放課後は別の学校へ!ダブルスクールできるデザインやファッションの学校

皆さんは、今通っている大学や専門学校とは別に、違う学校へ通ってみたいと思ったことはありますか?美術大学に在籍している筆者(齊藤)の周りでは、ファッションやデザインの学校にダブルスクールしている人が多くいました。筆者自身も考えたことがありますが、学校によって仕組みや費用が違い、調べることや準備することが意外と多かったです。そんな今回は、クリエイティブ関連で、ダブルスクールできる学校をいつかピックアップしました!どういった学校があるのか、一緒に見ていきましょう。
編集・執筆 /RINA SAITO, YOSHIKO INOUE

目次

●ダブルスクールとは?
●本当にダブルスクールすべき?メリットとデメリット
●ダブルスクール可能!大学、専門に行きながら通える学校のご紹介
●最後に

●ダブルスクールとは?

ダブルスクールとは、主に大学や短大に通いながら、資格取得やスキル獲得のために、専門学校や私設の塾に通うことを指します。
専門学校や私設の塾のジャンルは多岐にわたり、夜間や土日に開校している・アクセスしやすい都心部に位置している・オンラインで授業が受けられるスクールも多いため、今やダブルスクールできる学校を探すのはそんなに難しいことではありません。平日通っている学校とは別の切り口からクリエイティブを学びたい、ダブルスクールでデザインのスキルを習得したい……理由はさまざまですが、ダブルスクールに興味を持ったことがある方は、少なくないのではないでしょうか。
 

●本当にダブルスクールすべき?メリットとデメリット

学びの場を増やすことは、わくわくする反面、大変なこともあります。「ダブルスクールをしてみたい!」と思っている方は、自分にとって本当に必要なのか、改めて考えてみましょう。美大生の筆者目線で、メリットとデメリットを整理してみました。

◎メリット
・大学とは違い、実践的な授業が受けられる
・大学の専攻と違う分野のスキルを取得できる
・自分で細部のカリキュラムまで確認し、学びたい内容を選ぶことができる

△デメリット
・安くても数万単位の学費がかかる
・自由な時間が減る
・試験や提出物がある場合、他の学生よりも忙しくなる

メリット・デメリットを比較したとき、筆者は「学費」が一番ネックだと思いました。「行きたい!」と思っても、学生で数万、数十万をすぐに用意するのは、かなり大変なのではないでしょうか。お金がかかるからこそ、本当に在学中にダブルスクールをすべきかじっくり検討する必要があります。
大学によってはお金がかからずに他大学の授業を受講できる、単位互換制度*1を行なっている場合もあります。また大学1、2年生の場合は、大学内で転科する*2という選択肢もあります。自分がやりたいこと、学びたいことを普段からよく考え、どんな手段があるのか調べておきたいですね。
 

*1単位互換制度」とは、大学が提携する他の大学で授業を受け単位を取得すると、在籍している大学の単位として換算される制度です。受けられる授業に制限がある場合もありますが、追加費用をかけずに違う分野を学ぶことができます。

*2転科(転学科)」とは、同じ学内で学科や学部を移動することです。学校によって転科できる範囲や試験の有無が変わるので、学生課や教授に尋ねてみましょう。

●ダブルスクール可能!
大学・専門学校に行きながら通える学校のご紹介

【ファッション】ここのがっこう


「ここのがっこう」は、writtenafterawardsのデザイナーである山縣良和(やまがた・よしかず)さんが設立した学校です。開講しているのは、プライマリーコース、アドバンスドコース、ファッション&ニュークラフツコース、ファッション・ドローイングコース、レクチャーコースの5コース。水、土、日曜日に開校しており、6月から始まる前期・11月から始まる後期とそれぞれ5ヶ月ごとの受講期間となっています。
ヨーロッパ最大のファッションコンテストである「ITS」に在学生が何度かノミネートされるなど、国内外から注目されているプライベートスクールです!

HP http://www.coconogacco.com
Twitter @coconogacco
住所 〒103-0002 東京都中央区日本橋横山町7-14、5F

【芸術】新芸術校


「新芸術校」は、美術評論家の黒瀬陽平(くろせ・ようへい)さんが主任講師を務めるアートスクールです。作品指導、展示、美術館に行くツアーなど1年間を通して、様々なプログラムが用意されており、アーティストの堀浩哉(ほり・こうさい)さんや美術評論家の椹木野衣(さわらぎ・のい)さんなど豪華な講師陣から指導を受けられるのも魅力の一つです。毎年3月頃に受講者を募集していて、先着順で定員があるので、入学したいと思っている人はぜひ機会を逃さないようにしてくださいね。
2015年開校の、設立間もないスクールですが、新芸術校で学んだアーティストがすでに広く活躍されており、人気かつ注目の学校となっています。

HP https://school.genron.co.jp/gcls/
住所 〒141-0022 東京都品川区東五反田3丁目17−20 糟谷ビル


 

【WEB】TechAcademy


「TechAcademy」は、プログラミングやアプリ開発を学べるオンラインスクールです。ひとつのコースに対し、4週間という短期間から16週間という長期間まで、自分が学ぶ速度を選べるのが特徴です。WEB上で学ぶことができるので、交通費がかからず、スケジュールの調節も楽なのが良いですね。Wordpressコース、Webデザインコース、Javaコースなど15コース以上の中から自分が選びたい講座を選ぶことができます。

HP https://techacademy.jp

【ファッション、ソフト操作】東京モード学園 夜間コース


専門学校として有名な東京モード学園が運営している「夜間コース」。ファッション、インテリア、美容などの分野が全45コースあり、授業期間は4ヶ月〜半年と豊富に選択肢があります。専門学校ならではの、仕事に即したビジネスやアプリケーションソフトを習うカリキュラムもあり、社会人の方も実務に反映しやすいのではないでしょうか。
新宿駅地下街直結で徒歩3分と学校・会社帰りに通いやすいというのは、ダブルスクールとして大きな利点だと思います。

HP https://www.mode.ac.jp/tokyo/course/skillup
住所 〒160-0023 東京都新宿区西新宿1-7-3

【イラストレーション】青山塾


青山塾は、仕事や趣味で生かせる絵を、「下町ロケット」の装画(表紙イラスト)を手掛けた木内達朗(きうち・たつろう)さんをはじめとした、イラストレーターとして活躍する4名の専任講師から学ぶことができる学校です。
イラストレーション科、ドローイング科、ベーシック科があり、すべて1年間通してのカリキュラムとなっています。科によって水、木、金曜日とそれぞれ開講しており、すべて19時からと少し遅めの時間から始まる授業となっています。説明会や授業見学も定期的に行っているようです。

HP http://aoyamajuku.jp
Twitter @aoyamajuku
住所 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-53-67 コスモス青山ガーデンフロア—B2F 青山ブックセンター 青山ブックスクール内

●最後に

ダブルスクールはスケジュール的にも金銭的にも楽に始められることではないと思います。ですが、本業の学校と並行して新しい環境に飛び込むことは、自身を成長させる大きなチャンスでもあります。新しい学びや仲間との出会いで、皆さんのクリエイティビティがさらに高められるのではないでしょうか。
たっぷり時間のある長期休みは、アルバイトをして次の学年からダブルスクールの準備をする……というのも、一つの手だと思います。興味のある方は、自分のスケジュールに余裕があるか・両立できるのかを検討しつつ、自分自身のプラスαになるようなダブルスクールに飛び込んでみてくださいね!
 
 

(2019.2.8)

著者

齊藤梨奈

多摩美術大学 絵画学科 油画専攻を2019年3月に卒業。 古着屋、雑貨店巡り、服やアクセサリー作りをするのが好きです。

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