年が変わり、これから就活を迎える方が多くいると思います。しかし、業界や職業で絞っても、選びきれないほどの企業が世の中には存在します。一体どこをどのように受ければいいのか?就活の流れや注意点も想像がつきにくいのではないでしょうか。
今回は2017年度の内定者の方々にお話を聞き、どのように就職先を探して決まったのかをご紹介したいと思います。
編集・執筆 / Haruna Kawanabe, AYUPY GOTO
目次
- 1.それぞれの就活スタイル
- 2.就活を終えた2017年度の先輩達
- 3.やり方にこだわらずに打てる手を打とう
- 4.最後に
1.それぞれの就活スタイル
就活をする上で、多くの人が利用するのが「就活サイト」と「大学説明会」です。また、年初めには学校や各人材企業が「合同説明会」を行うので、そういったイベントに足を運んで、エントリーする企業を選定する人もいます。
また、上記のような就活サービスやイベントは利用せず、先生や親戚の紹介で就職先が決まる人も少なくありません。
美術・デザイン系の就活に王道はなく、様々な手段で企業の内定をもらうことができるのです。
2.就活を終えた2017年度の先輩達
実際にどのようにして内定をもらったのか、2017年度の先輩にアンケートを行いました。今回は、IT業界やゲーム業界に進んだ先輩達に絞ってご紹介します。
みりん さん
多摩美術大学 情報デザイン学科
業界:Web、IT系 / 職種:デザイナー
力を入れていた活動
学生時代に特に力を入れていたことは、大学の授業です。その中でUIUXデザインという言葉を知り、実際にやってみたことで道が拓けました。
また、大学内だけでなく、他大学の学生の考えや行動についても知りたいと思い、毎年どこか外部のイベントに参加するよう心がけていました。
みりんさんの代表作品
Q1.目指した業界と職種を教えてください。
ITサービスのUIUXデザイナー です。
Q2.企業と出会ったきっかけはなんですか?詳しいお話があれば教えてください。
Facebookの広告を見て、なんとなくエントリーしてみました
Q3.企業のどのようなところに注目して受けましたか?
1dayインターンに参加して、学生に対して真摯に向き合ってくれているかどうか、デザイナーに対する気配りができているかどうか、社員の雰囲気やインターンの懇親会で出されたご飯が美味しかったかどうかなどを見て、企業の見極めをしました。
Q4.就活で、苦労したことor注意して取り組んだことを教えてください。
人事の方がポートフォリオの手直しを見てくれると言ってださったので、積極的に見てもらい、指摘された部分があれば即直し、翌日までには再提出するよう心がけていました。面接以外の時間も評価されると思い、気を抜かずに早く行動していました。
やっさん さん
多摩美術大学 情報デザイン学科
業界:ゲーム / 職種:デザイナー
力を入れていた活動
自主制作のゲーム作りとサークル活動です。
やっさんの代表作品
Q1.目指した業界と職種を教えてください。
ゲームのUIデザイナーです。
Q2.企業と出会ったきっかけはなんですか?詳しいお話があれば教えてください。
もともとその企業のゲームを遊んだことがあったからです。友人がポートフォリオアドバイス会に参加して、丁寧にアドバイスを貰えたと聞いたので、私も参加することにしました。
Q3.企業のどのようなところに注目して受けましたか?
“お金を稼げるからゲーム事業をやっている”のではなく、“ユーザーに面白いものを届けたい”という考えで事業やっている点と、UIデザインをゲームの要素として大事にしている点に注目して受けました。
Q4.就活で苦労したことor注意して取り組んだことを教えてください。
1つ目は、ポートフォリオで慣れない印刷作業に四苦八苦したことです。また印刷ミスの連発により、予想よりも印刷代がかかってしまいました。2つ目は、面接で言う言葉を用意していたのですが、ほとんど役に立たなかったことです。3つ目は、履歴書で志望動機を書く時は「その企業だけの良さを自分なりに発見しておくこと」に注意しました。企業理念など、他の人が書きそうなことはなるべく避けるようにしました。
ま さん
多摩美術大学 情報デザイン学科
業界:IT系 / 職種:総合職(SEか営業エンジニア)
力を入れていた活動
学校の制作課題に力を入れていました。
まさんの代表作品
Q1.目指した業界と職種を教えてください。
ITサービスのSEです。
Q2.企業と出会ったきっかけはなんですか?詳しいお話があれば教えてください。
就活サイトマイナビです。
Q3.企業のどのようなところに注目して受けましたか?
趣味に使える時間とお金がもらえるところです。
Q4.就活で苦労したことor注意して取り組んだことを教えてください。
履歴書の文章に不備がないか、就職課に見てもらいました。
超特急ポテトサラダ さん
都内美術大学
業界:Web / 職種:デザイナー
力を入れていた活動
学生団体として学外で活動をしていました。また、エンジニア等とチームを組んでアプリを作るコンペティションに参加しました。デザイナーは、エンジニアやディレクターとコミュニケーションを取りながら制作をすることも多く、こうした経験は就活の際に役立ちました。
超特急ポテトサラダさんの代表作品
Q1.目指した業界と職種を教えてください。
ITサービスのWebデザイナー、又はゲームのデザイナーかプランナーです。
Q2.企業と出会ったきっかけはなんですか?詳しいお話があれば教えてください。
親からの紹介です。
Q3.企業のどのようなところに注目して受けましたか?
仕事のすすめかたです。
Q4.就活で苦労したことor注意して取り組んだことを教えてください。
面接の受け答えには気をつけました。その場で思いついて返答をするのが苦手だったので、作品を絡めたエピソードをいくつか考え、どんな質問でも作品と絡めて答えられるようにしました。
コキンメ さん
多摩美術大学 情報デザイン学科
業界:Web、IT系 / 職種:Webデザイナー
力を入れていた活動
グループで乙女ゲームの自主制作をしたことです。期間は1年半くらいで、私はプログラミングを担当していました。日本ではマイナーな言語を使ったので、1から教えてもらいながら制作し、とても大変でした。しかし色々と貴重な体験ができてよかったです。
コキンメさんの代表作品
Q1.目指した業界と職種を教えてください。
文房具のキャラクターデザイナー、ITサービスのWebデザイナーです。
Q2.企業と出会ったきっかけはなんですか?詳しいお話があれば教えてください。
就活サービスや大学の教授からお話を頂いたからです。
Q3.企業のどのようなところに注目して受けましたか?
企業理念や社内の雰囲気です。
Q4.就活で苦労したことor注意して取り組んだことを教えてください。
やりたいことと仕事にできることの兼ね合いをきちんと考えないままズルズルと就活を続けたため、内定を頂くまでに時間が掛かりました。
面接で言うことは要点だけ覚え、あとは素直に喋るようにしました。
天照 さん
多摩美術大学 情報デザイン学科
業界:Web、IT系 / 職種:デザイナー
力を入れていた活動
学内での制作活動に最も力を入れました。サービスデザインや、ゲームデザインなどの作品を課題で制作しました。
グループ制作ではリーダーを務め、率先してアイデアを出すだけでなく、楽しい雰囲気作りにも気を配りました。
天照さんの代表作品
Q1.目指した業界と職種を教えてください。
ITサービスのWebデザイナーです。
Q2.企業と出会ったきっかけはなんですか?詳しいお話があれば教えてください。
就活サービスViViViTで企業側から声をかけてもらいました。企業さんに自身が制作したポートフォリオサイトを気に入ってもらえたことがきっかけです。
Q3.企業のどのようなところに注目して受けましたか?
就活サイトViViViTに掲載されている、会社の実績(作品)を見て決めました。
Q4.就活で苦労したことor注意して取り組んだことを教えてください。
ポートフォリオのコンセプトだけは絶対に答えられるようにしました。それさえ答えられれば、芯がしっかりできるので返答に困らないと考えたからです。
3.やり方にこだわらずに打てる手を打とう
先輩達の話のように、就活のきっかけや注意点は似ているようで人それぞれです。
自分にあった就活スタイルがあると思います。しかし、それを学業と共に、短い期間で見つけなければいけないところが、新卒で就活をする上での苦しいところだと思います。
そのためにも、早い段階から知人や就活サービス、新卒向けの採用イベントに手を出し、自分にあったスタイルを見極めていく必要があります。
就職活動は総力戦で取り組む行事です。
4.最後に
今回お話を聞いた数名が共通して、同じ就活サービスを利用していました。特に就活サービス「ViViViT」は、今回のアンケートの際、多くの学生が実際に利用して、企業から内定をもらっていました。
就活サイト「ViViViT」は、IT・ゲーム系以外にも多くのクリエイティブ企業が登録し、注目を集めています。そのためポートフォリオサイトとして活かすのはもちろん、情報収集のツールとして、自分の就活における一つの手段として利用してみるのも良いと思いのではないでしょうか。
(2017.2.9)
著者
川鍋春菜
多摩美術大学 美術学部 情報デザイン学科 情報デザインコースに 所属しています。UI/UXやサービスデザインについて勉強しています。 趣味はアニメ、アナログゲーム、デジタルゲームなどなど。
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