【ミクシィ特集】企画・UI/UX・マーケティングに携わる「ノハナ」の若手デザイナーに密着!

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mixi特集

mixi creators special interview! 第1弾は、株式会社ミクシィのグループ会社である「株式会社ノハナ」で、デザイナーとして働く遠藤 茜さんにお話を伺いました。2013年に設立した株式会社ノハナは、「1組でも多くの家族に笑顔を届ける」をミッションにサービスを提供している会社です。遠藤さんはデザインを通して、ノハナでどのような価値を築いているのでしょうか。デザインの仕事がしたい方、IT/Web業界の仕事に興味のある方は必見のインタビューです。編集・執筆 / AYUPY GOTO

遠藤 茜
えんどう あかね

Designer

株式会社ノハナ デザイナー 2013年4月入社
宮城県出身、公立はこだて未来大学 システム情報科学部卒業

ユーザーの声に寄り添って、
“家族を笑顔にする”サービスをデザインする。

― 本日はお時間ありがとうございます。早速ですが遠藤さんのお仕事や働き方についてお伺いさせていただきます。ミクシィに入社して3年目とのことですが、現在はどのようなお仕事をされているのでしょうか。

遠藤さん:私は株式会社ミクシィのグループ会社「株式会社ノハナ」で、デザイナーとして働いています。ノハナは「1組でも多くの家族に笑顔を届ける」というミッションのもと、家族向けのサービスやブランドを展開している会社です。

― 例えばどのようなサービスをつくられているのでしょうか。

遠藤さん:サービスはいくつかあるのですが、主にフォトブックサービス「ノハナ」の開発を行っています。「ノハナ」の大きな特徴は、毎月1冊無料(送料別)でフォトブックが作れることです。スマートフォンからお気に入りの写真を選択し、アプリ上にアップロードするだけで、自動的にオンラインで編集され、手間なくフォトブックが完成する仕組みになっています。利用者のなかには、お子さんを産んだばかりの若いママが育児日記など自分用として作っている方がいたり、実家のお父さんお母さんに孫の様子を見せるために、毎月フォトブックを送っている方がいたりと、使い方はさまざまです。

遠藤さんが携わっているお仕事

フォトブック作成アプリ「ノハナ」

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作成したフォトブックのプレビュー画面。アプリに写真をアップロードするだけで自動で作成されるが、忙しいママには嬉しいポイント。

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毎月1冊は無料(送料別)でフォトブックが作れます。溜まったフォトブックを見返すのも幸せな瞬間ですね。

― 毎月1冊無料でフォトブックが注文できるんですか!すごく嬉しいサービスですね。

遠藤さん:最近は、誰もがスマホを使って写真を撮る時代だと思うのですが、撮った写真は現像されることはなく、フォルダにデータとして溜まりがちだと思います。子どもの写真を、現像してアルバムにまとめたいのにできていないと悩むママはかなり多いそうです。そんなスマホに溜まっていく写真をもっと有効活用して、ママの悩みを解決するために生まれたプロダクトが「ノハナ」です。「ノハナ」を利用して、撮った写真を毎月フォトブックにすることで、写真を整理・活用することができます。また、ノハナはフォトブックだけではなく、年賀状にできるサービスなど、様々なかたちで思い出をアウトプットすることができます。

― 確かにスマホで撮った写真は溜まっていくばかりで、見返すことはあまりないですね…。遠藤さんや、他のデザイナーさんはどういったお仕事を担当されているのでしょうか。

遠藤さん:ノハナのデザイナーは私を含めて4名います。それぞれ分担があるのですが、主にデザイナーの仕事はアプリのデザイン制作、それに付随するプロダクト(Webサイト、フォトブック、年賀状など)のデザイン制作です。フォトブックは、イベントや季節に合わせて、期間限定の表紙のデザインをつくっています。また、Webサイト制作、キャンペーンサイト制作、バナー制作などマーケティングを行いながら、デザイン制作をしています。

― Web業界でアプリデザインから、プロダクトデザインまで幅広い業務に携われるのは珍しいですね!デザイン業務だけでなく、マーケティングも行っているんですか?

遠藤さん:ノハナのアプリ開発の特徴としては、チームに”ディレクター”という職種の人がいないことです。デザイナーが主導となって動き、ユーザーインタビューを行ったり、利用率などの数字を見て今後どういうデザインでどういう機能が必要か、どのような企画を行うべきかなど考えて、エンジニアと相談しながら進行します。

― 遠藤さんが専属で担当しているデザイン業務はありますか。

遠藤さん:担当する業務内容はよく変わります。ノハナに入ったばかりの頃は、年賀状アプリ立ち上げに携わり、アプリのデザイン制作を担当していました。私は学生時代、あまりグラフィックデザインの勉強をしてこなかったので、グラフィック力を鍛えるためにそこからバナーやキャンペーンサイトなどのマーケティングデザインに携わりました。最近は、またアプリの制作に戻ってきて、今は決済画面の改修を担当しています。自身が成長したいことや、やりたいことに合わせて、仕事を任せてもらっています。

― 「ノハナ」のUI/UXに関して、こだわりを教えてください。

遠藤さん:一番気をつかっているのは“誰が使うのか”というところです。「ノハナ」のユーザーはおよそ8割以上が女性で、そのほとんどがお子さんのいらっしゃるママさんなんです。ママさん方の中には、ITやアプリに苦手意識を持たれている方もいらっしゃいます。そういうユーザーが、アプリの画面を見たときに、一目でわかりやすいUI/UXになっているかどうかが重要です。
例えば、アプリ内の各機能に誘導する時、全ての表示をアイコンにしているアプリもあると思いますが、「ノハナ」の場合、アイコンだけでは操作を理解してもらえない可能性も踏まえて、主要な機能には「編集」「アップロード」「フォトブック」など、わかりやすく文字を記載しています。アイコンだけの方が見た目はシンプルになるのですが、それで不便を感じる可能性があるなら、無理にアイコンだけにする必要はないと思っています。また、デザインをリニューアルするときは、リリースする前に使いやすいかどうか検証するために、ユーザーさんを社内に招いて、実際に触ってもらい、意見を聞くユーザーインタビューを行っています。私達デザイナー陣がいくら考えてもわからない、メインターゲットの主婦層の方々だからこそわかることが沢山あるので、必ず使ってもらって、いただいた意見を活かすようにしています。

「ノハナ」のアプリデザイン

フォトブックにしたい写真だけをアップロードするので、アプリには自然にお気に入りの写真が溜まっていきます。

Photoshopがつかえなかった私も
UI/UXを学んだことで、憧れのデザイナー職に前進。

― 学生の頃はどのように過ごしていましたか。

遠藤さん:プログラミングなどITの技術や知識を専門に学べる、北海道函館市の“公立はこだて未来大学”の情報デザインコースに通っていました。高校生の時、携帯専用ホームページをつくるのが流行っていて、サイト自体は既存のテンプレートを使ってつくれたのですが、私はhtmlを使って色を変えたり文字を変えたり、プログラミングの言語を覚えてWebサイトをつくる楽しさにハマり、もっといろんなWebサイトつくれるようになりたいという思いから、情報系の大学を探して、公立はこだて未来大学に出会いました。

― 具体的にどのようなことを学ぶのでしょうか。

遠藤さん:1年次は情報処理の基礎知識、情報デザイン、プログラミングなど一通り勉強します。そして開発に必要な知識をある程度身につけた上で、自分の適性を見て、2年次に専門コースを選択します。私はWebデザインを学びたいという思いが高校生の時と変わらず残っていたので、情報デザインコースを選択しました。情報デザインコースは、サービスをデザインするためのプロセスを学ぶ学科です。例えば「若者が抱える問題を解決する、コミュニケーションサービスをつくりなさい」という課題が出たとしたら、半年かけてターゲットユーザーにアンケートをとり、結果を分析し、そこからコンセプトを決めて、プロトタイプをつくるというような進行でサービスをつくります。そして、それに付随して、デザインツールの使い方やWebデザインのスキルも学んでいました。
課題に取り組むうちに、自分も将来は世の中の問題点を見つけて、人を助けることができるサービスデザインがしたい!と思うようになっていました。いつの間にか、Webデザインよりもサービスデザインの面白さに惹かれていたんです。

― どのような就職活動を行いましたか?

遠藤さん:私たちの時代は12月に新卒採用活動が解禁(2012年度)になったのですが、北海道だと企業の合同説明会が開始するのが2月~3月くらいで、全体的に就職活動のタイミングが遅かったんです。私は、まずは勉強する意味でも東京に行ってみようと思い、就職活動が解禁してすぐの12月に、東京の企業説明会に参加しました。そこから数社気になった会社にエントリーし、その中にミクシィも入っていました。

― 何故ミクシィにエントリーしようと思ったのでしょうか。

遠藤さん:アプリのデザインがしたいという思いから、就職活動はIT企業に絞っていました。また、大企業よりも、ベンチャー企業に興味がありました。大企業の大きなサービスは、一人一人が携われる仕事の領域が限られていて、リスクを気にしすぎて斬新なアイデアに挑戦できないイメージがありました。それに比べてベンチャー企業は、新規事業や新サービスに積極的に挑戦でき、任せてもらえる仕事の幅が広かったり、若い社員にも仕事を選択する権利があったりと、より自分が成長できると思っていました。また、ミクシィは新規事業にも挑戦する機会がたくさんあるので、新しいことにチャレンジし続ける姿勢が素敵だと思い、エントリーしました。

― その時から新規事業をやりたいと思っていたのですね。では、なぜミクシィに入ろうと決めたのでしょうか。

遠藤さん:実は、ミクシィではエンジニア職としてエントリーしていたんです。システムエンジニアになろうかデザイナーになろうか迷いながら就職活動していたのですが、心の底ではデザイナーになりたいと答えが出ていました。ですが、学生時代にPhotoshopを使ったことがないことや、つくってきた物もプロトタイプばかりで、グラフィカルな作品をつくっていなかったこともあり、デザイナーになれる自信がありませんでした。そういった背景からミクシィでは、エンジニア職として一次面接を受けました。ですが、面接の中で私が大学時代にサービスデザインや人間中心設計の考え方を学んできたことの話をしたら、人事から「デザイナーのほうが向いていると思う」と評価されて、「私はデザイナーになっても良いんだ!デザイナーになりたいって言っても良いんだ!」と、初めて認められた気持ちになったんです。そこから少し自信がついて、いろんな企業のデザイナー職にエントリーするようになりました。その後、ミクシィから内定の知らせが届き、13年新卒は一人しか採用しないと聞いていたデザイナー枠に私を選んでくれたことが、すごく嬉しかったです。「グラフィックデザインのできない私にチャンスと勇気をくれた!この会社なら若い人にも挑戦できる機会を沢山与えてくれそう!UI/UXに今後力を入れていこうとしている会社の方針も私に合いそう!」と思い、ミクシィに入社することを決めました。

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― 入社後、デザイナーとして働きはじめていかがでしたか。

遠藤さん:最初は、シニアのデザイナーさんのアシスタントとして働くことを想像していたのですが、実際はシニアや新人関係なく、アプリをどんどんつくっていこうという感じで「このアプリは遠藤さんの担当ね!」と、やったこともないアプリ開発を任されました。「私がメイン担当ですか!?」と、当時すごく戸惑ったことを覚えています。任されたアプリの開発は、本当に私一人の担当で、色もビジュアルデザインのガイドラインも何もなく、ほぼゼロからつくる状態だったので驚きました。今、振り返るとゼロからアプリをつくる経験ができたことは良かったと思っています。わからないことだらけでしたが、いろんなデザイナーさんにアドバイスをもらいながらつくり進めて、結果2ヶ月間で開発してリリースすることができました。アプリとあわせて、ランディングページの制作も行うなど、とても勉強になりました。

― ノハナに配属されたのは、どういったタイミングだったのでしょうか。

遠藤さん:入社5ヶ月目くらいです。ちょうど「ノハナ」が軌道にのりはじめた時期でした。当時メンバーが、サービスを立ち上げた4人しかおらず、サービスを拡大するためにもう少し人を増やそうかというタイミングで、異動のお話をいただきました。会社の先輩たちから成長しているサービスと聞いていたので、存在は強く意識していましたし、個人的にもすごく好きなサービスだったので、声をかけてもらえて嬉しかったです。「ノハナ」のような新規事業にチャレンジしてみたいという気持ちと、シニアのデザイナーの側でいろいろと学びたいという気持ちがあったので、ノハナチームに参加して働くことにしました。

― ノハナのサービスに携わるやりがいを教えてください。

遠藤さん:二つあります。一つは、フォトブックや、年賀状、アプリ、Webサイトなどいろんなプロダクトの制作に携われること。もう一つは、ユーザーさんから喜びの声が聞けることです。ノハナのユーザーは優しくて温かい方が多く「使いにくかった機能が改善されてすごく嬉しいです」「今まで溜まっていた写真が、ノハナのおかげでいろんな人に簡単に届けられるようになりました。ありがとう。」と言った感謝のメッセージを会社に送ってくださったり、アプリのレビューに書いてくださいます。そういった声を聞くと、もっともっとユーザーを笑顔にするサービスをつくりたいと思います。

― 今後、ノハナを成長させるために、ご自身でどういった努力をしていきたいと考えていますか。

遠藤さん:デザイナーも、もう少しビジネスに関わっていったほうが良いと思います。ノハナの代表である大森は、社員全員がいる中で売り上げや業績の話を隠さずに共有してくれるのですが、そういった情報をエンジニアやデザイナーが知って、自分のつくったものがどれだけ売り上げに変動をもたらしているのかを理解することで、今まで以上に会社の成長に貢献できるプロダクトがつくれると思っています。私ももっとビジネスを学んで、数字の動きを考えながらものづくりができるデザイナーになりたいです。

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異なる領域に一歩踏み出す、それが成長の鍵。

― デザイナー3年目を迎えた遠藤さんが思う、ミクシィでデザイナーとして働く魅力はなんでしょうか。

遠藤さん:ミクシィには複数のグループ会社があるので、部署を異動することでいろんな働き方や仕事ができます。今の部署が合わないからといって、すぐに転職、という選択は必要ないと思っています。やりたいことがあれば提案すれば良いし、今と違うことにチャレンジしてみたければ部署異動を希望すれば良いのです。社内にいろんな仕事や働き方ができる環境が整っているのは、魅力的なことなんだと最近気がつきました。
あとは、デザイナーが携われる業務領域がすごく広いのは、成長したいと思っている人にとって良いところだと思います。ビジュアルだけをつくるのが一般的なデザイナーだと思うのですが、ミクシィのデザイナーは、サービスの立ち上げや、コンセプト、企画を考えるところから携われるので、いろんなスキルを身につけることができ、成長スピードも速いと思いますよ。

― 最後に、IT/Web業界でデザイナーとして働くにはどういったスキルが必要だと思いますか。学生にメッセージをお願いします。

遠藤さん:美大生も専門学生も、デザイン関係の友達とばかり行動するのはもったいないです。デザイナーって、デザイナーが集まるテリトリーにかたまってしまう傾向があって、ビジネス側の人に関わろうとしないところがあると思います。同じ領域の人と過ごすのは、会話も合うし楽だとは思うのですが、考え方や好みが近い人でかたまると知識や考え方の幅が狭いままになってしまいます。東京だとIT企業のイベントが多く開催されていて、ハッカソン、インターン、アルバイトなどデザイナー以外の人と交流できる機会は沢山あるので、ぜひ一歩前に踏み出して、いろんな分野の人と交流して世界を広げてほしいです。
また、UI/UXとは何なのか知るために、一度自分でアプリやWebサービスをデザインしてみるのもいいと思います。その際は、つくって終わりではなく、つくったものを世の中に出して、世の中の人がどういった反応を示したか分析するところまでやってほしいです。今の時代、インターネットをつかって検索すれば、アプリの作り方や考え方が書かれた記事が沢山でてきます。そういった情報を見ながらつくってみてもいいですし、誰かに教えてもらってもいいですね。学生時代にサービスをつくった経験があるのとないのとでは、UI/UXデザイナーとしてのスタートに大きな差が生まれます。ぜひ挑戦してみてください。

― 遠藤さん、お話ありがとうございました!

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(2015.10.27)

著者

後藤あゆみ

はたらくビビビット編集長。 フリーランスで“『ツクル』を仕事にしたい未来の子供たちのために。”を、コンセプトとして活動。クリエイター支援、スタートアップ支援を行っています。おばあちゃんになるまでに美術館をつくるのが夢です 。

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