ビジネスツールは企業の顔!企業のこだわりに注目してみよう

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皆さんは「ビジネスツール」をご存知ですか?ビジネスツールというのは、その企業で使う名刺やレターセット、封筒、会社案内パンフレットなど、企業のツールのことを指します。ビジネスツールには、企業や会社ごとにこだわりや強い思いが詰まっています。今回はそんな企業の顔とも言える、ビジネスツールについてご紹介していきたいと思います。
編集・執筆 / ARAAKEMAYU, AYUPY GOTO

● ビジネスツールとは?

ビジネスツール

先ほどもご紹介したように、ビジネスツールとはビジネスの現場で使用される名刺やレターセット、封筒、会社案内パンフレット紙袋などのツールのことを言います。
このビジネスツールは、主に企業が他の企業とのやり取りをする中で使われることが多いです。そのため他の企業との差別化を図るためにも、ビジネスツールにはその企業の強い思いやこだわりが詰まっています。

CI / VIとビジネスツールの関係性

デザインを学ぶ人たちなら一度はCI/VIという用語を耳にしたことがあると思います。

CI(コーポレートアイデンティティ)

企業の理念や姿勢などを体系化させること。主に言葉やマーク・ロゴと共に統一させ、コミュニケーションを図ろうとすることを言います。

VI(ビジュアルアイデンティティ)

視覚を統一させること。ツールを作り、ブランドや企業のビジュアルをより固定させます。

つまりビジネスツールというのは、VIの一部とも言えます。
CIとVIって何?|仕事百科

● ビジネスツールの紹介

【名刺】
企業と企業の挨拶代わりに使用される名刺。名刺はその企業や社員の顔と言えるものなので、名刺のデザインにはどの企業も力を入れているのではないでしょうか。

【レターセット】
これは他の企業に送付する便箋のことを言います。

【封筒】
書類のやりとりをするときに必要となるのが封筒。どこの企業の封筒か、一目でわかるようにとデザインされています。

【紙袋】
企業の資料などを入れる紙袋。また、ビジネス以外のショップ袋としても使われています。大きさは、その企業の用途ごとに違います。
袋の質や、形、持ち手の部分にまで企業ごとのこだわりが見られます。

【会社案内パンフレット】
会社が外部に対して、この会社がどういう会社であるかを伝えるための資料のことを指します。具体的には、会社概要、沿革、事業内容、自社や自社商品のメリットなどが記載されています。会社案内の形は様々で、数枚をファイルでまとめたものや、冊子、リーフレット型、パンフレット型などがあります。

【企業ごとの独自のツール】
上記に書かれているものはビジネスツールの大前提として作られているもので、企業によっては独自のビジネスツールを作っているところもあります。例えば、Tシャツ、シール、メモ帳など……が挙げられます。

● 企業のこだわりが詰まったビジネスツール

今回は企業のこだわりが詰まったビジネスツールを、いくつかご紹介したいと思います。

・ JAZZ Live azul


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(http://fromgraphic.jp/restaurant-bar/azul/)

JAZZを聴きながら飲食を楽しむお店のビジネスツール。封筒の形や文字の選定、装飾のようなデザインからお店の高貴な雰囲気がより伝わってきます。

・ la JEUNESSE

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(http://www.6d-k.com/works/2011/01/la-jeunesse.html)

このお店はピアノを聴きながら食事をすることができるということから、ピアノの鍵盤に見立てたロゴ、ビジネスツールが印象的です。このお店ならではの特徴を、ビジネスツールにも落とし込んでいます。

・ TOKYO BIG SIGHT


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(http://misawa.ndc.co.jp/TOKYO-BIG-SIGHT-APPLICATION)

落ち着いた色と、ロゴが目を引くビジネスツール。パッと見で何の企業かがわかるビジネスツールになっています。

・ SUN LIFE

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(http://astt.jp/works/identity/)

企業理念をビジュアル化したビジネスツール。SUN LIFEという社名と企業理念から、「よく晴れた日の青空」というキーワードを生み出し、ビジュアルに落とし込んでいます。

・ LYCKA

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(http://www.6d-k.com/works/2011/01/lycka.html)

日本の雑貨をスウェーデンに、スウェーデンの雑貨を日本に紹介し販売する雑貨店のビジネスツール。日本とスウェーデンの国旗がモチーフにされたロゴに目が引きます。紙の質にもこだわった封筒が印象的です。

・ フィフス株式会社

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(http://www.akaoni.org/works/fifth.html)

企業カラーが伝わるビジネスツール。企業カラーのイエローとロゴが目を引くビジネスツールになっています。名刺の裏一面がロゴだけになっているのも印象的です。

● ビジネスツールのポイント

ビジネスツールをデザインする上で必要なのは、そのビジネスツールを通して何を伝えたいのか整理して、カタチにすることだと思います。ただ、かっこいく・かわいくデザインするのではなく、企業の理念や思いをどうやってグラフィックに落とし込むのかが重要になります。上記で紹介したビジネスツールもそういった観点で見てみると、考え込まれたデザインであるということがわかると思います。

● 最後に

企業の顔とも言えるビジネスツール。各企業やブランドのビジネスツールを見てみると、その企業の強みや個性が詰まっていますね。見方を変えると、どうやって企業の良さをグラフィックに落とし込んでいるのかが勉強になると思います。ロゴだけで表現するのではなく、グラフィックや紙の質、仕掛け、独自のツールを作ったりなど表現や工夫の仕方も様々です。デザイナーを目指す人は、一度ビジネスツールに目を向けてみると学ぶことが多く、面白いかもしれませんよ。

(2016.10.11)

著者

荒明真柚

武蔵野美術大学造形学部デザイン情報学科2017年卒業。グラフィックデザイン、パンフレットや本のエディトリアルデザインを主に勉強しています。最近はラジオを聴くのにはまっています!

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