プレゼンテーション(以下、プレゼン)とは、相手に自分の意見を伝えるために行うものです。自分のデザインや作品、企画を相手に伝えなければならないクリエイターにとっては、しっかりとコツを身につけておきたいですよね。ですが、現状ですとクリエイター職の人は、プレゼンを苦手とする人が多い印象です。こちらの記事でプレゼンのコツをつかみ、得意に変える方法をしっかり身につけましょう!
編集・執筆 / AZUSA NIITSU, AYUPY GOTO
目次
- 1.プレゼンテーションに必要なもの
- 2.見やすい!PowerPointのデザイン
- 3.まとめ
1.プレゼンテーションに必要なもの
▽聞き手にとっての「メリット」
▽聞き手にとっての「わかりやすさ」
▽聞き手にとっての「おもしろさ」
聞き手にとっての「メリット」
プレゼンをするときに1番重要なのは「相手がどんな人か」をしっかり理解することです。それを知った上でプレゼンを行わなければ、相手にとっての「メリット」「分かりやすさ」「面白さ」を伝えきることができません。私達クリエイターは、自分の作品や企画に対してクライアントなど相手を納得させ、良い返事をもらうことが目的です。
そのためには、まず相手に自分のプレゼンを聞こうと思わせる、このプレゼンを聞くメリットを最初に伝えなければなりません。なぜなら、人は誰でもプレゼンを聞くということは得意ではありません。退屈だな……と思ってしまうのが本音なのです。ですので、相手が自分にとって今から行われるプレゼンにメリットが無いと感じた瞬間、聞くことを止めてしまいます。相手にとってメリットがあると感じさせることができれば、興味を持ってプレゼンを聞いてもらえる姿勢へと変わります。
聞き手にとっての「わかりやすさ」
次にプレゼンで必要なのは、相手にとって分かりやすい内容であることです。
よくある勘違いは「正しいことを言えば良い」という考えです。具体的に言えば、専門用語を使い、それらしいことを言えば、自分の提案が良いと思われるだろう!というプレゼンの仕方。しかし、それは間違いで、誰もが自分と同じ言葉を知っていたり、同じ考え方しているわけではありません。このような難しく分かりにくいプレゼンでは、相手は自分の話に何もついていけず、理解してもらえないのです。
では、どうすれば分かりやすく伝えられるのでしょうか?あなたは、どんなときに「わかりやすい」と感じますか?日常生活で同じことを感じたり、考えたり、自分の体験してきたことに近ければ、人は分かりやすいと感じます。このように相手の生活や感覚に近い内容でプレゼンを行えば、相手は苦労せず、ラクに自然に納得することができます。これが分かりやすいと思わせるコツなのです。
またプレゼン界では説明や表現において、絶対に守らなければいけない基本原則がいくつかあります。その1つが「KISSの原則」です。KISSとは「短く、単純にする」というような意味の言葉を省略したものです。
Keep it short and simple.(短く、単純に)
Keep it short, stupid.(短く、サルでもわかるように)
Keep it simple and strait-forward.(単純に、単刀直入に)
Keep it small and simple.(小さく、単純に)
複雑なことを伝えたいときこそ、KISSの原則を守り「短く・簡潔に・単純に」伝えるよう心がけましょう。
聞き手にとっての「おもしろさ」
「この話は面白い」と聞き手のキモチを動かすことができると、その場の空気・印象・期待感など、あなたの提案を良い方向に進めることができます。
難しい話で真面目にプレゼンするよりも、自分の個性を生かしたトークで楽しく話すように意識してみましょう。
2.見やすい!PowerPointのデザイン
▽背景を自分でデザインする
▽文字の入れ方
▽視覚的に見せる図のデザイン
▽自然なアニメーション
背景を自分でデザインする
背景は、プレゼンの雰囲気作りとして重要です。PowerPointに入っているテンプレートはとても便利ですが、ほとんどが聞き手がすでに何度か見たことがあるようなデザインです。聞き手は、新しく独特の内容のプレゼンテーションを期待しています。テンプレートを使用してしまうと型にはまった既製品のように思われてしまうので、あまりオススメできません。テンプレートを使うのではなく、自分でデザインすることで新しいイメージを作り出せます。
また作る際はプレゼン内容に合わせて色も変えるようにしましょう。スマートでシャープなイメージならば「黒色」。明るく、現実味のあるイメージならば「白色」。未来的なストーリーをイメージさせるならば「青色」など、それぞれ内容にあった雰囲気作りをすると聞き手の注目度が上がります。
文字の入れ方
PowerPointに文字は必ず使います。ですが、自分の原稿と同じような内容を全てスライドに載せないようにしましょう。文字だらけのスライドは、聞き手にとって読む気を失ってしまいます。なるべく少ない情報量だけを載せ、残りは口頭で話すように意識しましょう。そうすることで、聞き手もしっかりと話を聞いてくれるようになります。明るいグリーンやブルーなどの色は聞き手側からは見えにくいので、あまり使用しないようにしましょう。特に黄色は非常に見えにくいので注意です。また、プレゼンの流れにそって、文字を濃くしたり、透過させると、今どの部分を話しているのか聞き手が理解しやすくなりますので、情報量が多いときは是非使ってみましょう。
視覚的に見せる図のデザイン
図で表していますが、情報量が多いと聞き手は読み取るのがとても大変です。より簡単にデザインすることで見やすくなります。
アンケート結果などの表を作る際に使われる「YES」や「NO」などの逆の意味を持つ単語は、同じ列に並ぶととても見づらくなります。このような場合は、片方を記号化すると読み取りやすくなります。
グラフなどの数字は、必要以上に載せないことがオススメです。グラフで1番伝えたいのは「差」です。細かい数字の情報を載せて「差」を伝えるのではなく、グラフの見た目だけで視覚的に「差」を見せるほうが聞き手には伝わります。
スケジュールなどの時間の経過を表す場合は、表にしてしまうと読み取りにくいので、図にして表すようにしましょう。長さなども調節することにより、イメージしやすくなります。
自然なアニメーション
アニメーションはさりげなく使うことがコツです。聞き手は、アニメーションを使ったスライドを次々に見せ続けられるとすぐに飽きてしまいます。特に、動きが長くスピードが遅すぎるものは要注意です。自然に、その流れについていかせるようなアニメーションにしましょう。また、使用するアニメーションは2〜3種類ほどにしておくのがポイントです。
また、アニメーションは、そのままの設定で使用するだけではく、効果オプションやタイミングなどで調節することにより、さらに聞き手が見飽きないプレゼン資料を作成することができます。時間の隙間にいろいろと挑戦してみましょう。
3.まとめ
プレゼンは社会に出ると多くの場で必要になっていきます。クリエイター職に就いても就かなくても、自分がプレゼンをする機会は必ず訪れます。プレゼンを行う瞬間がきた時のために、こちらでご紹介したコツを実践して、自分の世界へ相手を取り込みましょう!
(2016.2.29)
著者
はたらくビビビット
ポートフォリオとデザインのリファレンスメディア