自分でできる!作品を面白くする印刷加工のアイデア

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皆さんはどれくらい加工知識がありますか?何を使用すれば自分の理想とする表現ができるのか、すぐ思い浮かびるますか? 「紙コップにロゴマークを印刷したいけど、どうすればいいかわからない……」なんてこともありますよね。
そこで今回は、一度は試してみたい・知っておきたい印刷加工のアイデアをご紹介したいと思います。
編集・執筆 /SUZUKI, AYUPY GOTO

●はじめに

デザインを学ぶ学生にとって、実際に手に取った時の手触りや微妙なテクスチャ表現は、人に「もし商品として売られていたら……。」を想像させるためにも重要ですよね。
作品のクオリティをアップするためには紙や印刷表現、工作知識を知っておいて損はないです。時間のある学生のうちに様々な画材や表現方法を試しておきましょう。作品の表現幅が広がります。

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今回ご紹介するDIY

1. オーバープリント
2. トナー転写
3. ステンシル

オーバープリント

今回ご紹介するのはDTP用語のオーバープリントではなく、身近なコピー機でできる表現方法のことです。分かりやすいように色だけ変えた2つの版データを作りました。位置は全く同じです。
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片方を出力しました。
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先ほど出力した紙に、もう一つの版を印刷します。向きに気をつけてコピー機にセットしてください。私はうっかり上下逆に印刷してしまいました。
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するとこのような仕上がりになります。縁が若干グラデーションのように見えて、綺麗です。
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拡大してみると、文字の部分が版ズレしているのが見えますね。また、縁の部分も2mm〜5mmほどのズレが見られました。
このようにランダムな版ズレを作ることができます。少数のフライヤーをこの方法で制作すれば、一枚一枚異なる仕上がりになりますね。
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オーバープリントの作品

全く異なる2つの版を重ねてみても、面白いと思います。
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引用|http://sopagraphics.tumblr.com/post/15023528933/make-good-things-happen-poster-sopagraphics

トナー転写

トナー転写とはダンボールや箱、木などにも絵柄を印刷することができる技法です。
まず、レーザープリンターで転写したい絵柄を反転させたものを出力し、少し余白を残して切り取ります。
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マスキングテープで転写したい場所に裏返した絵柄を固定します。
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ティッシュに除光液をつけ、絵柄の紙を濡らしていきます。全体的に紙が透き通ったらOKです。
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硬めのもので絵柄を軽くこすります。紙が乾いてしまったらもう一度、ティッシュを除光液で濡らします。
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紙を剥がして完成です。クロッキー帳にはっきりと鳥かごが写されました!
紙が離れづらい時は水で湿らせると少し剥がしやすくなります。この方法なら様々なものに綺麗に文字やロゴを描くことができますね。
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ステンシル

ステンシルとは文字や絵柄を型紙に切り抜き、その上から絵の具やスプレーなどで刷り込む表現方法です。昔から版画や着物の染色などにも応用されています。
まずは型を作っていきます。今回は普通のコピー用紙を使用しましたが、ステンシル用のシートがあるのでそちらをおすすめします。
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型紙を固定します。私はスプレーらしい吹きムラが欲しいと思ったので、紙をふんわりと固定しました。綺麗に描きたい場合は貼ってはがせるスプレーのりで密着させて貼ると良いと思います。

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完成です。想定よりずっとぼやけてしまいましたが、アナログならではの魅力があると思います。
ただ作品に一発本番は怖いので練習したほうが良さそうですね……。このラフさをPCに取り込んでポスターなどに仕上げるのはとても面白そうに感じました。
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拡大してみるとこんな感じです。
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おすすめの画材!
スプレーの他にもおすすめしたいのが、スポンジでのステンシルです。ムラなく色をつけることも、わざとムラを作ることもできますし、グラデーションも作れてとても可愛い仕上がりになりますよ!
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最後に

少し手間をかけるだけでグッとそそられる作品になり、ひと手間の工夫が作品の説得力に直結することがあります。
私は課題に追われるとPC上で完結するものをつくりがちになってしまうのですが、一番ベストな表現をするためにも実際に手を動かし、知識をインプットし続けないといけないなと思いました。印刷の発色、微妙なテクスチャなど、ちょっとした工夫をこれからも大切にしていきたいですね。

(2017.8.9)

著者

鈴木那奈

東北芸術工科大学グラフィックデザイン学科に所属しています。 旅行に行くことがすきです。最近はラーメンの食べ歩きにはまっています。

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