2019年の夏休みが近づいてきました。就活を来年に控える方は、そろそろ意識し始める時期ではないでしょうか。就職活動についていろいろと調べる中で「インターンシップ」という言葉を耳にすることはありませんか?
「よく聞く言葉だけど、何をするのかよくわからない……。」「参加するとどんな良いことがあるの?」という疑問を持っている学生の方も多いと思います。インターンに参加すると、将来どんな仕事に就きたいのかを想像しやすくなったり、作品のレベルアップに繋がったりと良いことがたくさんあります。今回は、先輩のインターン参加経験談と、ビビビットによるインターン求人の特設サイトをご紹介します!
編集・執筆/AYUMI TSUDA , YOSHIKO INOUE
目次
- 1. そもそもインターンシップとは
- 2. 先輩に聞く!「インターンに参加したら◯◯だった!」インタビュー
- 3. インターンに参加する3つのメリット
- 4. 最後に
1. そもそもインターンシップとは
インターンシップは、学生が自分の興味がある企業に通い、実際に働く「職業体験」のことです。「インターン」とも呼ばれます。実際に会社の中に入り仕事を経験することで、学生のスキルアップと将来のキャリアについて考える機会を与えるのがインターンの目的です。
インターンにはさまざまな期間があり、大きく分けると3種類です。
- ● 1dayインターン
1日のみ、場合によっては半日で行われるのが1dayインターンです。
業界説明や社員紹介など、説明会をより深く掘り下げたような形態が多いです。ワークショップやグループディスカッションが組み込まれている場合もあります。 - ● 短期インターン
2日間から5日間、長くて2,3週間のインターンです。
インターン生同士でチームを組み、与えられたテーマから1つの作品を作り上げるプロジェクト型が多いようです。企業によっては選考の一環として行う場合もあり、その際は取り組み方やコミュニケーション、発想力、スキル面などさまざまな観点で評価されます。 - ● 長期インターン
週に数日、数ヶ月単位でインターンに取り組むタイプです。
会社の実際のデザイン業務を体験できます。世に出すデザインを手掛けることも予想されるため、責任感や緊張感が伴うでしょう。実質的にアルバイトと同じような仕事内容の企業もありますが、インターンの方が「学び」の要素がより強いと言えます。
▼合わせて読みたい
インターンシップ(通称:インターン)って何?|仕事百科
2. 先輩に聞く!「インターンに参加したら◯◯だった!」インタビュー
実際にインターンに参加した経験のある先輩に、具体的にどんなことをしたか、その後の就職活動に良い影響があったかなどを聞いてみました。これを読めば、インターンはどんなものなのか、自分にとってどんな良いことがあるのかがはっきりしてくると思います。
【アンケート内容】
Q1 インターンに参加した理由は何ですか。
Q2 インターンの内容を教えてください。
Q3 参加して良かったこと・学んだことを教えてください。
Q4 参加して残念だったこと、不満だったことはありましたか。
Q5 インターンへの参加がその後の就職活動に与えた影響があれば教えてください。
インターンに参加したら、就活が早く終わった!
hamalu さん
多摩美術大学 情報デザイン学科4年 ゲーム業界に内定
参加した会社の業種
1社目→IT企業
2社目→ゲーム制作会社
インターンの募集を見つけた手段
どちらもネットの募集
インターンの時期と日数
どちらも1~2週間程度
Q1 インターンに参加した理由は何ですか。
・グループワークでのゲーム制作経験を得たかったから。
・独学では得難い学びを求めて。
・ポートフォリオに載せる作品を作りたかったから。Q2 インターンの内容を教えてください。
・ゲームジャム的なインターンの場合は、企画・進行管理・デザイン等
・一人のインターンの時は与えられた課題に対して制作Q3 参加して良かったこと・学んだことを教えてください。
・実務に即した作品や、チームでの作品が作れた。
・インターンを通して良きデザイナーエンジニア仲間と出会えた。
・現場のデザイナーさんからフィードバックを得られた。
・その業界の通常業務に近いことが経験でき、自分が本当にやりたいこと、向いていることがわかった。
・インターンに来る周りの学生と自分の比較ができた。Q4 参加して残念だったこと、不満だったことはありましたか。
・学校とのスケジュール調整が難しかった。
・インターンで制作した課題にフィードバックがあまりもらえないと少し不安になった。
Q5 インターンへの参加がその後の就職活動に与えた影響があれば教えてください。
・インターンで何かしら良い結果を残せると、自分のスキルに自信が持てた。そのおかげで、よりレベルが高い企業を目指す気力が湧いた。
・インターン参加のために早め(大学3年の夏前)にポートフォリオを制作したことが、結果的に就職活動で大きなアドバンテージとなったと思う。それを持ってViViViTの「話したい」ボタンで企業の方に見せに行くと、企業を理解できると共に、作品をより良くするアドバイスまでもらえることもあった。自分を客観視する機会を早めに設けたのは、就職活動に良い影響を与えたと思う。
・インターンのおかげで、結果的に早く就活を終え納得する企業と出会えた。
インターンに参加したら、心からここに行きたい!と思える企業に出会えた
ユワ さん
京都工芸繊維大学デザイン経営工学過程4年 広告業界に内定
参加した会社の業種
デザイン制作会社
インターンの募集を見つけた手段
企業の公式サイト
インターンの時期と日数
2月中旬に1日間Q1 インターンに参加した理由は何ですか。
・元々気になっていた企業で、実際に職場を見たり社員さんの様子を自分の目で確かめたいと思ったから。
・社員の方々に顔を覚えてもらえたら、本選考のときに有利かもしれないと思ったから。Q2 インターンの内容を教えてください。
会社説明会とグループワーク。
はじめは班のみんなでテーマについて情報共有をしたり発表をし、そのあと個人でそれぞれアイデアをまとめたQ3 参加して良かったこと・学んだことを教えてください。
・職場の雰囲気を知れたり、社員さんが実際に働いてどんなことを感じているかを聞けた。
・社員さん同士の仲の良さをすごく感じ、心からここに行きたい!と思った。Q4 参加して残念だったこと、不満だったことはありましたか。
特になし
Q5 インターンへの参加がその後の就職活動に与えた影響があれば教えてください。
少しリスキーであるが、インターンに参加した会社以外にはあまり魅力を感じなくなったので他の会社は受けないようにした。業界は特に絞っていなかったが、社内の人たちが素敵な会社に行きたいなと改めて思った。
インターンに参加したら、ポートフォリオを早めに完成できた!
落合 有綺子 さん
愛知県立芸術大学 美術学部デザイン専攻卒 IT企業デザイナー
参加した会社の業種
1社目→ ディスプレイ・空間デザイン
2社目→ ブランディング
3社目→ 制作会社
4社目→ 映像制作
インターンの募集を見つけた手段
1,2社目→その会社のWEBサイト
3社目→ViViViT
4社目→就活エージェントサイト
インターンの時期と日数
1社目→大学1年の春頃 10日間
2社目→大学2年の春〜夏頃 週1~2ペースで大学と並行しながら3ヶ月間
3社目→大学3年の春頃 1日間
4社目→大学3年の春頃 1日間Q1 インターンに参加した理由は何ですか。
自分が将来どんな仕事をしているのかイメージできず焦りを感じ、とにかく実際に仕事を経験してみたいと思ったから。Q2 インターンの内容を教えてください。
1社目→ディスプレイの組み立て、ファッションの展示会ブースの什器デザイン
2社目→パッケージデザインやパンフレット作り、webデザイン、店舗内装設計のためのパース画制作など、店舗ブランディングに関わるさまざまな仕事
3社目→チームでのワークショップ
4社目→マンツーマンで映像の制作指導Q3 参加して良かったこと・学んだことを教えてください。
・自分のアイデアが実際に商品として形になったり、取り組みが評価されたことが自信に繋がった。
・複数の業界を体験し、自分に合う分野、合わない分野がわかった。
・実際に現場で働いている人のリアルな声を聞くことができた。
Q4 参加して残念だったこと、不満だったことはありましたか。
会社によっては、やりがいがある仕事でも、想像以上に大変でイメージと現実のギャップを感じたこともあった。(さまざまな会社を体験しないと向き不向きはわからないなと気づけたので、結果的には良かったと思う。)Q5 インターンへの参加がその後の就職活動に与えた影響があれば教えてください。
・インターンの面接のたびにポートフォリオをブラッシュアップすることができ、早めに完成させることができたので就活に余裕を持てた。
・複数のインターン先の企業の人とたくさん話したことで、その業界で求められる人材がざっくりとわかるようになり、面接で聞かれそうなことを予想することができた。
・自分がどんな風に仕事がしたいかという会社探しの軸が見えてきて、最初はあまり興味を持っていなかったIT業界の魅力に気づくことができた。IT企業の採用を受けた際は、幅広い経験をしてきたことが評価に繋がり、内定をもらうことができた。
インターンに参加したら、自分の”選択の核”が見つかった!
大原 呉穂 さん
HAL東京卒 IT業界デザイナー
参加した会社の業種
IT企業
インターンの募集を見つけた手段
1社目→ViViViTのメッセージ
2社目→学校の授業
3社目→ネットの募集
インターンの時期と日数
1社目→3年生の10月に1ヶ月
2社目→3年の9月に1日間
3社目→3年の秋頃に1日間Q1 インターンに参加した理由は何ですか。
会社の雰囲気を体感し、働くイメージを持ちたかったため。Q2 インターンの内容を教えてください。
1社目→LPやバナーなどのデザインとコーディング(実際にリリースしたものもある)
2.3社目→グループワークで課題解決のワークショップQ3 参加して良かったこと・学んだことを教えてください。
働き方や仕事としてのデザイン、見ず知らずのメンバーと課題解決することの難しさなどを体感できた。
Q4 参加して残念だったこと、不満だったことはありましたか。
特になし
Q5 インターンへの参加がその後の就職活動に与えた影響があれば教えてください。
自分が何をしたいのか、何が好きなのか考える機会が多かったので、その後の就活で自分の選択の核となる要素を見つけられたと思う。
インターンに参加したら、実際にリリースされるプロダクトに携われた!
もち さん
都内美術大学在籍
参加した会社の業種
IT企業
インターンの募集を見つけた手段
企業のTwitter
インターンの時期と日数
大学4年の春に1ヶ月間Q1 インターンに参加した理由は何ですか。
会社の雰囲気を知りつつ、選考に有利になるように。Q2 インターンの内容を教えてください。
アプリのUIデザイン、アプリのバナー制作Q3 参加して良かったこと・学んだことを教えてください。
・入社前に会社の雰囲気を知ることができたのはとても良かった。
・世に出るものを学生のうちから企業で制作できたのも貴重な経験だと思う。Q4 参加して残念だったこと、不満だったことはありましたか。
特になし
Q5 インターンへの参加がその後の就職活動に与えた影響があれば教えてください。
入社後のビジョンや、その会社や業界に合う・合わないの判断を選考前に下すことができた。
インターンに参加したら、就活中〜就職後も情報交換できる仲間ができた!
りん さん
金沢美術工芸大学環境デザイン科卒 メーカー業界デザイナー
参加した会社の業種
総合電機メーカー
インターンの募集を見つけた手段
大学からの案内
インターンの時期と日数
大学3年の春休みに5日間Q1 インターンに参加した理由は何ですか。
・メーカーの業界に興味があり、働いている人に直接話を聞いてみたかったから。
・大学の専攻とは異なる分野で就活していたため、自分の力試しをしてみたかったから。
Q2 インターンの内容を教えてください。
与えられた課題に対し、期間内で自分なりに新しいサービスや製品の提案を考えて制作し、最終日にプレゼンテーション
Q3 参加して良かったこと・学んだことを教えてください。
・興味のある業界で働いているデザイナーさんと直接話す機会が得られた。
・インターンで一緒になった他大学の学生と技術面やマインド面でコミュニケーションが取れた。Q4 参加して残念だったこと、不満だったことはありましたか。
就業体験というより実技講習のようなカリキュラムで、職場とは部屋も別だったため、実際の職場の雰囲気を知れなかったのが少し残念だった。Q5 インターンへの参加がその後の就職活動に与えた影響があれば教えてください。
今まであまり考えていない業界にも興味が向いたことと、インターンで一緒だった他大学の学生と交流できたこと。その時の関係性はそれぞれ異なる会社に入ったのちも続いており、たまに情報交換したりしている。3. インターンに参加する3つのメリット
1. 自分に合う企業・職種がわかる
「百聞は一見に如かず」という言葉があるように、実際に会社に足を運んでみないとわからないことはたくさんあります。会社のホームページや求人案内だけで判断してしまうと、入社後に「思った仕事と違った」と感じてしまうこともありえます。インターンで実際に仕事を体験すると、そんなミスマッチを防げる可能性が高いです。
もしかしたら、今まで視野に入れていなかった職種が自分に合っているということもあるかもしれません。興味がない分野の場合は、短期インターンだと挑戦しやすいでしょう。2. 多様な業界の仕事を経験し、経験値を高められる
インターンは、学生時代のみ経験できる貴重な機会ですので、その気になれば多様な業界のインターンに参加できます。時間との兼ね合いもありますが、自分の専門外の分野に参加してみて、自分ができることを増やすのも就活に向けての大きな力になります。例えばグラフィックの業界に行きたいと決まっているから、その分野のインターンしか参加しない……というのは少しもったいないかもしれません。アンケートに回答している先輩の中にも、活動の幅広さが、本選考の評価につながったという方がいました。変化の激しい企業・業界の場合は「新しいことを頼んでも、臨機応変に対応できそう」と、評価が高くなるのかも知れません。
また経験値という意味では、難しい課題・責任の伴う仕事に取り組んだ経験や、グループワークで他の人と協力して取り組んだ経験は、自分自身の成長になります。就職活動でエピソードとして話すこともできますし、仕事について視野を広げることにもつながりますね。
3. 作品のレベルアップに繋がる
デザイナーインターンでは、グループワークや個人ワークで”作品を制作する機会”が多くあります。プロのデザイナーからフィードバックを受けられるため、クオリティの高い作品を目指せます。大抵の場合、インターンで制作した作品は就活用のポートフォリオに載せることが可能です。アンケートに回答した先輩も、レベルの高い作品をポートフォリオに入れたことで、就活に向けた自信にもつながったと話していました。
また、インターン時点のポートフォリオを企業の方に見てもらう機会もあります。自分のポートフォリオをいろんな人に見てもらうことで、ポートフォリオそのものや中身に載せている作品をブラッシュアップすることができます。早めにクオリティの高いポートフォリオを完成させることで、就活が本格化する頃には余裕を持って面接に挑めるでしょう。
4. 最後に
インターンシップは、「参加しないと内定がもらえない」というわけでは決してないですが、参加した人の方が選択肢が増え、結果的に早めに就職活動が終わっているという見方はあるようです。
今回先輩方にインタビューをさせていただいて、インターンは「参加したら終わり」ではなく、「参加した後」が重要なのだと思いました。筆者(津田)は現在大学3年生なのですが、本格的に就活が始まる前にいろんな企業のインターンに参加して自分としっかり向き合おうと思います。ただの思い出で終わらせず、自己分析や企業比較につなげ、その後の進路決定に活用したいですね!
将来何をしようか悩んでいる・就活を早く終わらせたいという方は、挑戦してみてはいかがでしょうか?
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(2019.6.3)
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はたらくビビビット
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