就職活動で数社エントリーした場合、全ての企業から採用がもらえる可能性は極めて低いです。そんな時に届く“不採用通知”のことを『お祈り』『お祈りメール』と言われています。最初は笑い話にできていたことも、卒業が近づいてくるにつれて笑えなくなってきている人がいるのではないでしょうか。今回はそんな『お祈りメール』を中心とした、就職活動中のモチベーションの保ち方や、就職活動を行うデザイン系学生についてご紹介したいと思います。
編集・執筆 / Haruna Kawanabe, AYUPY GOTO
目次
- 1.『お祈り』『お祈りメール』とは
- 2.デザイン系就活生の現状とモチベーション
- 3.『お祈りメール』対策術
- 4.最後に
1.『お祈り』『お祈りメール』とは
『お祈り』または『お祈りメール』とは、就職活動中の学生の間で『不合格』、『不採用』を意味する造語です。
不採用通知の文末に書かれる『ご健闘(ご活躍)をお祈り申し上げます。』が由来となります。
合否の連絡もなく採用終了になっている場合を『サイレントお祈り』ともいいます。
2.デザイン系就活生の現状とモチベーション
就職活動中に多くの学生が複数の企業にエントリーをすると思います。返信が返ってくる時は3日後〜1ヶ月後と、企業によって様々です。就職活動を始めたばかりの時期は冗談半分で「“お祈り”されちゃった」と言えますが、多くの企業が採用結果を提示する5月を過ぎると『お祈りメール』が相次ぐことが増え、段々笑い話でできなくなるようです。また、同時に多くの企業から1次・2次・最終選考連絡が来ます。
この時期から内定をもらった友人がまわりに増え、卒業制作に取組み始めるタイミングともかぶるので、精神的に追い込まれやすくなります。ここで就職活動へのモチベーションが下がることが多くあるようです。
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3.『お祈りメール』対策術
『お祈りメール』が相次ぐと虚脱感や憂鬱な気分におちいり、次の面接の対策に影響をきたす場合があります。その多くの理由はなぜ落ちたのか理由がわからない場合が多く、自分の精神の持ち直し方がわからないからです。これからいくつか対策案をご紹介しますが、みなさん全員にあった対策案とは限りません。これらを参考に自分にあった対策方法を見つけて欲しいと思います。
●自分に合う企業は絶対あるはずだ!と思う
なにがあっても自分は自分、企業は企業です。努力した上でマッチするかはお互いの相性次第です。落ちた原因は自分のせいでも企業のせいでもありません。自分とマッチする企業や業種を引き続き探しましょう。
諦めきれない場合は
どうしても諦めきれない場合は「もう一度受けることはできませんか」と連絡してみましょう。また、株式会社ビビビットから提供しているクリエイター向け就活サービス「ViViViT(ビビビット)」から、メッセージで相談してみるのも良いでしょう。
(※志望している企業が登録していない可能性もございますので、ご確認ください。)
ViViViT(ビビビット):クリエイター・デザイナーの就活・インターン・採用
●面接が終わったら冷静に自分の評価をしよう
多くの学生が度重なる『お祈りメール』でノイローゼになるのは理由もわからずに不合格通知が来るから次回に活かせない。または、自分自身を否定されたように感じるからといった原因があります。
企業も全員にコメントできるわけではありません。合否の結果が来る前に、その日の自分やポートフォリオを振り返ることで結果に関わらず得られる発見、今後に活かせる経験を期待とは別に持ちましょう。
考え過ぎは禁物
ただ考えすぎても心に負担がかかるだけなので、「こうだったかも」で思考を留めましょう。どうしても具体的な原因が気になる場合は、企業にメールで問い合わせてみてください。断られても気にしなくて大丈夫です。
●自分へのご褒美を与える
小まめに自分にご褒美をあげましょう。区切りごとにご褒美として美味しいものを食べに行ったり、どこかに遊びにいきましょう。気分の切り替えは大事です。
就職活動は人によって様々です。周りの人と作ったポートフォリオも違えば業界も違います。受けている企業の数、かけた時間も様々です。就職活動に答えはありません。できるだけ多めに自分へご褒美タイミングを設けましょう。
なにがあっても楽しむ
ご褒美時間中に合否のメールが来て、結果がどちらであってもその分ご褒美時間を楽しみましょう。良くても悪くても楽しむことは大事です。
●今、目指している道がすべてではありません
新卒で入社する会社はゴールではなく、スタートラインです。第一志望の会社に落ちたからといって、人生終わった……なんて思わないでください。
就職活動をするだけでなく、インターンやアルバイト、コンペディションによって自分実力の再確認や、経験を伸ばすことも大事です。そういった就職活動以外の活動で企業とご縁を持つ可能性もあります。
また、目指す職種や業界自体が自分に合っていない場合もあります。自分が今後したいことが『働く』ではなく『学ぶ』の場合もあります。最後まで諦めずに自分の未来を模索してみてください。
4.最後に
人によって就職活動は様々です。早く終わる人もいればギリギリまで内定が1つも出ない人もいます。その中で『お祈りメール』は確実にモチベーションを下げる要因の1つです。続ければ続けるほど影響力は増します。現在執筆している私も一気にエントリーをした結果、毎日のように『お祈りメール』をいただきます。実際に一気にエントリーすると対策が間に合わない場合や気がそぞろになる場合もあります。
なので、できるだけ早くから活動し、自分のモチベーションの保ち方を身につけておくと良いと思います。考えすぎず、次につなげていきましょう!
(2016.6.27)
著者
川鍋春菜
多摩美術大学 美術学部 情報デザイン学科 情報デザインコースに 所属しています。UI/UXやサービスデザインについて勉強しています。 趣味はアニメ、アナログゲーム、デジタルゲームなどなど。
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