ポートフォリオ百科|建築意匠設計 守屋真一さん

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今回のポートフォリオ百科は、初めての建築系です。大学と大学院合わせて5年間の作品がつまったポートフォリオからは、制作にかけた熱量が伝わってきます!プレゼンを意識したまとめ方は必見です。一緒に覗いていきましょう!
編集・執筆 / YONEDA KOTARO,AYUPY GOTO

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守屋 真一さん

もりや しんいち

Architect

芝浦工業大学を卒業後、同大学院へ。在学中に空き家の再生など地域活性化のプロジェクトも立ち上げる。その後2016年から、株式会社日本設計で主にコンペのプロポーザル等の分野に携わる。

PICKUP!

まず、ポートフォリオのなかで特にこだわった部分を教えていただきました。
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守屋さん:マネジメントを軸に『 +M 』というタイトルで、ポートフォリオを作りました。世の中の出来事はそれぞれが様々な方向を向いていますが、その方向を建築で操作したいなと考えました。大学の授業を受けて、コンペに応募して、プロジェクトへフィードバックして……自分の活動のセルフマネジメントも踏まえながら活動してきました。

各作品を見ていこう!

1,132mの余白・卒業設計

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▲左端に黒い帯をつけることで、ポートフォリオ全体に統一感を持たせる。

守屋さん:渋谷と代官山の間が地下に埋まったので、その余った土地に映画館をつくるという構想です。渋谷と代官山は街のもつテーマが正反対で、その変化を楽しみながら映画館にたどり着くという動線になっていて、どうやって人を動かす流れをつくるかを考えました。

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▲平面と断面、パースをセットで並べていくことで実際に歩く時の体験をイメージしやすい。

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▲先程のページからの続きですが、平面図の範囲を模型で表現して立体的な構成見せています。

COEDOCO・大学院設計課題

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▲平面のパースを大きく載せて右側にダイアグラムなどをまとめている。

守屋さん:川越の町屋の再生です。周辺にも空き家が多かったので、それらを改修しつつ地域をいかに活性できるかという内容です。動線計画を工夫して色んな人が入ってくるように設計しました。

たかのすのすプロジェクト・コンペ

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守屋さん:先程の課題と同じ仕組みでコンペに応募してみました。このプロジェクトは建築の用途も提案していて、ゲストハウスをつくることで、お金が街に落ちるような仕組みにしています。

空き家改修プロジェクト・実施プロジェクト

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守屋さん:内容はお茶室みたいな小さいコミニティ施設です。これからの時代は空き家だ!とメンバー間で話し合い「空き家資本主義」をテーマに、街の人にプレゼンしました。

課外活動も含めてやったことをわかりやすく!

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▲学内、学外問わずに自分のやったことを一覧で伝えるページ。

守屋さん:大学の時代の活動をまとめました。課題やコンペをやっていて得た物を、設計しています。

ポートフォリオについて一問一答

●ポートフォリオづくりで気をつけるポイントを教えてください。

どの情報を優先させるのかヒエラルキーを考えます。人の目線を意識してつくったので、レイアウトも工夫しています。画像と図と文字のバランスはいつも気をつけています。設計というより、どうやって見せるかにこだわっています。

●お金はどれくらいかかりましたか。

大学で印刷が出来たので、ほんとに紙代くらいですね。

●レイアウトも、グラフィック系の学生顔負けな仕上がりになっていますが勉強はされましたか。

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すべて独学です。本でレイアウトの基本を学び、あとは大学の先輩のポートフォリオを参考にしました。コンペに出すときは1枚のシートにまとめるので、ものによっては1か月くらいかける時もあります。まとめられるようになるまで時間がかかります。

●建築のシート作成でレイアウトは重要ですか。

コンペだと300作品程応募があるので、パッと見たときの印象づくり(レイアウト)は、かなり大事だと思います。

●うまく見せるコツはありますか。

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手書きが好きで特に注目させたいところだけに色をつけています。ポートフォリオは、プレゼンすることを前提としてつくっているので、CGなど苦手なのものは入れないです。

●ポートフォリオ制作にどのくらい時間がかかりましたか。

ポートフォリオをつくるのに3ヶ月くらいかかりました。就活と大学院入試で2回つくりましたが、大学院入試の方が時間をかけた気がします。4月からつくりはじめて、8月くらいまでずっとつくっていましたね。

ココがすごい!はたらくビビビット編集部より

見開きはA1サイズになっていて丹精にレイアウトされたページからは、強いこだわりを感じます。極力シンプルを心掛けている守屋さんは、無駄な要素を削ぎ落として伝わりやすさを強調。メインとなるビジュアルが各ページにあり、そのビジュアルを中心にしてダイアグラムや図面がレイアウトされていました。どうやって見せるかは建築作品にとってかなり大事なポイントですが、動線や人の動きを考えた設計が得意な守屋さんだからこそ、平面図を大きく載せていました。また今回のポートフォリオはプレゼンテーションを前提としてつくられています。限られた時間でクライアントに自分の設計意図やコンセプトを伝える力は、組織設計事務所に就職したい人には必要なスキルと言えるので、ぜひ皆さんも参考にしてみてください。

(2017.6.2)
yoneda

著者紹介

米田昂太郎yoneda

ビビビット社員 大学時は建築デザインや、地域活性化などをやっていました! 好きな映画は「ゴッドファーザーⅡ」です◎
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