制作しながら自己分析。下級生からできるポートフォリオのための習慣づくり|日用品メーカー内定

過去の作品を振り返り、自分の強みやアピールポイントを抽出し、それが伝わるように編集する……ポートフォリオづくりはこのようなプロセスで進みますが、今回ご紹介する門山さんは「自身の作品の傾向や強みの理解」を作品制作と同時に行っていました。普段の授業課題の取り組み方が、忙しい就活時期を支えてくれます。
日用品メーカー内定のポートフォリオを、さっそく覗いてみましょう!
編集・執筆 / YOSHIKO INOUE

門山 稀一さん

2018年桑沢デザイン研究所入学
2021年桑沢デザイン研究所修了

 

PICK UP!ポートフォリオのこだわり

ポートフォリオのなかで特にこだわった部分を教えていただきました。
 

得意分野や好きなテイストが伝わるポートフォリオに


門山さん:提出企業がキッチン用品から電子機器まで幅広いジャンルの製品をデザインしている会社だったので、初めはさまざまなデザインができることをアピールするべきかと考えていました。しかし先輩社員の方などにアドバイスをいただく中で、幅広くデザインを手掛けている会社だからこそ自分がどんなデザインが得意で、どんなデザインをしたいのかを明確に伝えることが大切だと考えました。
自分はクールでスタイリッシュなデザインが好きで、授業課題のデザインも寒色を基調とした男性的なものが大半です。それらの作品の色を活かし、ポートフォリオ全体の統一感を強めました。

▼CHECK!アイデアスケッチや市場背景は載せてなかったけど……

門山さん:初めはアイデアスケッチや制作過程の詳細が少なかったのですが、アドバイスを頂きそのデザインをどのようなプロセスで作り上げたかしっかりと説明できる要素を増やしました。特にコンセプトに至るまでの市場背景などのリサーチはしっかりと掲載しました。

 

アウトプットを見開きで大きく載せる


門山さん:モデルの画像は見開きで大きく載せ、インパクトを意識しました。説明の前にモデルを大きく見せることでこれから説明されるものが何なのかをはっきりさせ、作品の持つ印象を感じてもらいたいと思っています。
またパラパラとページをめくったとしても作品の画像が大きければ目に留まりやすいのではないかと考えました。
 

参考画像や箇条書きでスッキリと説明


門山さん:コンセプトや市場背景のページはバラバラにせず、モデルの画像を見た後すぐに読めるようにしました。文字だけではなく、作品のイメージが伝わる画像を載せてより作品の印象を強め、箇条書きにして読みやすくしています。また細かすぎる不要な説明は消去しスッキリとした説明を心がけました。
 

ものづくりへのこだわりを自主制作で伝える


門山さん:学校課題以外の趣味で制作した立体物も掲載しました。ものづくりが好きで、そこにこだわりを持っていることを伝えるには一番の方法だと考えたからです。今回載せたのは自分でデザインしたオリジナルキャラクターの造形活動で、出来るだけアニメなどの版権作品は避けました。趣味の作品でも独りよがりにならず、初めて見る人にもしっかり伝わるような説明を心がけました。
 

ポートフォリオ一問一答

●このポートフォリオを提出した業界

日用品メーカー

●コンセプト

自分が得意なデザイン・自分がやりたいデザインのイメージがしっかりと伝わるポートフォリオ

●ポートフォリオの構成

  • 表紙
  • 自己紹介
  • 目次
  • 学校制作課題(モックアップモデル)
  • 自主制作物
  • 学校制作課題(3Dレンダリング)
  • 裏表紙

●表紙をつくるときに工夫した点

門山さん:作品と自分のイメージに合わせて青色で近未来的に。ファイリングの際は背表紙にも同じようなデザインの紙を入れ込むことで手に届いたときから主張するようにしています。

●制作時期

3年制2年次の1月~2月

●制作プロセス

(1)作品のピックアップ
(2)Photoshopによる画像のレタッチ
(3)illustratorによるレイアウト
(4)ラフ印刷でバランス確認
(5)印刷サービスにて印刷
(6)ファイリング

●制作に使用したソフト

Illustrator、Photoshop、Fusion360

●印刷 / 製本方法

キンコーズで印刷 / 横開きファイルにファイリング

●サイズ / ページ数

A3とA4サイズ / 38ページ

●制作にかかった費用

12000円

●制作するうえで参考にしたもの

学校で閲覧できる先輩のポートフォリオ、はたらくビビビットViViViTなどの美術系サイト

●ポートフォリオを使ったプレゼン

門山さん:話している相手に向けて今どこの説明をしているか分かるよう手を添えて、ページをめくる時もゆっくりとタイミングを見て。とにかく速くなり過ぎないよう気を付けました。

●これからポートフォリオを制作する人へのアドバイス

門山さん:私はポートフォリオを自分の分身のような存在だと考えています。なので自分のやりたいデザインやイメージを自己分析し、ポートフォリオ全体から感じられるよう意識しました。そうすることで全体にまとまりが出て、説明をする際も言語化しやすくなると感じました。表紙・プロフィール・目次・背表紙など作品以外のページの色使いやデザインで、イメージはより強いものになると思います。
また私は学校課題を制作する際に、以前作った作品との共通点やポートフォリオとしてまとまった際の統一感などを意識しながら進めていました。早い段階からポートフォリオ全体のイメージを少しでも考えていると、最後にまとめる際にスムーズにいくと思います。頑張ってください!

 
 

はたらくビビビット編集部より

過去の作品を振り返って自分のアピールポイントを抽出、それが伝わるようポートフォリオを編集する……このプロセスを見越し、普段の制作時からポートフォリオのことを頭においていた門山さん。いざまとめるときは「強みが伝わるように編集する」時間を多く確保できました。企業の方からのアドバイスを反映したりプレゼンの準備をしたり、就活中はやるべきことがたくさんあります。入学〜就活までの時間が短い専門学生などは特に、効率的に進めていきたいですよね。
授業ごとのテーマやコンセプトに沿って制作するのは前提ですが、こまめに作品を整理したり振り返ったりして、自身の特徴や傾向を把握しておきましょう。そうすることで、強みやアピールポイントも見つけやすくなります。普段の制作に、門山さんのやり方をぜひ取り入れてみてくださいね。
門山さん、ありがとうございました!
 

門山さんも活用した!ViViViTでポートフォリオをつくってみる
 
 

(2021.3.12)
Yoshiko Inoue

著者紹介

井上佳子Yoshiko Inoue

はたらくビビビット編集長。 株式会社ビビビットの社員です。メディアを通し、制作活動やデザイナーの就活に役立つ情報を発信していきたいです! Twitter
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