ちょっとの工夫で良い環境!ファイン系美大生に聞くおうち制作のコツ

家で制作する時間が多い自粛期間や長期休暇。みなさんはどんな風に制作していますか?実は美大生の中には、ベランダで制作をする人や、身近にある意外なものを使って工夫している人がいるそうです!
今回はそんな美大生たちの工夫を、間取りと一緒にご紹介したいと思います。筆の進む快適な制作環境を整えて、自分だけのアトリエを作ってみませんか?
編集・執筆 / MAKO WATANABE,YOSHIKO INOUE
イラスト/MAKO WATANABE

 

もくじ

 

1.ファイン系の皆さん、こんなことで困ってませんか?

絵画や彫刻を制作する、ファイン系美術学生の皆さん。家で制作をしているとき、「スペースが足りない!」「油絵の匂いがこもってやだな……。」と感じた経験はありませんか?アトリエのような自由な制作場所とは違い、家で制作は汚したくないところも多いですよね。

今回はそんなお悩みを解決すべく、現役のファイン系美大生に家での制作のコツを聞いてみました!制作の予定がある方はぜひ参考にしてみて下さい!

 

2.美大生に聞く!おうち制作のコツ

今回は日大芸術学部武蔵野美術大学多摩美術大学の方々に協力をお願いして、おうち制作に関する3つの質問をしてみました。早速見てみましょう!

【質問内容】
Q1 部屋の間取りと作業場所について教えてください。
Q2 部屋で制作をしているとき、工夫していることはありますか。
Q3 大きな作品をの管理はどうしていますか。

 

〇〇をアトリエに……!?

bearoさん 

日大芸術学部 美術学科 絵画コース3年 実家暮らし

 
Q.1 部屋の間取りと作業場所について教えてください。


 
Q.2 部屋で制作をしているとき、工夫していることはありますか。
 
部屋が汚れたり油の匂いがついたりしないよう、ベランダで制作しています。
 
Q3 大きな作品をの管理はどうしていますか。
 
描き終えた絵は布を剥がし、ロールにしてスペースを取らないようにしています。
 

【筆者コメント】
―絶対に部屋を汚したくない……!という方は匂いも汚れも気にしなくて良い、ベランダでの制作はいかがでしょうか。部屋のスペースは一切使わないため部屋を広く使えることもメリットの一つです。心地良い気温の日が多い春や秋は外の風も感じられ、気持ち良く制作できるのではないでしょうか。湿気が多いときや水に濡れてしまうと絵の状態が悪くなることもあるので、雨の日対策も忘れずに!

 

ダンボールをフル活用!

加藤月奈さん 

武蔵野美術大学 油絵専攻 3年生 一人暮らし

 
Q.1 部屋の間取りと作業場所について教えてください。


 
Q.2 部屋で制作をしているとき、工夫していることはありますか。
 
床が汚れないようにダンボールを敷いてます。新聞紙より丈夫で厚くて便利です。作業着を着ている時はダンボールの上から出ないようにして、絵具が壁や家具につかないようにしています。オイルやクリーナーの匂いがひどいので制作時は時は窓を全開にしています。
 
Q3 大きな作品をの管理はどうしていますか。
 
壁に立てかけているだけのものも多いですが、壁際に置いてある大きい家具(ドレッサー、棚など)の後ろに挟んで収納しているものあります。しかし、キャンバスだと太くて間が空きすぎるので、ベニヤだけにしています。
 

【筆者コメント】
―絵画制作をする際はダンボールや新聞紙、レジャーシートを敷くのが一般的ですが、その中でもダンボールは分厚く、汚れてもすぐ取り替えやすいので利便性が高いと考えられます。またダンボールには断熱性があるのをご存知でしょうか。紙と紙の間に空気の層があり断熱効果を発揮してくれるため、冬場など寒い時期にダンボールを敷くと床が冷たくならず、汚れも防げて一石二鳥です。

 

お気に入りの絵は壁に飾る!

gattenさん  

多摩美術大学 油画専攻 3年 実家暮らし

 
Q.1 部屋の間取りと作業場所について教えてください。


 
Q.2 部屋で制作をしているとき、工夫していることはありますか。
 
レジャーシートを敷いてその上に画材やイーゼルを広げて作業しています。作業後は臭いので換気しています。汚れたらすぐ拭き落とせるように床用洗剤と布類はたくさん用意してます。
 
Q3 大きな作品をの管理はどうしていますか。
 
木枠類は机の下の空きスペースに詰め込んだり、壁に立てかけています。気に入っている小作品はそのまま部屋の壁にかけています。またかつての勉強机は画材を置いたりドローイングを並べたりする場所にしていて、今は完全に勉学の用途では使っていません。教科書や本を広げたりレポートを書いたりするときは、タンスを机代わりにしてそれを使っています。
 

【筆者コメント】
―汚れた時の対策もしているgattenさん。自分で描いた作品を壁に飾ることによって、自分の世界感が詰まった部屋が完成しますね。また以前使用していた家具なども活用しているそうです。洋服たんすを机に代用することで、広くスペースを使うことが出来ます。

 

部屋を広く見せる!

筆者 

多摩美術大学 油画専攻 3年 実家暮らし

 
Q.1 部屋の間取りと作業場所について教えてください。


 
Q.2 部屋で制作をしているとき、工夫していることはありますか。
 
汚れがつかないようにレジャーシートを敷いています。大きい絵は解体してロールに戻し押し入れやベットの下などの家具の隙間に入れています。匂いが気になるので窓を開けて制作をしています。描き終えた絵は、ベランダにレジャーシートを敷き、柵に立てかけて乾かしています。
 
Q3 大きな作品をの管理はどうしていますか。
 
家族が気に入った絵はリビングやトイレなどに飾っています。またF80を超える大きい絵は解体して押し入れに入れたり、ベットと壁の隙間にいれて大きめの白い布を被せ、部屋に圧迫感を与えないようにしています。

 

【筆者コメント】
―気に入っている絵は出来るだけ解体せず、そのまま壁とベットの隙間に置いています。アンケートに答えていただいた方と同じように、描いた絵は立てかけておくことが多いです。

 
ちなみに、「やっぱりスペースが足りない!」という方は倉庫を借りることもおすすめです。倉庫を借りると家にスペースが出来るだけでなく、部屋入らない大きい絵も解体せずに置くことができます!家や大学付近の倉庫を借りると講評後の撤収もスムーズになりますね。

 

3. 最後に

「制作の際は窓を開けて換気をする」「描き終わった絵は部屋に飾ったりロールに戻したりして収納する」というケースが多く見られました。今は自宅で制作している人も、いつかは自分だけのアトリエを……!と美術作家としての独立を夢見て、それぞれの環境で工夫しているようです。皆さんも、工夫を凝らして快適な制作ライフを送ってみませんか?

(2020.6.1)
watanabe mako

著者紹介

渡邉真湖watanabe mako

多摩美術大学絵画学科の油画に所属しております。ゲームとアニメと映画が好きです!絵を描いて過ごしています
記事一覧へ