今回は、ゲーム業界のイラストレーターを目指す方向けのポートフォリオのブラッシュアップ方法をご紹介します!ただ自信のある作品を載せるだけではなく、載せ方に一工夫加えることで読み手側に理解されやすく、魅力が伝わりやすいポートフォリオに近づきます。自分の目線だけでは行き詰まってきたなという方はぜひ参考にしてみて下さい!
編集・執筆 / MAKO WATANABE,YOSHIKO INOUE
もくじ
1.これから増やす作品、どんなことを気を付ければいい?
ゲーム業界のイラストレーター職を希望して就職活動を行っている皆さん、ポートフォリオのブラッシュアップする際、どのように修正したらいいか困ったことはありませんか。ポートフォリオ用に作品を制作する際も、就活用と思うと腰が重くなることもありますよね。
今回は、筆者がゲーム会社の社員の方から受けたフィードバックを元に、ポートフォリオ制作で意識するようにしたことを4つにまとめてみました。
2. ポートフォリオを良くする為に意識したいこと4つ
- 【ポートフォリオを良くするために意識したいこと4つ】
①行きたい会社が作るゲームタイトルに寄せた作品を載せよう
②最終完成形+検討案も載せよう
③絵の構造が伝わる資料があれば載せよう
④作品の順番は、なるべくプロに見てもらいながら考えよう
①行きたい会社が作るゲームタイトルに寄せた作品を載せよう
さまざまなテイストの作品を載せることは、「こんなこともできるよ」という自分の幅のアピールになります。しかし、“やりたい仕事・職種にまつわる作品”と“それ程でもない作品”の分量が同じくらいだと、「結局何がやりたいの?」と思われてしまい、自分の意思やアピールが採用担当者に伝わりづらくなることがあります。一番やりたいことと関連した作品を前に持ってきたり、解説ページを長めにとったりするなどして意識的に差をつけるようにしましょう。
また、やりたいことを伝える効果的な載せ方は、その会社のタイトルに寄せた作品を載せることです。そうすることによって本当にその会社に進みたいという説得力が増します。
②最終完成形+検討案も載せよう
イラスト制作の仕事現場では、最終的にリリースするまでにいくつもの工程があり、その合間で複数の案が用意される場合が多いです。人物設定、衣装設定、構図設定など何度も検討が為され、最終案が仕上がります。
そのためポートフォリオでも検討案が載せられていると「魅力的な絵作りのためにいろいろ考えているんだな」と伝わるようです。完成形のみを載せていると一発で決めたと思われ、「下準備が少ないのかな?」と思われてしまう可能性があります。検討案と一緒になぜ最終的にそれを選んだか、検討案がなぜボツになったかも記載しておくとより説得力が増します。
▼完成形を大きく載せて、検討案を理由とともに掲載するイメージです。最終案の説得力が増すでしょう。
③絵の構造が伝わる資料があれば載せよう
ゲーム制作では、後々3D化したり違うイラストレーターが加筆したりすることがあります。その場合、チーム内でイメージを共有するために設定画像が必要になります。
絵の構造を詳しく描いた仕事を想定した設定資料(三面図、小物など)を制作している方は、そうした資料を載せることによって仕事をしている自分を想像してもらえることに繋がります。質感やサイズ感が伝わる参考画像があれば、それらを載せるのも良いでしょう。
もしそういったものを描いてない人は、自分が描いた絵の案を詰めることにもなりますので、プラスで描いて用意するのも良いと思います。また衣装案を描いている方は、背面や横面も制作することによって、3D化した際の画面映えを考える練習ができるのでぜひ挑戦してみて下さい!
▼三面図とは右下にあるような、キャラクター全身の【正面・横面・背面】の図のことです。
引用 https://hataraku.vivivit.com/portfolio/t202007
④作品の順番は、なるべくプロに見てもらいながら考えよう
「自信のある作品を最初に持ってくる」ことはブラッシュアップをする中でよく耳にするかと思います。しかし、自分が一番良いと思っている作品と、他人から見て魅力的な作品は違う場合があります。人に見てもらい、(できれば志望している会社の社員さんに)どう見えているか確認することも大事です。筆者も自信のあった作品を一番前に置いていましたが、ゲーム会社の社員さんに「面接官の中には本当に1ページ目で決める人もいるので目を引くこっちの作品を最初にした方がいい」と言っていただき、変えることにしました。面談などアドバイスをもらえる機会を有効活用し、作品の魅力が最大限に引き出された一枚目で挑みましょう!
3.最後に
ポートフォリオをブラッシュアップする際の4つのポイント、いかがでしたか。同じ作品でも見せ方によって魅力の伝わり方が違うのではないかなと思います。せっかく作った作品、どうせなら魅力的に見せたいですよね。これでいいのかなと行き詰ることもあるポートフォリオ制作ですが、自分の最大限の魅力が伝わるように、客観的な目線も取り入れながら一緒に頑張りましょう!
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(2020.9.9)
著者
はたらくビビビット
ポートフォリオとデザインのリファレンスメディア