デザイナー同士は普段どのように出会い、コミュニケーションをとっているのか気になりませんか?今回みなさんにご紹介したいのは、世界中のデザイナーが集うデザイナーのためのSNS「dribbble(ドリブル)」です。招待制なので登録できるのは優秀なデザイナーに絞られており、常に高いクオリティが保たれています。「dribbble」での出会いが仕事へと繋がることもあるため、世界中のデザイナーに大人気のSNSなんです。そんな「dribbble」のサービスの使い方や魅力を、今回はご紹介したいと思います。
編集・執筆 / MAMI INUZUKA, AYUPY GOTO
目次
- 1.はじめに。デザイナーのSNS「dribbble」を知ってる?
- 2.サービスの活用法&楽しみ方
- 3.Playerになるには(招待される)には?
- 4.最後に
- 「dribbble」って、どういうサービスなの?
- 利用するには招待が必要。
- 閲覧するだけなら無料!投稿するなら3種類のプラン
- デザイナーをフォローする
- 「dribbble」を体感できるミートアップに参加する
- 「dribbble」用語を理解する
- 特定のテーマや使用している色で作品を検索
1.はじめに。デザイナーのSNS「dribbble」を知ってる?
「dribbble」って、どういうサービスなの?
URL| https://dribbble.com
「dribbble(ドリブル)」は2009年にアメリカで生まれたサービスです。作品を見てデザイナーに仕事を依頼したり、求人情報を掲載したりと、デザイナーとのビジネスにも使えるところがポイントです。デザイナーが集いShotと呼ばれる400×300ピクセルの小さなスクリーンショットを投稿し、コメントをし合うなどして、交流をすることもできます。
「dribbble」という名前や、アイコンから見てもわかるように、バスケットボールをテーマにサービスの世界観が作られており、サービス内では、Shot、Player、Reboundといったような独自の用語が使われています。
「dribbble(ドリブル)」のトップページ
出来上がった作品を投稿することはもちろん、製作途中のものを投稿しフィードバックを得るということもできます。なんと世界184カ国のデザイナーに利用されており、もちろんそのうちの一つに日本も含まれています。
また、GoogleやFacebook、Instagram、Dropbox、Evernoteといったような有名企業のデザインチームも企業アカウントを持っており、企業の作品を見ることができるというのも大きな魅力のひとつです。
利用するには招待が必要
デザイナーを志す人であれば、自分も作品を公開し、世界中の人に見てもらいたい!コメントをもらいたい!と思う方もいるのではないでしょうか。しかし、冒頭でも少し触れたように、作品を公開するためにはPlayerと呼ばれる、すでにdribbblr上で作品を公開しているデザイナーから”招待”(Draft)されないといけないのです。この制度により、「dribbble」に投稿されている作品レベルは高く維持されています。
閲覧するだけなら無料!投稿するなら3種類のプラン
作品を閲覧するだけであれば誰でも利用することができます。
ただ作品を見ていくだけであれば登録も必要ありませんが、アカウントを作成すれば、お気に入りのデザイナーをフォローしたり、作品をリストとしてまとめることができます。「dribbble」には以下3つのプランが用意されています。
プラン1:Basic(無料)
・お気に入りのデザイナー、チームのフォロー。
・作品をお気に入りに保存
・デザイナーに仕事依頼に関するメッセージの送信(1月に5通まで)
プラン2:Pro($20/月)
・国、スキル等から絞込みデザイナーの検索
・デザイナーに仕事依頼に関するメッセージの送信(無制限)
・お気に入りのデザイナーのリスト管理
プラン3:Team($100~$400/月)
・即座に「dribbble」上に作品をアップロード(招待が不要)
・デザイナーを雇う
基本的にはBasicプランでアカウントを作成すれば、サービスを活用いただくことができます。
今後Player(作品を投稿することのできるユーザー)として作品を「dribbble」で公開したい場合は、Prospectと呼ばれる招待待ちのユーザーとして登録しておきましょう!
2.サービスの活用法&楽しみ方
デザイナーをフォローする
「dribbble」はデザイナー向けのTwitterのようなものと考えると、わかりやすいのではないかと思います。従って、お気に入りのデザイナーをフォローしていく、というのが基本的な使い方となります。フォローしているユーザーの投稿を下の画像のようにまとめて見ることができます。
このように、流れてくる投稿はShotと呼ばれます。TwitterでいうTweetのことですね。
もちろん、デザイナーをフォローすることなく、作品単位でお気に入りに保存したり、リスト(Bucket)として管理することもできます。最初は誰をフォローしたらいいかわからない、と思う方もいると思うので、そういう場合はまず企業のアカウントをフォローしてみてはいかがでしょうか?
企業のアカウント例
-Facebook
https://dribbble.com/Facebook
-Instagram
https://dribbble.com/instagram
-Google
https://dribbble.com/google
-Evernote
https://dribbble.com/Evernote
-Yahoo
https://dribbble.com/Yahoo
-Goodpatch
https://dribbble.com/Goodpatch
-日本人プレイヤーのアカウントはこちら▼
-Dribbbleに登録されている日本人デザイナーまとめ
「dribbble」を体感できるミートアップに参加する
参照:http://tokyographicdesigners.com/events/dribbble-meetup-in-tokyo-berlin/
「dribbble」主催のミートアップが世界各地で開催されています。日本でも2015年11月に株式会社グッドパッチにてミートアップが行われました。このように、「dribbble」はリアルでもSNSでもデザイナー同士がつながることのできるサービスなのです。
「dribbble」用語を理解する
「dribbble」で使われているサービス用語が存在します。以下、一例です。
Shot:ユーザーの投稿する400×300ピクセルのスクリーンショットのこと
Bucket:お気に入りの作品を分類するリストのこと
player:作品を投稿することのできるユーザーのこと
Prospect:招待待ちのユーザー
Draft:招待されること
特定のテーマや使用している色で、作品を検索
特定のデザイナーや企業ごとの作品を見るのではなく、作品に使用されている色やタグで絞込み検索をすることもできます。
・色で絞り込む
メニュー一番右にある三点リーダーの中に、Colorsという項目があるので、そこをクリックしましょう。
するとこのようにカラーピッカーが出てきます。
この中から好きな色を選ぶ、もしくはカラーコードを入力します。“Color minimum”と書いてあるスライダーは、選択した色をどのくらい含んでいるのかを調整することができます。最後に右下にあるUpdateボタンをクリックしましょう。
・タグで絞り込む
作品にはデザイナーの方々が設定したタグが付けられているので、それを用いて絞り込むことができます。先程と同じ、三点リーダーの中にTagsという項目があるので、そこをクリックしましょう。
するとこのようにタグの一覧が出てきます。
この中から好きなタグをクリックしましょう。右端にある数字は、そのタグが付けられた作品数を示しています。
3.Playerになるには(招待される)には?
デザイナーの活動を見るだけでも十分に活用することのできる「dribbble」ですが、やはりいつかは自分も作品を公開したい、と思う方もいるのではないでしょうか。そこで招待をもらうための方法を少し紹介します。
知り合いのPlayerにお願いをしてみる
すでに知り合いが、Playerとして「dribbble」で活躍しているのならば直接お願いをしてみましょう。日本人Playerは発祥の地であるアメリカと比べるとまだまだ少ないですが、直接の知り合いがいない場合はTwitterなどを利用し、「dribbble」のPlayerを探してみるのも一つの手です。
「dribbble」上で探す
「dribbble」上の検索バーに、Dribbble Invite Giveawayと入れ、検索をしてみましょう。
すると、招待チケットを持っているデザイナーが、招待を渡すことを目的とした投稿がたくさん出てきます。詳細画面に行き、記載されている指示に従って招待のお願いをしてみましょう。自分のポートフォリオサイトのURLを、コメントや記載されているメールアドレスに送信する場合が多いようです。
また、これらの投稿を探す際は、画面上部にあるソートをPopularではなくRecentにすることをお勧めします。
Recentの投稿をみることで、最新の投稿が見ることができるので、招待を受けとる競争率も下がるでしょう。
専用サイトを利用する
招待をしてもらうための専用サイトが存在します。
http://draft.im/
自身の「dribbbble」のURLや、ポートフォリオサイトのURLと共に作品を投稿することができます。そうすることで、作品を見たPlayerが招待が送ってくれる場合があります。
このように、招待をもらう方法はいくつかありますが、まずは自分自身のポートフォリオサイトを作り、作品を充実させることが大切です。
4.最後に
いかがでしたか?招待されたデザイナーのみが利用出来るために、質の高い作品を見ることができるというのがとても魅力的ですよね。また、Player(プレイヤー)になることができれば、自身の作品を公開し、世界中のデザイナーとコミュニケーションをとることで、より一層デザインのスキルを高めていくことができるのではないでしょうか。発祥の地アメリカに比べると日本人Playerはまだまだ人数が少ないようです。現在は閲覧のみのユーザーでも、いつかPlayerになることを目標にして、デザインの勉強をしてみてはいかがでしょうか。
(2016.1.18)
著者
犬塚茉実
名古屋市立大学 芸術工学部所属。デザイン系の学科に所属していますが、Webデザインは独学で勉強中。Web上での人と人とのつながりに感動する日々です。現在はアメリカのシアトルでビジネス留学をしています。好きなものはコーヒーとタイ料理!
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