今回ご紹介するのは、2019年春から株式会社キューのグラフィックデザイナーとなった平田さんの就活ポートフォリオです。ポートフォリオのブラッシュアップ過程や、表紙に使ったロゴのメイキングもコンテンツにして後半に掲載しています。「納得いくまで何度もつくり続ける」という姿勢がしっかりと伝わるポートフォリオ、さっそく覗いてみましょう!
編集・執筆 / YOSHIKO INOUE
平田 華 さん
ひらた はな
2019年3月多摩美術大学卒業。
2019年4月〜株式会社キュー グラフィックデザイナー
PICKUP!
まず、ポートフォリオのなかで特にこだわった部分を教えていただきました。
特に見せたい作品は、メイキングや制作過程を詳しく
平田さん:思い入れのある作品は、ラフスケッチ〜完成までのメイキングを載せました。その作品がどのようにして生まれたのかを伝えられるようこだわりました。また、普段からロゴをつくることが好きなので、ロゴのメイキングも最後に細かく入れています。
自分が好きな”ロゴデザイン”は表紙にも
平田さん:自分のイニシャルである「h」を旗に見立てたロゴをつくり、ポートフォリオ全体に散りばめました。表紙では、ロゴを分解して模様のようにしました。
ポートフォリオ一問一答
●このポートフォリオを提出した業界
広告業界
●コンセプト
「つくる。また、つくる。」
●ポートフォリオの構成
- 表紙
- 自己紹介ページ
- エディトリアル作品
- パッケージ作品
- 自主制作作品
- インターンの制作物
- ポートフォリオのメイキング
- 最後に
- 裏表紙
●制作時期
3年生の8月頃〜4年生の4月頃
●制作プロセス
- 作品をピックアップ
- 追加作品の制作
- ポートフォリオのコンセプト決め
- 作品撮影・Photoshopで写真加工、Illustratorでロゴ・装飾データ制作
- InDesignで配置、微調整
- 印刷、製本
●制作に使用したソフト
Illustrator、Photoshop、InDesign
●印刷 / 製本方法
キンコーズで印刷 / 手製本
●サイズ / ページ数
A4 / 84ページ
●制作にかかった費用
約8000円
●制作するうえで参考にしたもの
雑誌や就職課にある、先輩方が残していってくれたポートフォリオ
●ポートフォリオを作る上でアドバイスをもらった人
教授、クラスメイト、企業説明会での担当者さん
●これからポートフォリオを制作する人へのアドバイス
平田さん:ポートフォリオを制作して気づいたことは、「できるだけたくさんの人に見てもらい、様々な観点からアドバイスをもらった方が良い!」ということです。
一番最初に作ったポートフォリオを、教授やクラスメイト・企業説明会の担当者さんに見てもらうのは、恥ずかしくてとても勇気のいることです。でも、どんな出来のポートフォリオでも、見せることで必ず得るものがあります。私も、最初は「作品数が少ない」「レイアウトの変化がない」「写真のクオリティが低い」……など、とにかくボロボロに言われました!しかし、そういった経験があったからこそ何度も何度もブラッシュアップを重ねられたのだと思います。
「作ってみたけどまだ自信がないから見せられない……」はとってももったいないと思います!まずは、身近な人でも良いので見てもらうことをおすすめします。
はたらくビビビット編集部より
ポートフォリオの良し悪しは、作品数に比例するというわけではありません。平田さんのポートフォリオは7作品と限られていますが、1作品につき見開き3〜5ページを使い、コンセプトやこだわり・アウトプット(展示)の様子までを丁寧に説明しています。そして、ページの細部にあるロゴマークやインフォグラフィックスが、楽しく読み進められる手助けとなっています。
積極的にアドバイスをもらい、計4回の製本と数えきれない調整を繰り返した平田さん。エディトリアル作品としてのまとめ方も、作品の内容もクオリティの高いポートフォリオが完成しました!グラフィックデザイナーを目指す方は、ぜひ参考にしてみてください。
また、平田さんはViViViT(ビビビット)でWEBポートフォリオも作成していました。内定先の企業さんとも、ViViViTをきっかけにコミュニケーションをとっています。グラフィックデザイナーを目指している方は、ぜひ活用してみてください。
平田さん、ありがとうございました!
(2019.4.2)
はたらくビビビット
ポートフォリオとデザインのリファレンスメディア