活躍の場が広がる!クリエイター志望なら身につけたい“文章力”

文章

皆さんは、文章を書くことが好きですか?美術系の学生の場合、総合大学に通う学生に比べ文章を書く機会が少ないため、苦手意識を持っている方もいるのではないでしょうか。
今回は、文章力を上げる入門編として、「構成力」についてご紹介します。就職活動はもちろん、さまざまな場面でいかされる文章力・構成力。自分の思いを伝える手段として、ぜひ身につけてほしいスキルです。
編集・執筆 /YOSHIKO INOUE, AYUPY GOTO

● クリエイターに必須のスキル"文章力"

美術やデザインを学ぶ場では、普段の授業で文章を書いたり、定期的に論文を提出したりすることが少ないかもしれません。伝えたいことは作品に込め、多くを語らないことが良しとされる場面もあるのではないでしょうか。
しかし就職活動の際は、志望動機や自己PRなど、文章を書く機会がたくさんあります。就職活動の際に求められる文章は、わかりやすく説得力のある文章です。「読み手に向けてわかりやすい文章をつくる」ことは、「誰にでもわかりやすいデザインをする」ということに大きく通じます。また、作品発表のプレゼンテーションの場など、学生時代から文章力をいかして活躍できる場面はたくさんあるのです。
もちろん社会人になってからも、プレゼンテーションの場面や企画を考える際、ちょっとしたテキストを書く場面など、文章力を発揮できる場面は多くあります。

● わかりやすい文章を書くには、“構成”が重要

“構成”とは、伝える順序のこと

文章を書く際、事前準備なしに進めると、大半の場合読み手にとってわかりにくい文章になります。書き上げるのにも時間がかかり、あまり良いことはありません。そのため、その文章で伝えたいことを整理し、大まかな筋道を立てる必要があります。
この作業のことを、構成といいます。

まずは2つの“?”を考えよう

①読み手は誰?
②伝えたいことは何?

構成を考える際にまず必須なのは、上記2つの"?"を明確にすることです。どんな文章にも、読み手伝えたいことがあるはずです。この2つに対する回答が書き手の中で明確になっていれば、大きく迷うことはなく書き進められます。

この2つを明確にした後、"伝える順序"を考えよう

人に何かを「伝える」「訴えかける」「納得させる」場面で、伝える順番はとても重要です。人に伝わりやすい構成の基本は結論→具体例→結論と言われています。就職活動の際、採用担当者は膨大の数の履歴書を読みます。始めに結論を簡潔に伝え、読み飛ばされることを避けましょう。
長々とした遠回しな伝え方は、読み手にとってわかりにくく不親切です。読み手がストレスなく読み進められるよう、伝えたいことは冒頭に言うようにしましょう。ここで、構成を組み立てる技法の一つである「PREP(プレップ)法」をご紹介します。

1.POINT(導入結論):○○に関しての結論は○○
2.REASON(理由):なぜならば○○だから
3.EXAMPLE(具体例):具体的には○○
4.POINT(最終結論):よって○○の結論は○○となる

★ 実践編
「はたらくビビビット」の記事を、構成を意識して読んでみよう

はたらくビビビットの記事は、「クリエイターを目指す学生に役立つ記事」という大枠はありつつも、記事一つ一つでテーマやターゲットの読者(=読み手)が違います。
上記でご紹介したプレップ法に沿って、はたらくビビビットの中の記事を見てみます。

参考記事①:身だしなみも大事なビジネススキル!好印象なヘア・メイク

この記事の読み手は「就活生」そして「就活用の髪型やメイクをすることに違和感を感じている人」。この記事で伝えたいことは社会人らしい身だしなみとは何か、見た目は就活でどれくらい影響があるかです。
▼記事の冒頭部分

挿絵

この記事では、冒頭でテーマについての結論と理由を述べています。その後、具体例をくわしく紹介しています。そして、「最後に」の部分で再びテーマについて念押ししています。

参考記事②:学生のうちに身につけたい!タイムマネジメントの基本

この記事の読み手は「普段作品制作をしている学生」、「時間管理が苦手な人」。この記事で伝えたいことはタイムマネジメントの重要性と具体的な方法です。この記事は、下記のように、全体を通してプレップ法で読み解くことが出来ます。
文章_1

このように、一つ一つの記事で”読み手”と”伝えたいこと”が明確に存在しています。構成を意識して読むのに役立つ記事がたくさんあるので、ぜひ他の記事も読んでみてください。

● 最後に

構成力を鍛える方法に、下記二点が挙げられます。
①上手に構成された文章に触れて、リズムを体に染みつけさせる
②文章を書く、添削してもらう

この記事の筆者・井上は、大学四年より「はたらくビビビット」のライターインターンを始めました。ライターインターンを続けていくうえで大きく感じたことは、人気上位にランクインしている人の記事は”構成が簡潔”だということです。加えて、そういった記事は仕上がるスピードが早いということにも気づきました。
自分の記事でもまず”構成を丁寧に組み立てる”ことを意識すると、書くスピードも内容も少しずつ上達できました。
就職活動の場面でも仕事が始まっても、文章を書く機会、構成を組み立てる場面は多くあります。学生のうちに身につけておいて損はありません。
スキルアップの第一歩として、まずは”構成を意識して読む”ということに取り組んでみてはいかがでしょうか。

(2016.10.1)

著者

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井上佳子

はたらくビビビット編集長。 株式会社ビビビットの社員です。ポートフォリオづくりに役立つ情報発信を目指します。 Twitter

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