美術大学では、入学試験の関係から春休みが長く設定されています。大学4年生は卒業旅行をするにも十分な期間がありますし、次の長期休みはどこへ行こうか計画している方も多いのではないでしょうか。筆者は大学1年生の春休み、ニューヨークへ旅行してきました!
今回は、美大生の旅行先にオススメしたい、ニューヨークのギャラリーについてご紹介します。長期休暇や卒業旅行の参考にご覧ください。
編集・執筆 / tamachanz, AYUPY GOTO
目次
- 入国前にやっておくべきこと
- NYにあるギャラリーを回ろう!
- NYが舞台の作品を見て気分を上げよう!
- 最後に
1.入国前にやっておくべきこと
「ニューヨークへ行こう!往復の飛行機とホテルを予約したらいざ出発!」……とはいきません。出発する前にやらなければいけないことが多々あります。
●パスポートを作る
海外渡航に必須の、パスポート。現地では、身分証明として携帯しましょう。発行まで意外と時間がかかるので、旅行が決まったら早めの申請を。
●ESTA(エスタ)を申請する
パスポートに加え、ニューヨークに入国する前に、「ESTA(エスタ)」という電子渡航認証システムの認証を受ける必要があります。ESTAがあればビザは必要ありません。
アメリカ合衆国が2009年にビザ免除プログラムの一環として導入したシステムです。90日間以内の観光で、現在訪問者ビザを持っていない人であれば申請することができます。
申請の際にクレジットカード支払いで14ドル(約1400円)必要です。
●換金する
日本円からドルへの換金は、銀行や空港で行えます。到着後、現地の空港でもできますが、ニューヨークは日本より手数料が高いです。大金を扱っているところを見られると危険な目にも遭いやすくなるので、出発前に日本で換金しておきましょう。
●クレジットカードを作る
万が一に備え、クレジットカードを作っておくと現金での支払いが困難になった時に助かります。ただし、使いすぎには気をつけて!
●メトロカード
こちらは入国後に活躍する、メトロカードです。地下鉄は全てこのメトロカードを利用することができ、空港からニューヨーク市内への移動の際も必要になります。
日本でいうところのICカードですね、改札近くで購入することができます。
●UBERに登録する
UBERとは、海外で主流となりつつある移動手段です。アプリを使って、一般人ドライバーが運転する車を配車することができます。筆者はニューヨーク市内を移動する際、UBERを多用しました!
ニューヨークではイエローキャブというタクシーが有名ですが、こちらは日本人相手に高額の乗車賃を要求してくる場合があるので、あまり使用しないことをおすすめされました。
UBER
2.NYでギャラリー巡り
海外に訪れて気になるのは、やはりその土地のアートシーン。
ニューヨークは、観光スポットとして有名な美術館はもちろん、小さなギャラリーもたくさんあります。
次に紹介するのは、ニューヨークで行ってみたいギャラリーやアートスポットです。事前に訪れたい場所の目星をつけておきましょう!筆者が訪れた場所の写真も載せていますので、現地の雰囲気を想像してみてくださいね。
●メトロポリタン美術館
ニューヨーク市マンハッタンにある世界最大級の美術館です。セントラルパークに近いので、朝セントラルパークへ散歩へ出かけ、美術館へ移動するのも優雅で良いと思います。メトロポリタン美術館にはフェルメール、ゴッホ、ルノアールをはじめとするヨーロッパ絵画作品の他にも、彫刻や武器、甲冑などの展示もあり、この美術館だけでも美術をお腹いっぱい楽しめます。
●MoMA(ニューヨーク近代美術館)
引用:http://www.stregisnewyork.com/new-york-city-attractions
MoMAは、19世紀の印象派や20世紀の現代アートなどを扱っており、マグリットやウォーホール、ジャクソンポロックなどの芸術家の作品が常設展として公開されています。また、別館のMoMA PS1には、コンテンポラリーアートを主とした展示が行われています。
●トラウトマン・ストリート
引用:http://artscape.jp/focus/10106773_1635.html
アーティストのスタジオが多く存在するこちらの通りには、グラフィティ・アート支援団体によるプロジェクトで壁画が多く存在しています。マンハッタンの高層ビルのイメージとはかけ離れ、低い建物ばかりなので、圧迫感がなく空を近くに感じることができます。美術館のような形式ばった場所ではありませんが、一度は訪れておきたいニューヨークのアートシーンの一つです。
●クーパー・ヒューイット、スミソニアン・デザイン美術館
引用:http://odiriodeviajante.blogspot.jp/2017/08/nyc_24.html
デザインに特化したスミソニアン・デザイン美術館は、現代のデザインだけではなく、歴史あるデザインの作品も多く収蔵されています。中世ヨーロッパの豪邸のような建物造りなので、内装や外観にも注目です。まるで自分が貴族になったかのような、優雅な体験ができますよ。
●ホイットニー美術館
引用:https://www.pinterest.jp/pin/567946202991196707/
引用:https://welove.expedia.co.jp/destination/usa/20239/
レンゾ・ピアノの設計で、2015年5月にリニューアルオープンしたホイットニー美術館。アメリカの現代アートに寄り添った展示が主となっており、感覚で楽しむ展示も多いです。また、金曜と土曜は22時まで開館しており、屋外テラスから夜景を眺めることができます。展示を楽しんだ後、夜のハドソン川を堪能してみてはいかがでしょうか。
チェルシー地区の近くにあるので、夕方までチェルシーギャラリーやマーケットに行って、それから夜の美術館を満喫するのも思い出に残りそうです!
●ミュージアム・オブ・アーツ・アンド・デザイン
ミュージアム・オブ・アーツ・アンド・デザインでは、アメリカの工芸品を鑑賞することができます。家具や食器など、生活に根ざした実用性のあるものが多く展示されています。アメリカの暮らしを想像しながら鑑賞すると面白いかもしれません。あまり気負わず、気軽に楽しめる美術館です。
小規模ながらも、他の美術館にはないオシャレなお土産も買うことができます。
●ソロモン・R・グッゲンハイム美術館
引用:http://d.hatena.ne.jp/miyashitajunya/20160110/1452422104
ピカソやシャガールなどの有名な画家たちのアート作品を多く収蔵しているソロモン・R・グッゲンハイム美術館は、なんと螺旋状の構造になっています。まずはエレベーターで最上階まで行き、それからゆっくり下へと歩きながら美術品たちを鑑賞するのがおすすめです!
●チェルシーギャラリー
引用:http://www.tagboat.com/wp/チェルシーのギャラリーを100軒ほど回ってきた/
チェルシーは、約300軒のギャラリーが集まっている世界最大の集積地区です。有名な美術館を一通り楽しんだ後は、チェルシーにたくさんあるギャラリーにふらっと立ち寄ったり、チェルシーマーケットでお土産を選んだりすると楽しいですよ。
3.NYが舞台の作品を見て気分を上げよう!
●ものすごくうるさくて、ありえないほど近い
引用:https://blog.goo.ne.jp/hisoka1999/e/3eddc40f929587fe6a64ad6e782578ec
アメリカの同時多発テロ事件で父親を亡くした少年が、父が残した謎を探りながら成長していく物語です。少年が街中を奔走するシーンでは、ニューヨークの住宅や地下鉄を見ることができます。
●はじまりのうた
引用:https://fixed-video.nigata.net/video/?id=668
失意の底にあった歌手と、音楽プロデューサーとのひょんな出会いから繰り広げられる音楽ストーリー。ニューヨークのさまざまな場所でゲリラレコーディングをしていくシーンでは、観光地だけでなく、多様な街並みを見ることができます。映画公式サイトには、作中に出てきた場所の一覧も!
●ティファニーで朝食を
引用:http://www.tapthepop.net/scene/77420
言わずと知れたこちらの名作は、ニューヨークの5番街「ティファニー(TIFFANY & CO.)」のショーウィンドウを眺めながら朝食をとるシーンから始まります。2017年、ついにティファニーの本店4階にカフェ「The blue box cafe」がオープン!ティファニーブルーで統一された空間で、オードリー・ヘプバーン気分が味わえるかもしれません。
●ナイト・オン・ザ・プラネット
引用:http://www.tapthepop.net/scene/54123
L.A、ニューヨーク、パリ、ローマ、ヘルシンキの5つの都市での短編が1つの物語になっている作品です。登場する魅力的な人物やセリフは、夜中に一人で見たくなるような静かな雰囲気があります。ニューヨーク以外の都市も出てきますが、それぞれの地域が個性豊かに描かれているので、こちらも海外旅行を考えている美大生に見ていただきたい映画の1つです。
4.最後に
今回は、デザインやアートを好む学生が、ニューヨークに旅行するならどこへ行けば楽しめるか……を、考えながらご紹介させていただきました。
また、ニューヨークはある程度の治安は保たれていますが、大通りから離れた場所へ行くとかなり危険なので、夜はあまり出歩かないようにしましょう。筆者は友人とはぐれた時、怖い経験をしました……。同行者とこまめに連絡を取りましょう!
時間がたっぷりある学生のうちに、ぜひ一度海外旅行にチャレンジしてみてください!
(2018.10.22)
著者
はたらくビビビット
ポートフォリオとデザインのリファレンスメディア