サイバーエージェントのクリエイター対談!採用に繋がる、ポートフォリオの作り方

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CA特集

クリエイター職の就活で必須アイテムとなる「ポートフォリオ」。ポートフォリオと一言でいっても、業界や企業によって求められる内容や形式が異なります。今回は、インターネットテレビ局「AbemaTV」や、定額制音楽配信サービス「AWA」、無料ホームページサービス「Ameba Ownd」など、大ヒットサービスを次々と生み出しているIT企業「サイバーエージェント」で働く4名のクリエイターさんに、就活で使用したポートフォリオを公開いただき、評価された点や失敗談などをお伺いしたいと思います。ポートフォリオ制作で悩んでいる学生さんは、ぜひ参考にしてみてください!編集・執筆 / AYUPY GOTO

 

岡田 洋子オカダ ヨウコ

ゲーム事業部 3DCGディレクター
新規ゲームプロジェクトの3D部分を担当し、制作と管理、クオリティのディレクションを担当
武蔵野美術大学デザイン情報学科 2012年卒業

 

春山 俊輔ハルヤマ シュンスケ

ゲーム事業部 UIデザイナー
新規ゲーム開発にてUI設計およびグラフィックスを担当
法政大学デザイン工学部 システムデザイン学科2013年卒業

 

松本 俊介マツモト シュンスケ

株式会社AbemaTV UIデザイナー
「AbemaTV」の iOS/AndroidのUIデザイン制作や
サービス内のオリジナル番組の宣伝映像の制作も担当
武蔵野美術大学 基礎デザイン学科 2015年卒業

 

白鳥 友里恵シラトリ ユリエ

Ameba事業部 UIデザイナー
「Ameba Ownd」のiOS/AndroidのUIデザイン制作を担当
多摩美術大学 美術学部絵画学科油画専攻 2014年卒業

 

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― 本日はよろしくお願いします!まずは、みなさんがどのような学生生活を送られていたのか、そして、どういった業界で働くことを目指していたか教えていただけますか。

岡田さん:私が通っていた武蔵野美術大学のデザイン情報学科は、プログラミングなどパソコンやサービスにまつわる授業が多かったこともあり、IT系の企業に就職することをずっと考えていました。
ビジュアル表現を極めるというよりも、面白いことができそうなサービス開発に興味があったので、広告会社や制作会社への就職はあまり考えていませんでした。

春山さん:僕は法政大学デザイン工学部で、地域の公害問題を解決するための研究をしつつ、授業では認知科学や3DCAD、材料工学などを幅広く学んでいました。高校生の時は携帯電話のデザインが好きで、将来はガラケーを作りたいと思っていたんです。でも、ちょうど僕が大学生になった頃にスマフォ利用者が一気に増えて、ガラケーは淘汰されると考えるようになってから、スマフォの機能やインターフェースに興味を持つようになりました。そこからUIの勉強をはじめて、IT業界の仕事に就くことも考えるようになりました。人の身近にあるプロダクトに関わりたいという思いが強かったんですよね。

松本さん:僕は武蔵野美術大学の基礎デザイン学科で、業界やジャンルは縛らず幅広くデザインを学んでいました。正直、大学1〜2年生までは何も考えていなくて、なんとなくまわりに流され、華やかな広告代理店の仕事がしたいと思っていました。そんな時、当時から仲の良かった起業家の先輩に「動画とWebが出来れば、これから10年は食べるのに困らないよ」と言われ、それがきっかけで動画・Web制作を始めました。動画を撮影して編集してみたり、モーショングラフィックやWebサイトを作ってみたりしているうちに楽しくなり、IT業界で働きたい意思が強かったわけではなかったのですが、好きなことを磨いていったら、自然とそういった方向に向いていった感じでしたね。

白鳥さん:私は多摩美術大学の油絵学科に通っていて、入学した時はアーティストとして活動する気でいたので、大学1年生のときは油絵作品やインスタレーション作品を熱心に制作していました。ある日、教員免許をとるためにデザインツールを学ぶ授業に出席したのですが、そこで初めてAdobe IllustratorやCSSを一通り触り、技術の面白さに気づいてしまいました。その後はずっと家に引きこもってデザインやマークアップを独学で勉強していました。そこからいろんな縁があって、他大学の人とチームを組んでアプリを開発したり、個人で仕事を受注したり、Web制作会社でデザイナーさんのアシスタントとして働きながら勉強させていただいたり、Webデザインやサービス開発の世界に引き込まれるようになったんです。
アーティスト活動一本で生きていきたい思いも強かったので、はじめは葛藤があったのですが、就職して働きながら作家活動を続けることを選択しました。大学を卒業して数年経ちましたが、実は今ギャラリーにも所属していて、作家として活動しています。

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― みなさん幅広く活動されるなかで、Webサービスの魅力に辿りついたのですね! しかし、Web・IT業界にはいろんな会社があると思うのですが、何故みなさんはサイバーエージェントで働くことを選んだのでしょうか。

岡田さん:大学のOBにサイバーエージェントで働いている方がいて、インターンシップをやるから受けてみないかと大学3年生の夏に声をかけていただいたんです。そこでエントリーしたら受かりまして、1ヶ月間サマーインターンシップに参加しました。 そのインターンがなかなか過酷なスケジュールとプログラムで(笑)全然知らない人たちとチームを組んでサービスを一つ開発するというものでした。結構大変だったのですが、結果チームで優勝することができて、会社の人たちとも仲良くなれましたし、社内の雰囲気もとても良くていい会社だと思いました。就活がはじまったタイミングで迷わずエントリーをしたら順調に選考を進めることができ、内定をいただきました。広告業界やWeb業界の企業も受けていたのですが、そのなかでもサイバーエージェントに入りたい気持ちが強かったので入社することにしました。

春山さん:僕はもともとサイバーエージェントを全然知らなくて、メーカー・通信系の大企業を受けていたのですが、就活が落ち着いてきたときにサイバーエージェントに内定をもらった友達に、僕に合っていると思うと紹介されて、試しに受けてみることにしたんです。内定はもらえましたが当時はIT・Web業界の知識が浅く、勉強不足だったこともあり、入ることに少し抵抗がありました。しかし面接を担当してくれたクリエイターの方々がとてもかっこよくて、一緒に働いてみたいという好奇心が次第に大きくなってきたので、入社を決めました。

松本さん:僕は大学3年生の時に初めて「インターン」というものがこの世にあることを知って、大手広告代理店やサイバーエージェントのインターンにエントリーしたら、サイバーエージェントのインターンが1番最初に通ったので参加することにしました。会社のことを何も知らずに参加したのですが、インターンに参加してみたら会社の雰囲気も良いし、やっていることも面白そうですし、何より、若いうちから面白い仕事を任せてもらえそうな環境が1番魅力的だと思いました。広告業界って一見華やかなのですが、下積みを5年、10年しないといけないイメージが強くて、そこが少し気になっていたんですよね。
結局、就活の時はサイバーエージェントの1社しか受けませんでした(笑)。

白鳥さん:私は当時、制作会社に入ることだけを考えていたので、就活では大手制作会社や有名な制作会社ばかりを受けていたんです。でも、制作会社のアルバイトを続けていくなかで、クライアントワークが自分には合っていないのではないかと考えるようになり、その時に友人にすすめられたサイバーエージェントを受けてみたら、内定をいただくことが出来たんです。ただ、みんなと違うのはすぐに内定承諾をせず、他の会社をもっと見たいという思いがあったので、内定をいただいた後も業界内の他社にも一通りエントリーし面接を受けてみて自分の中で悩み抜きました。でも人事の方々はそんな私を止めず「他の会社もしっかり見て決めてね」……と、背中を押してくれたので「なんて良い会社なんだ」という印象が強く残り、散々見た結果、優しい社員さんが多いことや、若手でも活躍できる環境があることにひかれて、サイバーエージェントに入社することを決めました。

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どう作った!?IT・Web業界向けのポートフォリオ対談

ここが評価された!褒められた!
あなたのポートフォリオの魅力を教えてください。

岡田さん:銀座のショーウィンドウのデザインコンペや、海の家のデザインコンペなど、いろんなコンペに参加したことを主張していたので、挑戦している姿勢や、表現幅が広いことを褒めていただけました。ポートフォリオには、コンペの際に提出したプレゼン資料やアイデアスケッチなども載せています。
作品を見せる順番にはこだわっていて、Web系の会社を受ける時はWeb系の作品を前にもってきました。Web業界に興味があることをアピールするためですね。あとは第一印象が大事なので、クオリティの高いものから前に配置するようにしていました。

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岡田さんのポートフォリオ
制作時期:大学3年生の夏
サイズ:A3
形式:大学の学科でおすすめされたファイル
掲載している作品ジャンル:Webデザイン、パッケージデザイン、空間デザイン、プロダクトデザイン、コンペ作品
意識した点:
・つい目をひいてしまう、人の記憶に残る自分をネタにしたビジュアルページを入れる

 

春山さん:僕が就活で受けていた企業のほとんどが、ポートフォリオの提出が必要のない企業だったのですが、自身の活動が説明しやすいので勝手に作って面接に持って行き、プレゼンしていました。求められていなくても、相手が理解しやすいように情報を提示できたことは、良かったのではないかと思っています。
また、学生時代に携わったプロダクトが展示会でバイヤーの目に止まり、東急ハンズやLOFTなどで販売されたことがありました。作られた経緯や苦労したこと、そのときの販売風景をポートフォリオで丁寧に紹介したら反響がありましたね。

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春山さんのポートフォリオ
制作時期:大学3年生のゴールデンウィーク
サイズ:A4
形式:無印のクリアファイル
掲載している作品ジャンル:UIデザイン、プロダクトデザイン、3DCG
意識した点:
・「なぜ、作ったのか」作品ひとつひとつの説明を丁寧に書いた。
・読んでくれた人が得した気分になれるような豆知識も載せていた。

松本さん:独学で映像を勉強して、作品を作っていたのは結構食いついていただけました。あとは作品ジャンルの幅の広さも褒めていただけましたね。
ポートフォリオはもちろん、人間性を面接でしっかり見られた印象があります。考え方や価値観をしっかりと伝えることを意識しました。

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松本さんのポートフォリオ
制作時期:大学3年生の冬
サイズ:A3
形式:クリアファイル
掲載している作品ジャンル:映像、イラスト、フリーペーパー、UIデザイン、Webデザイン、タイポグラフィ、インフォグラフィック、広告、パッケージデザイン
意識した点:
・サイバーエージェントを受けるため、ポートフォリオの作品を増やすためにアプリの企画から考えUIデザインを制作した。
・紙のポートフォリオと、Webのポートフォリオを作って、どんな状況でも作品を見てもらえるようにした。

白鳥さん:大学の課題を全く入れずに、自主制作作品だけでポートフォリオを作っている点は高く評価していただけました。あとは、面接の際にパソコンを持参し、実際に作ったWebサイトを見せていたのも褒めていただきましたね!
文字詰めをしっかりやっていると、プロのデザイナーさんからの好感度が上がりますよ。

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白鳥さんのポートフォリオ
制作時期:大学3年生の秋
サイズ:A3
形式:既存ファイルにデコレーション
掲載している作品ジャンル:イラスト、フリーペーパー、UIデザイン、Webデザイン、パフォーマンス写真
意識した点:
・大学では油画専攻なのにWebデザインを学んでいるギャップをうまく魅せれるように意識した。
・Web系の企業を受けるためのポートフォリオには、アート作品は載せていない。完全に分けていた。
・ポートフォリオはA4ファイル版、製本版、A3ファイル版と3回作った。ダイナミックに作品を見せたい人はA3が良い。
・時間のない採用担当者の気持ちになって、1ページ1分で読めるような内容にすることを気をつけていた。

今見返すと……ここを修正したい!
ポートフォリオ制作で気をつけたいポイント

岡田さん:まず、作品の数が圧倒的に足りていなかったことですね。あとは作品のクオリティを上げきれなかったことも心残りです。Web系の企業を受けるのに、Web作品が少なすぎるところとかも残念な感じがしますね。

春山さん:話して説明する所と、見せて説明する所、分けることが出来ておらず、ポートフォリオ1冊ですべてを語ろうとしていたのが良くなかったと思います。
もう少しビジュアルで楽しめるようなポートフォリオにしたいですね。今のままだと、パラパラみるだけでは内容が伝わらないポートフォリオになっているので。作品の写真を綺麗に撮って、ビジュアルを増やして、直感的に理解できるようにしたいです。

松本さん:今見返すと、考えてもいないようなコンセプト文や説明文を背伸びして書いていた気がするので、ありのままの自分でビジュアル重視で作れば良かったと思っています。あとは、映像作品を沢山作っているのに就活の際全く見せずに終わったので、面接の時にパソコンを持っていき、見てもらうなど工夫すれば良かったと思います。

白鳥さん:各作品ページに数字をふっていたのですが、数字や目次を記載してしまうとページの順番の入れ替えができず不便なので、いろんな企業を受ける人は避けることをおすすめします。

ポートフォリオを制作する上で
絶対におさえてほしいポイントは?

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岡田さん:細かい体裁に気をつかい、読ませる意思を見せることが重要だと思います。ポートフォリオは、その会社にどれだけ興味があるのかを示すツールだと思うので、作品を載せる順番を会社によって変更するなど、ちょっとした気遣いが今後の採用に繋がるかどうかに関わると思います。

春山さん:誤字脱字には気をつけたほうが良いです。地味かもしれませんが結構気になってしまうポイントだと思います。パソコンで書くと気づかないことが多いので、面倒ではありますがプリントアウトして誤字脱字をチェックする工程を踏むことで、隙のないポートフォリオが作れると思います。あと、使っている写真の画質が悪いとデザイナーとして重要なクオリティ管理ができなさそうに見えるので気をつけてください。

松本さん:文字が多いと見る人も辛いと思うので、ビジュアルを大きく見せて、説明は最低限載せるようにメリハリをつけると良いと思います。あとは、ポートフォリオの紙にもこだわると良いと思います。

白鳥さん:自分の作品が1番よく見える方法を探ってほしいですね。横開きが良い人もいれば、縦のほうがかっこよく表現できる人もいると思いますし、紙にこだわったらポートフォリオの雰囲気が良くなる人もいると思うんですよね。そこは人のポートフォリオを見て真似するんじゃなく、自分の作品をじっくり並べて考えてみてほしいです。

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― サイバーエージェントで働くクリエイターのみなさん、とても参考になるアドバイスありがとうございました!それぞれ職種が違うということもありますが、学生時代に作っている作品は決してWebやUIデザインだけでなく、幅広くものづくりに挑戦していた点に驚きました。記事をご覧くださったみなさんはぜひ参考にしていただければと思います。

そして、今回の記事を見て、サイバーエージェントの仕事や人に興味を持った方は、是非サイバーエージェントマイページにご登録ください!
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サイバーエージェント2018マイページ
 

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Ayupy Goto

著者紹介

後藤あゆみAyupy Goto

はたらくビビビット編集長。 フリーランスで“『ツクル』を仕事にしたい未来の子供たちのために。”を、コンセプトとして活動。クリエイター支援、スタートアップ支援を行っています。おばあちゃんになるまでに美術館をつくるのが夢です 。
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