった雨田さんのポートフォリオ。表紙をハードカバーに、そして縦長サイズにしたのは、企業の人がポートフォリオを見るシーンを「立ったまま読む」と想定したからです。片手で冊子を持ち、もう片方の手でめくれる設計になっています。大きめサイズの場合、たわんだり重くなったりだんだんと扱いづらくなってしまうものですが、見る人がストレスなく扱えるよう、丈夫に作られています。
サイズから製本まで、オリジナリティを追求した雨田さん。オリジナリティと言っても独りよがりな作品集に終始するのではなく、「受け取る側が気持ちよく読めるように」を念頭にデザインされています。大きめサイズで作品がしっかり見えながらも、オリジナルサイズならではの不便さを解消する、受け取る側にとって有り難い工夫がたくさんありました。
雨田さん、ご協力ありがとうございました!
 

(2018.6.26)
Yoshiko Inoue

著者紹介

井上佳子Yoshiko Inoue

女子美術大学卒業。 ビビビット社で、全国のデザイン・美術の学校へ行く仕事をしています。青い迷彩柄のPCケースが目印なので、見かけたらお声がけください!
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