人気上昇中のアメコミVS大人気の日本漫画!?文化の違いから魅力を探ろう

アメコミTOP

近年、アイアンマンを始めとしたアメコミ映画がきっかけとなり、アメコミブームが日本に広まってきています。アメコミはアメリカの漫画のことですが、一体日本の漫画とはどこが違うのでしょうか。今回は人気急上昇中のアメコミことアメリカン・コミックと、日本の漫画の違いについて二つの文化を対比しながらご紹介します。

編集・執筆 / Haruna Kawanabe, AYUPY GOTO

目次

  • 1.近年映画で大人気!アメコミとは
  • 2.アメコミと日本の漫画の違い
  • 3.美しいカバーイラストを手がけるクリエイター
  • 4.アメコミのような力強さを取り入れてみよう
  • 5.最後に

1.近年映画で大人気!アメコミとは

アメコミことアメリカン・コミックとはアメリカの漫画の総称のことです。
代表的な作品は昔から日本でも親しまれてきたスーパーマンやバットマン、近年ではアイアンマンをはじめとしたアベンジャーズシリーズなどが映画を通じて知られています。

アメコミにも日本と同じく出版社があります。アメコミの大手出版社として有名なのはスーパーマンやバットマンでお馴染みのDCコミックスと、アイアンマンをはじめとしたアベンジャーズシリーズでお馴染みのマーベルコミックがあります。
上記二社ではそれぞれが掲げる世界観があり、作品はその世界観を共有しています。そのためスーパーマンVSバットマンや、アベンジャーズシリーズのような出版社内のクロスオーバーが可能となっています。

出版社と作品

DCコミックス
・スーパーマン
・バットマン
・ワンダーウーマン

マーベルコミック
・X-メン
・スパイダーマン
・アイアンマン

その他日本で話題になった作品
・パワーパフガールズ
・ティーン・ミュータント・ニンジャ・タートルズ
・ヘルボーイ

2.アメコミと日本の漫画の違い

アメコミも日本の漫画と同じ、人々に愛される漫画です。しかし文化の違いからか、その制作プロセスや考え方、作品自体にも違いが多くあります。

読む方向が違う

日本は右綴じのため右上から左下に読みますが、アメコミは左綴じのため左上から右下に読みます。

国ごとに生まれたテクニック

アメコミは1コマ1コマが写真のような高い描写力で描かれています。動きはコマ送りにしたキャラクターを同じ画面に描くことで、移動した痕跡を表すことがあります。一方、日本の漫画はモノクロ中心で臨場感や動きなど細かいイメージを伝達するために集中線や擬音、背景の装飾など様々なテクニックが使われています。

既存の世界観からストーリーを作り出す

日本の漫画は基本的にストーリー、キャラクター、世界観を1から漫画家が考えてます。しかしアメコミはストーリーやキャラクター、世界観の権利を出版社が持ち、出版社に所属する漫画家がその既存のデータから新しくストーリーを考えます。そのため、一つの作品を何人もの漫画家がバトンのようにストーリーつなげて作っています。

アメコミはチームで作られる

アメコミは一つのストーリーを作るのにチームで取り組みます。日本のアシスタントが同じようなものとして思い浮かぶかもしれませんが、アメコミでは漫画家の中にさらに専門職があり、この専門職の人が集まって初めて漫画が作られます。

ライター・・・ストーリーを考える人
ペンシーラー・・・下書きをする人
インカー・・・ペン入れをする人
レタラー・・・吹き出しの台詞を入れる人
カラリスト・・・色をつける人
アーティスト・・・下書きとペン入れをする人
エディター・・・編集者

全ページフルカラー

日本の漫画では表紙がカラー、内容はモノクロとなっていますが、アメコミでは一部の例外を除いて表紙から中身までフルカラーで描かれています。また日本で漫画は単行本として出版されていますが、アメコミは雑誌として出版されています。

アメコミの約7割がヒーローもの

日本には「孤独なグルメ」や「メジャー」のようなバトル物とは違ったグルメ、スポーツ、少女漫画のように様々な漫画のジャンルがあります。しかしアメコミの約7割がヒーローものになります。その他にもアウトローやホラー、冒険をテーマにしたものが多く見られ、日本の漫画とは取り扱うストーリーの幅が違います。

3.美しいカバーイラストを手がけるクリエイター

ジム・リー

作画家、脚本家、クリエイターでありながら出版者としても活躍するアメコミ界で有名なアーティストです。今にも動き出しそうな大胆な影のいれ方と、力強くたくましいキャラクターたちが特徴的です。
ジム・リー

https://www.mamegyorai.co.jp/net/main/item_detail/item_detail.aspx?item=167423

作品
・ジェスティスリーグ:誕生(The New52!)
・バットマンVSスーパーマン:ベストバウト(Sho Pro Books)

アレックス・ロス

一コマずつ実際の人物を撮影し、それを元に漫画を描くクリエイターです。なめらかな光と細部にまでこだわった顔のシワや瞳からは、意志や年月を感じます。
アレックス・ロス

https://www.mamegyorai.co.jp/net/main/item_detail/item_detail.aspx?item=154926

作品
・スーパーマン/ピース・オン・アース (DC super comics (No.011))
・バットマン/ウォー・オン・クライム (DC super comics (No.010))

アダム・ヒューズ

魅惑的な女性が特徴的で、DCコミックスのカバー画集を出しています。アルフォンス・ミュシャを意識した画面構成や、リアルで柔らかい塗りが特徴的です。
アダム・ヒューズ

https://www.mamegyorai.co.jp/net/main/item_detail/item_detail.aspx?item=140947

作品
・カバーラン:アダム・ヒューズカバーアートコレクション at DCコミックス

マイク・ミニョーラ

幼い頃から幽霊やモンスターに興味を持ち、ヴィクトリア朝時代の文学と民間伝承に強い関心を持っていました。代表作の「ヘルボーイ」に色濃くその作風は出ており、光と影のコントラストの強い画風になりました。
マイク・ミニョーラ

http://matome.naver.jp/odai/2141377853869329401

作品
・ヘルボーイ:壱 ~破滅の種子/魔神覚醒~ (ShoPro Books DARK HORSE BOOKS)
・アート・オブ・ヘルボーイ

アメコミの表紙を手がける日本人

アメコミの表紙を手がける一部の日本人クリエイターについてご紹介します。

村田雄介

「アイシールド21」や「ワンパンマン」を手がける日本の漫画家です。躍動感に溢れた画風で、スパイダーマンの表紙を何度か手がけています。
村田雄介

http://twinavi.jp/topics/tidbits/55a7bbf4-7970-44f4-9f3e-3d245546ec81

作品
・スパイダーバース
・SPIDER-ISLAND #3 MANGA VAR

白浜鴎

フリーのイラストレーターとして活躍しています。2015年からはマーベルコミックでバリアントカバーという一般では手に入りにくい表紙絵を担当しています。
白浜鴎

https://jp.pinterest.com/pin/400820435563957731/

作品
・マンガ・バリアントカバーシリーズ
・エニデヴィ

QUESTION No.6

アメコミ以外にも、日本で映画秘宝EX表紙や車内広告等様々な場所で活躍するイラストレーターです。
QuestionNo6

http://thegeeko.com/question-no-6-doctor-who-variant-covers/

作品
・Question No.6 バリアントカバー DOCTOR WHO
・SHERLOCK A STUDY IN PINK #3 (OF 6) CVR D QUESTION 6

4.アメコミのような力強さを取り入れてみよう

上記イラストレーターの紹介でもわかるように、漫画には文化的な違いだけでなくカラーイラストの雰囲気も国同士で異なります。
日本は幅の広い色彩を用いた繊細さが特徴的です。一方アメコミは、写実的で影に黒を多用したコントラストの強いイラストを描きます。
的確な黒の塗りは画面を引き締め、物の立体感を際立たせる印象深いタッチです。最後に、そんなアメコミの塗り方を参考にイラストを描くとどうなるのか、検証して終わりたいと思います。

アメコミ1

アメコミ2

アメコミ3

先にポイントとなるところを黒塗りしたことで、簡単な色塗りでも色の奥行きが出てきました。またビビットな背景でもキャラクターが潰れにくくなりました。
気をつける点としては、女性の顔のように柔らかい輪郭を持つものに影をつけるところです。柔らかいものは面の切り替わり部分に黒塗りをしないほうが質感がうまく出ました。

5.最後に

いかがでしたか。制作プロセスや出版社と漫画家の関係性など、日本とは違う点が多々あったと思います。また日本人としてアメコミで活躍する人を紹介しましたが、漫画家にも国境がなくなる日がくるのかもしれません。
アメコミを読む際にこの記事を思い出して楽しんでいただけたらと思います。

(2016.9.16)
HarunaKawanabe

著者紹介

川鍋春菜HarunaKawanabe

多摩美術大学 美術学部 情報デザイン学科 情報デザインコースに 所属しています。UI/UXやサービスデザインについて勉強しています。 趣味はアニメ、アナログゲーム、デジタルゲームなどなど。
記事一覧へ