ゲーム業界を目指す、等身大の作品たち。学生たちによるゲーム作品合同展「ゲームアーツ展」レポート

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2018年6月23日(土)24日(日)の2日間、東京のアーツ千代田3331にて、学生のゲーム作品展「ゲームアーツ展」を開催しました。制作が面白くなってきている時期でもあり、将来を考え始めるタイミングでもある2020年卒の学生を中心に、さまざまな作品が展示されました。全国から選抜されたゲーム関連作品の合同展は、出展者同士の来場した学生も刺激になったようです。
2日間限定の展示会の様子、そして出展作品についてレポートします!
編集・執筆 / YOSHIKO INOUE,AYUPY GOTO

●ゲームアーツ展とは?

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本展は、ゲーム業界のクリエイターを目指す学生作品の合同展示会です。
キャラクターデザイン、背景デザイン、サウンド、モーション、UIデザイン、シナリオ、そしてゲームプログラム……一つのゲームを構成するクリエイティブは、どの要素とっても高い水準が求められます。本展には、そんな世界に羽ばたこうとする、等身大の作品たちが集まりました。

【ゲームアーツ展 実施要項】 

【日時】2018年6月23日(土)6月24日(日)
【場所】アーツ千代田3331( 東京都千代田区外神田6丁目11-14 )
※このイベントは終了しています。

翌週に実施した「UI展」の様子はこちら
 

●「ゲームアーツ展」は、アドビシステムズ株式会社の協賛で開催しました。

クリエイティブ系の制作には欠かせないAdobeソフト。来場者の方に向けたソフトの紹介パネルを展示し、作品の横のキャプションには使用したAdobeソフトのシールを添付しました。
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Adobe Creative Cloudはこちら

 

●選抜された出展者は、全国から28名の学生たち!

出展者は、私達が運営するポートフォリオ型就職サービス「ViViViT」のユーザーさんからの選抜、そしてユーザー以外からは一般公募で募りました。2Dイラストから実際のゲームプログラムまで、さまざまな作品が揃いました。
今回の展示会は東京での開催でしたが、出展者は北海道、京都、名古屋、九州など全国から集まり、学校でイラストやゲーム制作を専門に学ぶ方もいれば、総合大学に通っていて制作は独学という方もいます。意外と知り合う機会の少ないクリエイティブ系の学生たちに、展示を通して交流を深めてもらう、というのもイベントの狙いの一つです。
▼朝10時に集まり、出展者同士協力して搬入作業を行いました!
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●いよいよオープン!さまざまな客層の方が訪れました。

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アーツ千代田3331という会場柄、来場者は日頃からアート情報に敏感なお客さんや親子連れなど、多岐に渡りました。ViViViTのユーザーさんであるクリエイティブ系の学生も多く、そんな方は自身の制作活動の刺激になったようです。
出展者さんが作品を見に来ている人に声をかけると、感想や、お仕事につながる話題に発展することも!自分の作品について尋ねるのは勇気がいりますが、盛り上がったときの嬉しさもひとしおですね。
SNSでも、さまざまな感想が投稿されていました。



▼実装されていて、遊べるゲームは特に人気!九州大学の学生による「ラーメンスカウター」
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展示2日目ではゲーム企業の方をお呼びし、気になる学生と面談を行う時間を設定しました。企業で活躍するクリエイターさんに作品のアドバイスを直接もらったり、インターンシップのお誘いを受けたりと、それぞれにいろんなお話をしたようです。
フィードバックを受けたことで、さらに素敵な作品が生まれるのが楽しみです!

●出展作品PICKUP!ミニインタビュー

神戸芸術工科大学 内田さん(3Dモデル・モーション)

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Q.作品づくりでこだわっている点を教えてください。

骨格や筋肉の流れなどの正確さです。作品をつくるときは、「ドラゴン」など大まかにテーマを決めて、いろんな資料を見ながら細部を詰めていきます。資料はネットだけでなく、図鑑や解剖学の本などたくさん見るようにしています。

Q.今回の展示の感想や、気になった作品を教えてください。

2Dの作品を見ることができて、色使いや構図が参考になりました。特に良いなと思ったのは山口さんの「麒麟」という作品です。デザインがしっかりしていて、きれいだなと思いました。自分は今後クリーチャーだけでなく人物も描けるよう幅を広げていきたいと思ってるので、他の人の作品を見て刺激になりました。
▼内田さんが気になった作品「麒麟」は左上の作品です。赤がかっこいい。
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トライデントコンピュータ専門学校 井上さん(2Dイラスト・Live2D)

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Q.展示作品についてと、来場者から受けた反応を教えてください。

見栄えがするかなと思い、イラスト単体と一緒にLive2Dの作品を用意しました。モーションを作るときは、まばたき一つをとっても、まぶた以外に眉や瞳が少し動くようにして、リアルな表現を意識しています。
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来場者の中にアプリ会社の方がいて、次の仕事に繋がりそうなお話もできて良かったです!また、2日目の企業面談では、自分が幼い頃に好きだったゲームのプログラミング部分に直接関わっていたクリエイターさんとお話ができて、感動しました。

Q.今回の展示で気になった作品や、今後について教えてください。

皆さん一定レベル以上の集まりですごいなと思ったんですが、高橋さんのドット絵のモーション作品が特に気になりました。遠目で見ると絵だけど、近づくと少し動いていて、ドットで……と、面白かったです。
今後の活動は、年内に二人グループでゲームをリリース予定です。他にも3Dと2Dを混ぜたものや、パッと見て世界観が伝わってくる一枚絵が描けるようになりたいと思っています。
 

多摩美術大学 高橋さん(ドット絵・モーション)

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Q.展示作品についてと、来場者から受けた反応を教えてください。

CLIP STUDIOとPhotoshopで素材をつくり、AfterEffectsで動きをつけるドット絵のモーション作品を制作しています。最初は普通にゲームをつくってたんですが、4年前からこの表現を始め、今年からSNSなどで発表を始めました。SNSで話題になった作品を研究したり、色味を抜き出して自分の作品の参考にしたりしています。今回は背景にしぼって自信のある作品を展示したのですが、来場者や他の出展者に「作品の意図が伝わってくる」と言ってもらえたのが嬉しかったです!

Q.今回の展示の感想や、気になった作品を教えてください。

皆さんクオリティ高く、同じジャンルを制作しているので話が合って有意義でした。特に気になったのは陳さんの作品です。色使いや配色のバランスが良く、構図も自分には描けないもので、本当に上手だなと思いました。
また、今後は3Dのテクスチャにドット絵を取り入れた作品をつくりたいと思っていて、3D作品の出展者に使っているソフトなどいろいろと聞くことができました。
▼陳さんの作品。一つひとつの作品に世界観があり、見入ってしまいます。
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日本工学院八王子専門学校 玉井さん(3Dモデル・モーション)

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Q.出展作品で、特にこだわったものはありますか。

モデリングした巨大ロボットと、自分自身の写真を組み合わせた「Laika」という作品です。
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昔からこういう状況を考えるのが好きで、「3Dを学べば自分で再現できる!」と思って勉強し始めたのですが、それがある程度実現できました。ロボットは戦闘機のデザインなどを取り入れて鉄の塊や金属感を意識して作りました。参考資料は、必要ないかもと思ったものも含め、たくさん集めるようにしています。いらないかなと思ったものが、意外と大事な部分で使えることがあるんです!

Q.今回の展示の感想や、気になった作品を教えてください。

他校の同級生で、レベルの高い人と知り合える機会が少ないので良い経験になりました。作品も見れたし、本人と直接話せたのも良かったです。デザイン・プログラミングまで一人でゲームをつくっている土谷くんや、2D作品をつくっていた麻生さんの作品も見ていて刺激になりました。今後は3Dモーションだけでなく、画づくりにもこだわっていきたいと思っています。
▼実装ゲームを展示した土谷くんの作品。多くの来場者が遊びました。
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▼麻生さんはこの他にも、ポートフォリオや自作のフィギュアを展示していました。
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東洋美術学校 坂本さん(2Dイラスト)

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Q.展示作品についてと、来場者から受けた反応を教えてください。

今回は一般来場の方と別に企業の人も見に来ることがわかっていたので、企業向けというのを意識して、作品に幅をもたせようと思いました。展示作品の「紅」はもともと萌え系の作品だったのですが、リアル系の幅を出すために展示用にブラッシュアップしました。ポートフォリオも置いたのですが、RPGのゲームUIの作品は反応が良かったです。イラストを載せるだけじゃなく、ゲーム製品になるのを想定するのが大事なんだなと思いました。

Q.気になった作品はありますか。

吉浦さんのポートフォリオです。作品用と別にアイデア用のポートフォリオも準備していて、量も多いしすごいなと思いました。
また、京都精華大学の人が全体的にレベルが高くて、勉強になりました!
▼吉浦さんのブースには、2種類のポートフォリオが。見ごたえがありました!
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▼京都精華大学の岩本さんのブース。
上で登場した陳さん含め、京都精華大学からは5名が参加してくれました!

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●出展者どうしの交流が深まる!ワークショップ

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1日目の終わりには、出展者どうしで交流会を行いました。ワークショップでは、ペルソナインタビューを元にしたゲーム企画を実施。今回の展示作品から、イラストやプログラミングなど得意分野をばらけさせてチームを編成したので、どのグループも面白そうなアイデアがたくさん出てきました!
メンバーの投票で決まった、優勝チームが考えたのは、「動物キャラクターが、建物を破壊しながらレースを進んでいく」というゲーム。「破壊しながら進んでいく」という新しい着眼点に、多くの票が集まりました。
会の終了後も、「話を聞きたい!」と他のチームのメンバーが集まり、閉鎖時間ギリギリまでゲーム談義が盛り上がっていました。

 

●最後に

このようにして、2日間の展示会は無事終了しました。ゲームアーツ展は今回で2回目の開催です。ゲーム業界を志望する同世代に刺激を受けたい、ゲーム企業に作品を見てもらいたい!という方は、次回ぜひ出展応募してみてくださいね。
ビビビットでは、学生クリエイターの作品を発表する場、進路につながる場をサービス・リアルイベントともに提供するべく精進していきます!開催のお知らせや出展者の募集はビビビットのTwitterにてご覧くださいませ。
 

(2018.7.5)
Yoshiko Inoue

著者紹介

井上佳子Yoshiko Inoue

女子美術大学卒業。 ビビビット社で、全国のデザイン・美術の学校へ行く仕事をしています。 ビビビットTwitterでもつぶやいてます( ^^ )/
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