みなさんは普段どのように情報収集されていますか? 最近は、インターネットで検索してリサーチする方が多いかと思いますが、雑誌の情報力もあなどれません。そこで今回は、雑誌で情報収集をするメリットと、プロのデザイナーにも読まれているおすすめのデザイン雑誌をご紹介します!
編集・執筆 / CHIEKO WATANABE, AYUPY GOTO
1.雑誌を読むメリット
まず、雑誌ならではのメリットをみていきましょう。
1.業界の今を俯瞰してチェックできる!
クリエイティブ業界で活躍するクリエイターさんのインタビューや作品が一冊にまとまっているので、業界のトレンドを一度にチェックできます。
2.旬の情報がまとまっている!
月刊誌などは、直近の話題にそった特集が組まれていることが多いです。また、定期的に発行されているので、バックナンバーから流行の変化を観察することができます。
3.自分の好み以外の幅広い情報を収集できる!
インターネットで検索すると、つい自分の関心のある言葉で検索してしまいますが、雑誌では見る情報を選べないがゆえに、思いもよらない素敵な作品やクリエイターとの出会いがあるかもしれません。
4.デザイナーがデザインした媒体!
デザイナー向けの雑誌なので、見やすく構成されていたり、遊び心がつまっていたりと、さまざまなポイントが参考になります。
5.情報の信頼性が高い!
何処の誰が書いた記事か、調べればすぐにわかります。また、プロのクリエイターにも読まれているので情報の質も高く、参考にしやすいです。
2.おすすめのデザイン雑誌紹介
おすすめの各雑誌を紹介させていただきます。どの雑誌も書店や図書館で手に入りますので、見かけた際はぜひ手にとってみてください。
MdN(エム・ディ・エヌ)
デザインのみならず、日本のカルチャー面からみた直近のトレンドがピックアップされています。PhotoshopやIllustratorなどを使用した、プロの技術が紹介されているページもあり、デザイナー初心者でも楽しめます。
エムディエヌコーポレーション Web site:http://www.mdn.co.jp/di/
デザインノート
有名なクリエイションの制作の裏側など、デザイナーやアートディレクターのリアルな仕事がのぞけます。インタビューページも多く、仕事面だけでなく、デザイナーとしての働き方・生き方などの話は、同じ道をめざす学生のみなさんにとって大変意義のあるものだと思います。
誠文堂新光社 Web site:http://www.design-note.jp/
+Designing(プラス・デザイニング)
デザインの技術面にフォーカスした雑誌です。プロのデザイナーが実際に仕事でつかう手法が紹介されており、プロフェッショナルのレベルの高さ、厳密さやこだわりを感じられます。見ているだけで早速試したくなるような、ものづくり精神を刺激してくれる雑誌です。
マイナビ出版 Web site:http://www.plus-designing.jp/
Web Designing(ウェブ・デザイニング)
IT・Web業界に注力している雑誌です。デザインに限らず、コンテンツマーケティングやオウンドメディアなど、これからの時代にさらに広まっていくキーワードについても特集されています。デザイナーのみならず、Web業界を目指す人には有益な情報が満載です。
マイナビ出版 Web site:https://book.mynavi.jp/wdonline/
ブレーン
宣伝会議出版の広告業界をメインとした現役クリエイター向け雑誌です。今もっとも旬なデザイナーがピックアップされているので、広告業界について知りたい方や、ロールモデルを探したい方にもおすすめの一冊です。
宣伝会議 Web site:http://www.sendenkaigi.com/books/brain/
アイデア
デザインの歴史からみた現在のデザインや、今だからこそもう一度フォーカスしたい過去のデザインなどがまとめられています。デザイン初心者の方には、ややカタいと感じる号もあるかもしれませんが、雑誌自体のデザインも凝っていて、デザインの深さや面白さを再認識できます。
誠文堂新光社 Web site:http://www.idea-mag.com/
AXIS(アクシス)
デザインの可能性を追求した、グローバルな専門誌です。売るためのデザインのみならず、世の中を良くするためにデザイナーとして何ができるか、世界のデザイナーはどんなことに取り組んでいるのかが特集されています。日本語と英語で書かれており、将来海外でも活躍したいと考えている方には、専門用語を言語面からも勉強できそうです。
AXIS Web site:http://www.axisinc.co.jp/
COMMERCIAL PHOTO(コマーシャル・フォト)
写真家でなくとも、広告業界をめざす方は知っておきたい雑誌です。写真一枚に企業のメッセージを託そうとする、プロフォトグラファーの技術や考え方がとても参考になります。写真だけでなく、CMや映像クリエイションなども扱っており、カメラを使った表現幅に驚かされます。
玄光社 Web site:http://www.genkosha.co.jp/cp/
+81(プラス・エイティーワン)
グローバルな視点でブランドをとらえた雑誌です。各ブランドのプロダクトストーリーや、空間のつくりかた、創設者やキーパーソンのインタビューなどが掲載されています。将来自分のブランドを作りたい!という方はもちろん、様々な制作にチャレンジしたい方にも素晴らしいインスピレーションを与えてくれるでしょう。
ディー・ディー・ウェーブ Web site:http://www.plus81.com/
3.金欠でもだいじょうぶ!無料で読めるあの場所を活用しよう!
「 読みたくても、雑誌は高いし場所もとる…… 」
紙媒体ならではの悩みがあると思います。
そんな方は、ぜひ図書館やブックカフェを活用されてみてはいかがでしょうか。
美大や美術館、デザインセンターなどに併設されている図書館には、デザイン雑誌が多く置かれています。またブックカフェでは、購入前の本でもお茶を飲みながらその場で読むことができ、お店もチェーン店から個人経営店まで、ネットで検索すると全国で見つけることができます。
以下に、デザイン雑誌の置いてある図書館とブックカフェの一部をご紹介させていただきます。よろしければご参照ください。
【 図書館 】
・広告図書館
http://www.admt.jp/library/index.html
・東京都現代美術館 美術図書館
http://www.mot-art-museum.jp/library/
・大阪デザイン復興プラザ デザインライブラリー
http://www.osaka-design.co.jp/facility/library.html
【 ブックカフェ 】
・浦和 蔦屋書店
http://real.tsite.jp/urawa/
・代官山 T-SITE
http://real.tsite.jp/daikanyama/
・梅田 蔦屋書店
http://real.tsite.jp/umeda/
・Carlova360 NAGOYA (カルロバ名古屋)
http://www.libro.jp/blog/carlova360-nagoya/
MdNなど、電子書籍化している雑誌を購入するのも重さや価格の軽減になりそうです。ただ、紙にこだわっている雑誌も多く、紙書籍でその風合いを感じていただくのもおすすめです。
4.最後に
情報があふれている昨今、情報のとりかたも多様化してきています。
スピード重視ならインターネット、
広範囲なら雑誌、
生の声なら教授や先輩、現役クリエイターに直接聞く など、
それぞれの情報をうまく活用して、制作や就職活動を進めていきましょう!
(2016.2.19)
著者
はたらくビビビット
ポートフォリオとデザインのリファレンスメディア