“対話型”のロールプレイングゲーム「TRPG」から学ぶ。楽しいゲームを作る方法

trpg

みなさんは「TRPG」についてご存知でしょうか。リプレイ動画と呼ばれるプレイ再現動画によって、近年認知されるようになってきたテーブルゲームのことを指します。このTRPGは、ユーザー経験を考える力を身につけるのに大きく役立つ遊びです。今回はデザイナーに役立つ考え方と、TRPGについてご紹介します。
編集・執筆 / Haruna Kawanabe, AYUPY GOTO

目次

  • 1.TRPGとは
  • 2.素敵な世界から作る遊び
  • 3.ゲーム作りに活かせるシナリオ作りのポイント
  • 4.RPGから学ぶデザイナーが気をつけること
  • 5.最後に

1.TRPGとは

「TRPG」とは、テーブルトークRPGの略で、近年注目を集めるテーブルゲームのジャンルです。
ゲーム機器を用いずに、筆記用具とサイコロを使って人間同士の対話をルールブックに則って進める遊びです。
プレイヤーには二つの役があります。使用するキャラクターを作成してゲームに参加するプレイヤー(以下、PL)と、シナリオと呼ばれるストーリーを進行させるゲームマスター(以下、GM)に分かれます。

PL
数値や設定を決めてプレイキャラクター(以下、PC)を作って演じます。コンピュータゲームのようにキャラクターを操ってゲームを楽しむことができます。

GM
シナリオを進行させるゲームの中心です。PLの行動を審議する難しい役どころですが、頑張った分だけPLに楽しんでもらえる達成感を味わえます。
GMの役職はゲーム作りにも活かせる経験ができます。

2.様々なTRPGのシステム

上記でTRPGについて簡単に紹介いたしましたがTRPGには数々の世界観やシステムが存在します。さらにそれに合わせたシナリオをプレイヤーが自ら考えていくのがTRPGというゲームです。
初めてでも楽しめる様々な世界観を持つりシステムについていくつか紹介します。

H.P.ラヴクラフトの宇宙的恐怖がここに

クトゥルフ神話RPG

怪奇現象の謎を突き止めて、無事帰還することを目的としたゲームです。とても自由度が高いシステムで、どんな話もできる可能性と細かい作り込みへの追求ができます。その分、PLをうまく導けるかどうか。GMの負担が大きいシステムです。
COC

http://ur0.biz/xPiT

秘密を掴め!現代忍者バトル

忍術バトルRPGシノビガミ

現代社会で暗躍する忍者同士の戦いです。現代日本を舞台としているのでシナリオも理解しやすく初めてのGM経験にオススメのシステムです。
シノビガミ

http://ur0.biz/xPiP

かわいい小人の物語

ウタカゼ

森で起きたトラブルを食い止める小人のほんわか物語です。キャラクター作成が最も早く簡単!そのため初めてのPLにもGMにも優しいシステムです。
ウタカゼ

http://ur0.biz/xPiY

麗しい吸血鬼の物語

常夜国騎士譚RPGドラクルージュ

吸血鬼の力を持つ騎士となって優美で枕美な物語です。戦闘や友との交流が楽しめるゴシックロマンの世界。このシステムでしか表現できないシナリオを作ってみましょう。
ドラクルージュ
https://ssl.fujimi-trpg-online.jp/freepage/314

自分で考えたロボットと共に世界を救え!

メタリックガーディアンRPG

仲間と力を合わせて世界の危機に立ち向かう鋼の戦士たち。ロボット作成は少し難しいですが初心者でもサンプルキャラがあるので心配無用です。ロボット好きのためのシステムです。
メタガ
https://ssl.fujimi-trpg-online.jp/contents/mg

3.ゲーム作りに活かせるシナリオ作りのポイント

TRPGはルールブックに載っているシステム的な情報から、新しいシナリオを自分で考えて遊ぶことができます。
ゲーム作りに活かせるシナリオ作りのポイントが多々あります。ポイントを意識することでストーリーと遊びのバランスを考えてゲームを組み立てる構成力が身につくと思います。

1.遊んでくれる人を考えながら作る

人によって楽しめるシナリオやシステムは違います。自分が作りたいシナリオを何人でどんな人が遊んでくれるか、どう行動するか予想しながらイベントを考えましょう。

2.ストーリーはシンプルにわかりやすく

TRPGは対話で進めていくゲームなので最低限の対話で理解してもらえるように怪しいものは「怪しいもの」と率直に表現しましょう。PLが無闇に悩むストレスが減り、GMとして遊ぶ時の負担も減ります。

3.マップと一緒に考えるとバランスの良いゲームができる

プレイ時間はイベントや探索をしている時に消費されます。そのイベントや探索がどこでどのくらい起きるかマップを作成してみましょう。
どれくらいの時間がかかるか場所の数から計算できます。さらに時間やマップから感情の強弱も想定しやすくなります。

4.独特なシナリオには独特なBGMを

BGMを用意することで音楽と一緒にその場面を盛り上げることができます。使う場面を絞ることでさらに印象に残りやすくなります。

4.TRPGから学ぶデザイナーが気をつけること

TRPGはGMとPLが会話で楽しむゲームです。そのため相手の行動や思考を考える必要があります。様々な想像力と行動力を強く実感できます。
特にシナリオ作りではPLがどんなユーザー経験を通じて行動するかを考えます。それはデザインのユーザー経験に通じる考え方です。何をどのタイミングですればユーザーは楽しんでくれるか。ものごとを考えることはゲームだけでなく、ITサービスやその他サービスデザインのペルソナ設計に役立ちます。

デザインも共通して気をつけるポイント

・いつ何処で・・・どのタイミングでなにが起こるか。
・誰と誰が・・・相手は誰か。複数人か。
・何を考えて・・・今までどんな経験をしてきたかで相手の考え方は変化する。
・何をどうやって・・・考えた結果、相手はどう行動するか。
・何を感じるか・・・物事に何を感じているか。

5.最後に

遊んで楽しいTRPGですが、その経験はゲームを作る上で大きく役に立つと思います。GMとして相手を楽しめるためのアイデアはゲームを楽しくする上での気遣いやデザインに活かされていくと思います。
特にシナリオ作りはPLの感情をどう設計すればいいかを考える良い練習になると思います。デザイナーだけでなく、プランナー職に興味がある人にぜひオススメします。

(2016.8.25)
HarunaKawanabe

著者紹介

川鍋春菜HarunaKawanabe

多摩美術大学 美術学部 情報デザイン学科 情報デザインコースに 所属しています。UI/UXやサービスデザインについて勉強しています。 趣味はアニメ、アナログゲーム、デジタルゲームなどなど。
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