就活生になると途端に気になってくるインターンシップ(通称:インターン)という言葉。しかし実態がわからないという理由で、行くかどうかを悩んでいるという学生は多いかもしれません。
アルバイトとは何が違うのか?就活にはどう影響するのか?この記事では、インターンについての不安を解消していきます。
編集・執筆 / ASAMI KIMURA, AYUPY GOTO
目次
- 1. インターンって何?
- 2. インターンの種類
- 3. インターン参加3つのメリット
- 4. 企業がインターンを実施するワケ
- 5. インターン参加にあたって気をつけたいこと
- 6. よくある疑問4選
- 7. 最後に(インターンの情報はどこで探す?)
1. インターンって何?
日本でのインターンは、学生が自分の興味のある企業に通い、将来のキャリアを考えるために就業体験をする意味合いが強いです。海外ではインターンでの評価を採用に直結する方法が一般的になっていますが、日本では現在そういったことは前面には押し出されていません。
特に有給のインターンになると、アルバイトとの違いのイメージがつきにくいかもしれません。しかし、この二つでは前提として参加する目的が違います。基本的にアルバイトをするのは時間と引き換えに収入を得るためです。一方、インターンは学生に将来のキャリアについて考える機会を与え、スキルアップを応援してくれる制度です。収入を得ることが目的ではありません。但し、アルバイトに近い形のインターンを実施している企業もあるようです。
インターンシップの対象は主に就職経験のない学生です。多くは就職活動を目前にする学部3年・修⼠1年が参加しますが、学部1・2年生でも積極的にインターンに参加する学生はいます。企業側からも学年の指定はない場合が多いです。
2.インターンの種類
企業に通う期間別にインターンシップを種類分けすると以下の3種類になります。
- ● 1dayインターンシップ
短期インターンシップの中でも特に1日、場合によっては半日で行われるプログラムが1dayインターンシップです。時間の短さからも分かるように、ほとんどがセミナーや会社説明会の延長ですが、グループワークが組み込まれている場合が多いです。
- ● 短期インターンシップ
2日間から5日間、長くて2,3週間のインターンシップです。この期間のインターンに多いのがプロジェクト型です。複数名のインターン生でチームを組み、与えられた課題に対して期間内に何らかのアウトプットを完成させ、発表するというプログラムが一般的です。
- ● 長期インターンシップ
週に数日、数ヶ月単位でインターンシップに取り組むタイプです。デザイナーの長期インターンシップでは実際のデザイン業務に携わり、世に出すデザインを手掛けることも予想されます。
3. インターン参加3つのメリット
では、インターンシップがどんなものかイメージがついてきたところで、学生が一番気になるこの部分について⾔言及してみたいと思います。
ー インターンに参加すると、就活に有利なのか?
この質問の意図する「有利」とはどんなことでしょうか?
インターンシップに行った企業の内定が貰いやすくなることでしょうか。
残念ながら、それにはイエスとは言い切れません。
しかし、学生がインターンシップに参加することのメリットは必ずあります。
以下は代表的なメリットです。
- メリット1「就活仲間ができる/他の学⽣生の状況がわかる」
学校の所属と直結する業界志望の場合は、普段からの友人とも情報交換ができますね。しかし自分の專門からは少し離れた業界を志望する学生も少なくないはず。そういう人は、インターンの場でネットワークを作ってしまいましょう。出会った学生とは、違う企業で再会することも珍しくありません。
- メリット2「自己の成長に繋がり、自信がつく」
しっかりしたプログラムのインターンでは、困難な課題を提示されることもあるでしょう。チームメンバーと協力して挑戦した経験は、必ず自分にとっての糧になります。実際に就職活動時のエントリーシートや面接での具体的なエピソードとしても使えるでしょう。
- メリット3「就職活動に向けて考えなければいけないことが分かる」
インターンシップの中での経験や社会⼈人の話を聞くことによって、視野が広がったり、自分のキャリアについてさらに深く考えるべき必要性を感じたりします。これらは就職活動に必須な自己分析の領域ですが、これを早くから自覚できることは、他の就活生に差を付けるための第一歩となるでしょう。
4.企業がインターンシップを実施するワケ
学生にとってインターンシップ経験が役に立つことはお分かりいただけたかと思います。では、企業は何のためにわざわざ時間と費用をかけてインターンシップを実施するのでしょうか?
- ・企業の宣伝/イメージ向上のため
自社の存在を社会や学生、学校などにアピールする手段としてインターンシップが開催されています。いくら優秀な学生を欲していても、企業が認知されなければ学生はエントリーしません。そこでインターンシップというイベントを開催することで興味を引き、参加した学生には企業理解を促すことができるのです。
- ・採用すべき優秀な学生に早くから目を付けるため
いわゆる「採用直結型」です。参加を決める段階での書類や⾯面接などの選考と、実際に課題に取り組む様子からも学生の能力を見ています。インターンシップ参加特典として、本選考の一部免除やリクルーターがつく場合もあるようです。しかし、そのまま内々定というケースはごく限られているでしょう。また、成果に関係なく一定の金額の報酬が設けられていることもしばしばです。これも優秀な学生を引き寄せるための特典です。
- ・労働力への期待
上記で触れた、アルバイトに近い形のインターンです。ベンチャー企業などの小さな企業に多く、選考として募集されているものではありません。特に採用を目的としていないため、時期を問わず募集されています。
5.インターン参加において気をつけたいこと
インターンシップへ参加するにあたり、ここでは2つの気をつけたいことを取り上げます。
- ・目的意識
メリットの項目で「インターンシップに参加するメリットは必ずある」と書きました。しかしこれも実は条件付きなのです。
始めの項目で述べましたが、スキルアップなどの目的意識を持っていなければ、折角のインターンシップも自分の経験として生きてこないでしょう。ある意味、採用を検討されるような学生として成果を上げる、ということも⼀一つの目標になるかもしれません。何を目的にしてインターンに参加するのか、頭の片隅に置いておきましょう。 - ・指導をして下さる社員の方への感謝の気持ち
インターンで指導をしてくれる社員、特に現場の方は、自分の業務があるのにも関わらずインターン生の面倒を見に来て下さっています。
挨拶やお礼などの最低限のマナーはもちろん大切です。そして同様に、取り組む姿勢を見せることも大切です。自分が社員だったら、せっかく時間を割くのに、やる気のない学生がいたら嫌ですよね。社員の方に誠意を見てもらいましょう。
インターンを自分の成長に利用するくらいの気持ちで、当事者意識を持つのが大事です!
6.よくある疑問4選
- Q1. インターンをやらないと不利?
インターンシップ経験の有無で不利になることはありません。しかし「学⽣生時代に頑張ったことがなかなか思いつかない」「就職活動に対しての不安がある」「働くイメージをつけたい」という学生には、インターンシップの経験の有無は重要になるでしょう。
- Q2. インターンはいつ始めたらいいの?
参加しやすい時期は夏休み・冬休みに行われるインターンです。特に夏休みに開催されるインターンは、早いところでは5月、6月から選考が始まります。この時期の選考を逃すと参加できない企業もあるので、情報収集だけは早めにしておくと良いです。
- Q3. 参加前にスキルは必要?
多くのインターンでは、参加段階でのスキルの有無を重要視しているわけではありません。学ぶ意欲があるかです。例え基本的なことが分からなかったとしても、社員の方に尋ねればきっと丁寧に教えてくれるはずです。
- Q4. インターンに相応しい服装は?
クリエイティブ系やではスーツを指定されることはまずないでしょう。都心に勤める社会人の方でも、案外ラフな格好をされている方が多いです。心配な場合は、襟付きのシャツ等を着用すると良いかと思います。
7.最後に
もし自分がインターンシップへ参加したら、どんな利点がありそうかイメージはできましたか?はじめから採⽤用直結などの直接的なメリットだけを目当てにすると、もしかしたら期待はずれということもあるかもしれません。
ですが就活に何らかの不安、不明点のある学⽣生なら一度はインターンシップに参加してみることをオススメします。就職活動に直面すると、思っているよりも自分の考えが浅かったことに気付かされます。インターン経験があると、その時に自分について考えるための材料になります。
インターンの選考に挑むだけでも勉強になります。是非検討してみてはいかがでしょうか。
インターン情報はどこで探す?
ではインターンシップはどうやって見つけるのでしょうか?
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(2019/06/27更新)
(2015.5.30)
著者
はたらくビビビット
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