近年グラフィック技術や通信機能の向上によって離れた人と遊べる素敵なゲームが増えてきました。最近ではグラフィックや機能だけでなく、世界観や奥深いストーリーなどによって、より一層クオリティの高いゲームで溢れています。
しかし今回はちょっと時代を遡り、独特の世界観や魅力を持つPS1時代のゲームをご紹介したいと思います。
編集・執筆 / Haruna Kawanabe, AYUPY GOTO
目次
- 1.ゲームの始まり
- 2.ゲームのカンブリア紀
- 3.一度やったら忘れられない奇抜なゲームビジュアル
- 4.ゲームは自由につくれる
- 5.最後に
1.ゲームの始まり
1912年、欧州の機械仕掛けの「チェス」がゲームのはじまりでした。当初は画面のないゲームでしたが、1952年に「OXO」という初のビデオゲームが登場しました。1980年に日本では、パックマンやゲームウォッチなど有名ゲームが発売され、時代が進むと1983年にファミリーコンピュータが誕生し、後生にも大きく影響を残す名作達が登場したのです。そして続々とスーパーファミコンやゲームボーイが発売され、年数を重ねるたびにゲーム性、グラフィック技術、音響技術が向上していきました。
2.ゲームのカンブリア紀
そして1994年、プレイステーション(PS1)が登場します。CD-ROMの採用によって納期の延長やコストをカセットのよりも大きく抑えることができて、量産や市場拡大を実現しました。これにより制作側の負担を大きく減少させ、日本のゲーム業界を大きく変化させました。スーパーファミコンのbit数の倍のbit数を実現させ、ポリゴンやドット以外にも実写の音声や画像をゲームに取り入れる実験的な表現や、そこから発想に繋がったのか尖ったゲーム性を備えたゲームなど、一味変わったゲームが爆発的に増えました。
このPS1の時代はまさにゲームのカンブリア紀とも言えます。
3.一度やったら忘れられない奇抜なゲームビジュアル
PS1の時代は一度やったら忘れられない奇抜なゲームが多く存在します。現在のゲームでは見られないその奇抜さは、誰でもそのゲームに病みつきになってしまうような魅力的な世界です。今回はその中でもゲームグラフィックで特に印象的なゲームをご紹介します。
クレイアニメを用いたゲーム
クレイマン・クレイマン ネバーフッドの謎
主人公は粘土の世界の救世主!各地の謎を解き、ネバーフッドの平和を取り戻すユニークなアドベンチャーゲームです。この粘土の世界は約3トンの粘土を使ったセットで撮影されています。
各所に散りばめられた謎解きギミックは進むにつれて難しくなっていきます。その分クリアしたときの達成感はどんどん増していきます。
プレイ時間も10時間程のゲームで気が向いた時に遊べる名作です。
クレイマン・クレイマンシリーズ
同年に発売された続編「クレイマン・クレイマン2 スカルモンキーのぎゃくしゅう」は、横スクロールアクションゲームとしてより豊かなクレイアニメを見ることができます。現在制作中の「クレイマン・クレイマン3」の制作風景も魅力満載です。
http://gigazine.net/news/20150328-armikrog/
moon
「勇者」は英雄ではなく「迷惑な存在」!?今までにない視点から描かれるRPGです。主人公は勇者に傷つけられたアニマルを救い、 曲者ぞろいのキャラクター達と絆を深め、ラブを集めていきます。ドット絵とポリゴンの世界、そしてクレイアニメが合わさった独特な世界観が魅力です。
一味違うRPGが楽しみたい時にオススメのゲームです。
奇抜な世界のゲーム
土器王紀
主人公は土器の世界の救うため、そして安らぎを求めて不思議な土器の世界を旅するアドベンチャーゲームです。水や空、炎以外は全て土器という驚愕の世界にはゆったりとした民族音楽が流れます。何度も調べることで深まる土器だらけの世界と、中盤からの怒涛の展開に胸が踊ります。
一風違う世界を散策しながら旅ができるゲームです。
LSD
主人公は目的なしに白昼夢のような世界を歩く、まさに夢を体験する摩訶不思議なゲームです。日数が経過することで変化していく世界にどのような感想を持つかはプレイヤー次第です。製作者の実際に見た夢日記から作られたサイケデリックで異常な世界観を楽しむことができます。
実写を用いたゲーム
鈴木爆発
主人公の鈴木さんの周りにはみかんにアイスコーヒー、伊藤さん、ユニークな爆弾が現れる!?タイムアタックで爆弾を解体していく、この世に唯一のおもしろいゲームです。女優さんの演技と19種のユニークな爆弾には、つい笑顔がこぼれます。
近年の実写ゲーム「428〜封鎖された渋谷で〜」
実際に撮影された静止画は約12万枚!そのすべてに台詞をつけて撮影した鬼気迫る画面が魅力的な作品です。渋谷を舞台に複数の主人公たちから一つの事件を追求していくサスペンスサウンドノベルゲームです。メインシナリオをコンプリートするには多くの苦労がありますが、それをクリアした後に見ることができるボーナスシナリオは必見です。
http://redsunwhitemoon.blog31.fc2.com/blog-entry-274.html
4.ゲームは自由につくれる
ゲームは世界観だけでなく制作ツールも自由に選べます。アナログでキャラクターを動かしても、実在する人物を撮影しても面白いゲームの世界がつくれます。
自分が面白そうだと思ったアイデアを面白いと思った方法でチャレンジすることで、自分の発想やスキルを伸ばすことができます。
様々な表現へのチャレンジがゲームの尖った魅力となり、素晴らしいゲームに繋がると思います。
▼一緒に読んでおきたい記事
5.最後に
ご紹介したゲームはいかがでしたでしたか。まだまだPS1世代には奇抜なゲームが多くあります。今やっているゲームの気分展開に一風変わったゲームをプレイするのも新鮮で楽しいと思います。そして、自分のこれからに活かせるゲームが世の中にはまだまだ沢山あると思うので、是非一度リサーチしてみていただきたいです。
(2016.7.29)
著者
川鍋春菜
多摩美術大学 美術学部 情報デザイン学科 情報デザインコースに 所属しています。UI/UXやサービスデザインについて勉強しています。 趣味はアニメ、アナログゲーム、デジタルゲームなどなど。
記事一覧へはたらくビビビット
ポートフォリオとデザインのリファレンスメディア