説明が多くても、美しく仕上げたい!UIデザイナー内定者のポートフォリオ

今回ご紹介するのは、「ひとつの作品が出来上がるまでにいろんなことを考えていること」を伝えつつ、「美しいポートフォリオであること」も諦めたくなかった松岡さんのポートフォリオです。多いものはひとつの作品につき見開き3ページを使っていますが、テキストは簡潔に・ビジュアルは多めに掲載しているため、とても見やすく仕上がっています。
さっそくポートフォリオを覗いてみましょう!
編集・執筆 /YOSHIKO INOUE

松岡優季さん

法政大学デザイン工学部システムデザイン学科
システムデザイン学科公認デザインサークルIVI所属
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PICK UP!ポートフォリオのこだわり

自己紹介ページは、自分の部屋のように

松岡さん:自己紹介ページは、背景を壁に見立てて自分と趣味に関わるものを配置しました。話のネタになりそうなこと(身長がとても小さいので、そんなエピソードなど)を入れました。

各作品の一番最初のページは最も大事!一目で世界観と概要を伝えよう

松岡さん:作品の見開き1ページ目は、何を一番よく見せるべきか優先順位を考えてビジュアルや文言を配置しました。
ビジュアルは、パッと見たときに作品のテイストがわかるように工夫しています。新しい作品ページが始まったことが一目で把握できるよう意識しました。作品名の下にはキーワードを入れ、どんなものをどんな目線で作ったのか伝えています。

「プロセスの説明」と「美しいポートフォリオ」の両立を目指す


松岡さん:作品説明のページは、読みやすさを最優先に、文字量が多くなりすぎないよう気をつけました。
冒頭に説明のタイトルまたは結論を大きい文字で1フレーズで見せたのは、読み飛ばしたい場合でもそこだけは読んで判断してもらえるように、というねらいがあったからです。「作品を作るまでにたくさん考えていること」と「美しいポートフォリオであること」が両立するように、説明部分もビジュアルの調整をきっちり行いました。ビジュアルは多めに入れることでわかりやすくなるのでおすすめです。

合わせて読みたい!松岡さんのUI作品ページを詳しく解説

ポートフォリオ一問一答

●このポートフォリオを提出した業界

IT、広告、デザイン会社

●コンセプト

賢く美しく見えるポートフォリオ

▼表紙は「シンプルかつおしゃれに」。自分のロゴと、話のネタになる要素も入れた

●ポートフォリオの構成

  • 表紙
  • 自己紹介ページ
  • UI作品
  • プロダクトデザイン
  • その他デザイン

●制作時期

3年生4月〜3年生10月

●制作プロセス

(1)何業界を受けるか、自分をどう見せたいかを決める
(2)作品をピックアップ
(3)作品それぞれの一番言いたいことを整理する
(4)Indesign、Illustratorでデータを作成
(5)企業の採用担当者やサークルの先輩にアドバイスをもらい、修正
(6)キンコーズで印刷

●制作に使用したソフト

Illustrator、Indesign、Photoshop、XD、Premiere、Sketch

●印刷 / 製本方法

キンコーズで分厚い紙印刷 / リング製本

●サイズ / ページ数

A3横 / 46ページ

●制作にかかった費用

1万円ほど

●制作するうえで参考にしたもの

先輩方のポートフォリオ 
インターンで行った企業の内定者ポートフォリオ

▼インターン制作物も複数載せ、グループ制作か個人制作か、期間なども記載している。

●制作中にもらったアドバイス

・たくさん時間をかけて作っても読む人は一瞬で判断するので、自分らしさ・作品の一番良いところがわかるような作りにする
・プレゼン資料として、説明しやすい順序でコンテンツを入れる
・読み手のことを考えトンマナや決まりを作って内容を把握しやすくする
・自己紹介ページは自分らしさを出す
・作品の1ページ目はアイキャッチとして作り込む

●ViViViTページのこだわり、使い分け

松岡さん:URLで提出可能な場合はViViViTページを提出し、大きな写真でインパクトを与えたいとき、他の人と差別化したいとき、紙媒体を指定されたときは紙ポートフォリオを提出しました。

●これからポートフォリオを制作する人へのアドバイス

松岡さん:「自分らしさとは何か」を伝えられるコンセプトを持って、制作自体を楽しんでください!そして早めに一回作ってからたくさんの人のアドバイスをもらってブラッシュアップすることがおすすめです。頑張ってください!


はたらくビビビット編集部より

松岡さんのポートフォリオ制作の最初のプロセスは「自分をどう見せたいかを決める」となっています。就職活動で使うポートフォリオは、あくまで自分を伝えるためのプレゼンツール。自身の見せ方を考えた上で制作すると、単なる作品集とは違う、「自分が主人公」のポートフォリオが仕上がるでしょう。ただし、「自分をどう見せたいか」を制作開始時点では決めきれない人も少なくないと思います。そんな場合でも、まずは作品をまとめて人に見せてみると、少しずつ自分のアピールすべき点が見えてくると思いますよ。
表紙や自己紹介ページでは話のネタになるような情報も散りばめて、面接など人とコミュニケーションを取るときに使うものという前提で作成されているのも印象的です。
松岡さん、ありがとうございました!


(2019.11.27)

著者

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井上佳子

はたらくビビビット編集長。 株式会社ビビビットの社員です。ポートフォリオづくりに役立つ情報発信を目指します。 Twitter

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