かわいいキャラクターがインパクト大のポートフォリオ!こちらは内定先であり、キャラクターが多数登場するSNS事業を扱う企業のために構成したポートフォリオです。ページを入れ替えIT業界、デザイン事務所、電機メーカーも受けたそう。50ページの中に、キャラクターデザインからサービスデザインまでいろいろなテイストの作品が詰まっていました!
編集・執筆 / YOSHIKO INOUE
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ここを見て!ポートフォリオの注目ポイント
■提出する一社のためにカスタム!企業との共通点をどうプレゼンするか
編集部:提出企業のために編成したポートフォリオ。「この企業はどんな作品を見たいか、どんな人を求めているか」をリサーチし、それを踏まえて「自身がどんな風に当てはまっているか」を作品の順番や見せ方でプレゼンしています。決して無理やり合わせているのではなく、企業との共通点を最大限発揮した見せ方を模索したというような印象です。提出企業に合わせて構成を変える際は、「御社とマッチングしているポイントはここですよ!」というメッセージがしっかり届くよう調整したいですね。
■複雑な情報を直感的に理解できる誌面デザイン
編集部:樋村さんのポートフォリオは、文字の大きさや分量、イラストの効果によりストレスなく読み進められます。建物や人物など写真も多用されており、ページレイアウトは他業種志望の方にも幅広く参考にしてほしいです!
PROFILE
樋村 夏香 さん
武蔵野美術大学 基礎デザイン学科所属(2021年現在)
Portfolio
PICK UP!ポートフォリオのこだわり
キャラクターを遊ばせ「かわいい!」と思わせるページに
樋村さん:ただ画像を載せるのではなく、キャラクターを歩かせてページに奥行きを作ったり、雑誌デザインのように雑貨をちりばめたり遊び心を取り入れ、直感で「かわいい!」と感じるページづくりを心がけました。
情報量の多さはデザインでカバー。メッセージをきちんと届ける
樋村さん:サービスデザインの作品説明は根拠や制作プロセスなど文字が多くなりがちですが、一目で理解できるような、分かりやすいページ作りを心がけました。ページが見やすければ最後まで読んでいただくことができ、本当に伝えたい「人の気持ちを汲み取ってデザインできる人だな」という印象を届けられるのではないかと思いました。
作品ごとの雰囲気をあえて大胆に変え、スキルの幅を伝える
樋村さん:前述の2作品のページを比べると構成や雰囲気にギャップがあると思います。私はポートフォリオ全体を「①かわいいで人の心を豊かにする」「②人に寄り添う」「③1.2を両立して表現する力があることを伝える」という3つのコンセプトでつくりました。
そのためキャラクターの作品とサービスデザインの作品でページの雰囲気を大胆に変え、感覚的な表現と論理的なデザインの両立を伝えようとしました。結果として良い意味でギャップのある構成になったと思います。
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ポートフォリオ一問一答
●このポートフォリオを提出した業界
SNS事業会社(一社のみ)
樋村さん:このデータは女性向けコンテンツを制作している会社のためだけに作った「かわいい」ポートフォリオです。別のページ構成のものでIT業界/デザイン事務所/電機メーカーも受けていました。
●コンセプト
①「かわいいで人の心を豊かにする」
かわいいSNSを制作している会社に向けたポートフォリオなので企業理念への共感が伝わるようにしました。
②「人に寄り添う」
ただかわいいものを作るだけでなく、ターゲットに合わせてデザインできると伝わるようにしています。
③感覚的な表現だけでない、論理的思考でデザインもできることを伝える
仕事になるとファンタジックな世界観を作りつつも、売り上げなど現実的な数字を見る必要があると考えています。
●表紙をつくるときに工夫した点
樋村さん:今まで作った作品をコラージュさせて「早く中身を見てみたい!」と思っていただけるように作りました。「人に寄り添う」ことがテーマなので温もりを感じられる暖かいピンク色を選びました。
●ポートフォリオの構成
- 表紙
- ポートフォリオ全体のコンセプト
- 自己紹介と目次
- グラフィックデザインの作品
- UIデザインの作品
●制作プロセス
- illustrator作品を並べただけの簡易的なポートフォリオを作る
- 自宅プリンターで印刷
- 先輩/友達に見せてアドバイスをいただき作り直すの繰り返し
- PDFデータの完成
- キンコーズで印刷
- 企業によって構成を変えて提出できるように、取り外し可能なリングで製本
●印刷 / 製本方法
キンコーズ / 穴あけパンチを購入し取り外し可能なリング製本ツールで製本
●サイズ / ページ数
A4サイズ / 50ページ
●ポートフォリオ制作に使ったソフト
illustrator
●制作にかかった費用
約5000円
●制作するうえで参考にしたもの
ポートフォリオ百科・プロのデザイナーさんのポートフォリオ
●制作時期
大学3年生の夏から制作。
ポートフォリオが2冊あり、今回のデータを制作したのは3年生の2月~3月
●制作中にアドバイスをもらった人
社会人の先輩・大学の先輩・プロのデザイナーさん
●これからポートフォリオを制作する人へのアドバイス
樋村さん:面接官の気持ちになって「客観的」に作ることも大切だと思いました。面接官にどんな人だと思われたいか、そのためにはどの作品をどのような見せ方でアピールするのが良いのか。ポートフォリオを作りながらそういったことを考えていければエントリーシートや面接も取り組みやすくなると思います!ポートフォリオはただの就活の道具ではなく、自分の一生の財産になるものなので楽しんで作ってみてください!
「自分をどう見せたいか」から逆算して作ったポートフォリオは、作品ではなく「あなた」が主役のポートフォリオになりそうです!
樋村さん、ありがとうございました!
樋村さんも使った!ViViViTでポートフォリオをつくってみる
(2021.9.14)
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