美大生の夏休み。クリエイティブなイベントで、アートとデザインに触れよう! | 2018年版

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もう夏休みだという学生さんが多いのではないでしょうか。せっかくの長期休暇、この機会に全国で開催されるアートイベントに出かけましょう!様々なアート・デザインに触れることで、たくさんの刺激や気づきがあるはず。この夏行くべき、アートイベントをご紹介します。
編集・執筆 / Ayako Yamada, AYUPY GOTO

● 夏休み、どう過ごす?

いよいよ夏休み。皆さんは、2018年の夏休みをどう過ごすか決めていますか?旅行や帰省、制作やバイト、いろいろな過ごし方ができますが、せっかくの長期休暇だからこそ有意義に過ごしたいものですよね。今回は、夏休みの予定がまだ決まっていない方、もっと充実した夏休みを過ごしたい方に向けて、ぜひ足を運んでいただきたいイベントをご紹介します。

● アートイベントに出かけよう

夏休み期間中には、全国で様々なアートイベントが開催されています。美術館・博物館の特別展はもちろん、たくさんのアーティストの作品が集まる芸術祭も行われます。普段、課題や制作に追われる美大生にとって、夏休みは貴重なインプットの期間です。ぜひこの機会にたくさんのアートやデザインに触れて、自分自身の感性や表現を広げましょう
写真や映像だけでは伝わらない芸術作品の魅力を、本物を観て、体験して感じたいですね!

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● この夏行きたい、アートイベントを紹介

この夏注目のアートイベント8つを、その魅力とともにご紹介します!

□ デザインあ展 in TOKYO [東京]
□ アートアクアリウム 2018 [東京・愛知]
□ MOMATサマーフェス [東京]
□ 水と土の芸術祭2018 [新潟]
□ 大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2018 [新潟]
□ みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2018 [山形]
□ 六甲ミーツ・アート 芸術散歩2018 [兵庫]
□ BIWAKOビエンナーレ [滋賀]

デザインを体感しながら学べる最注目の展示

デザインあ展 in TOKYO

引用 (https://www.nhk-p.co.jp/common/event/main/design_ah.jpg)

デザイン思考を楽しく学べるNHK Eテレの人気番組『デザインあ』。その世界がリアルに体験できる展示『デザインあ展 in TOKYO』がお台場の日本科学未来館で開催されます。2013年に六本木の「21_21 DESIGN SIGHT」で行われた前回展は22万人を動員。その第2弾である今回の展示では展示作品を一新、一足先に行われた富山会場では大きな話題を呼びました。展覧会の総合ディレクターはグラフィックデザイナーの佐藤卓 氏。会場は「観察のへや」「体感のへや」「概念のへや」の3つのパートで構成されています。お弁当や看板など、身近なものに潜むデザインを、体験しながら考え感じることのできる展示。アートやデザインを学ぶ学生は必見です!

▼ デザインあ展 in TOKYO

■ 開催日:2018年7月19日(木)〜2018年10月18日(木)
■ 開催時間:10:00-17:00
※入場は閉館時間の30分前まで ただし、土曜日、祝前日(9/16、9/23、10/7)、8/10~18は20:00まで開館、常設展は17:00に終了
■ 休館日:9月4日(火)、11日(火)、18日(火)、25日(火)、10月2日(火)、9日(火)、16日(火)
■ 開催場所:日本科学未来館
■ 入場料:[大人] 1600円、[小学生~18歳以下] 1000円、[3歳~小学生未満] 500円、[2歳以下] 無料
■ HP:http://www.design-ah-exhibition.jp/

金魚とアートが織りなす極彩色の空間

アートアクアリウム 2018

artaquarium

引用 (http://artaquarium.jp/)

今年で12年目を迎える毎年夏恒例のイベント『アートアクアリウム』が、今年は日本橋と名古屋で開催されます。約8000匹もの金魚や錦鯉が、色鮮やかな光に包まれて水中を泳ぐ姿はとても美しく芸術的。「真の日本」をコンセプトにした日本橋会場では、天井に作られたガラスの水槽の中で金魚が舞い泳ぐ「天井金魚」、屏風型の水槽にプロジェクションマッピングで屏風絵を投影した「大政奉還金魚大屏風」など、初公開となる新作も多数登場します。日本の伝統と最新テクノロジーを掛け合わせた豪華絢爛な非日常空間は、創作意欲を刺激してくれるはず。金魚だけでなく、装飾やライティングなどの空間演出も圧巻!カメラを持って訪れたいですね。

▼ アートアクアリウム 2018

【東京 日本橋】 ECO EDO 日本橋 アートアクアリウム 2018 ~江戸・金魚の涼~ &ナイトアクアリウム
■ 開催日:2018年7月6日(金)〜9月24日(月・祝)
■ 開催時間:[日-金曜日] 11:00-22:30 (最終入場:22:00)
[土・祝前日] 11:00-23:30 (最終入場:23:00)

○ アートアクアリウム:11:00-19:00  ○ ナイトアクアリウム:19:00-上記各曜日に準ずる
※スペシャルイベント開催日は、開催時間が異なる
■ 休館日:会期中無休
■ 開催場所:日本橋三井ホール
■ 入場料:当日券 [一般(中学生以上)] 1000円、[子ども(4歳以上 小学生以下)] 600円、[3歳以下] 無料
※この他各種セット券あり
■ HP:http://artaquarium.jp/nihonbashi2018/
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【愛知 名古屋】 東海テレビ開局60周年記念 アートアクアリウム展 ~名古屋・金魚の雅~
■ 開催日:2018年7月21日(土)-9月16日(日)
■ 開催時間:10:00-19:30 (最終入場 19:00)
■ 休館日:会期中無休
■ 開催場所:松坂屋美術館
■ 入場料:当日券 [一般(中学生以上)] 1000円、[子ども(4歳以上 小学生以下)] 800円、[3歳以下] 無料
※この他優先入場ができる日時指定入場券あり
■ HP:http://artaquarium.jp/nagoya2018/

いつもとは一味違う、新しい美術館の楽しみ方

MOMATサマーフェス

引用 (http://www.momat.go.jp/am/exhibition/summer_festival2018/#section1-1)

東京国立近代美術館で行われる、大人も子どもも、昼も夜も楽しめる夏のイベント「MOMATサマーフェス」。期間中に行われている展覧会『ゴードン・マッタ=クラーク展』や所蔵作品展『MOMAT コレクション』を中心に、様々なイベントやワークショップが開催されます。『MOMAT コレクション』では、ただ解説を聞くのではなくガイドと参加者が対話しながら作品鑑賞を深めるプログラム「所蔵品ガイド」を毎日実施。毎週金曜には、皆で椅子に座っておしゃべりしながら、1作品をじっくり鑑賞する「フライデー・ナイトトーク」が行われるなど、いつもとは違った特別なアート体験を味わえます。また、金曜・土曜はナイトミュージアムとして夜9時まで開館していて、17時以降はお得な割引料金で観覧できます。この夏、新しい美術館の楽しみ方を体験しましょう!

▼ MOMATサマーフェス

■ 開催日:2018年7月20日(金)〜2018年9月17日(祝・月)
■ 開催時間:10:00-17:00(金曜・土曜 21:00まで) ※入館は閉館の30分前まで
■ 休館日:月曜(祝日または祝日の振替休日となる場合は開館し、翌日休館)
■ 開催場所:東京国立近代美術館
■ 入場料:各展示に準ずる
■ HP:http://www.momat.go.jp/am/exhibition/summer_festival2018/#section1-1

新潟の水と土から、芸術を五感で感じる

水と土の芸術祭2018

mizu-tsuchi

引用 (http://2018.mizu-tsuchi.jp/)

2009年から3年に1度 新潟市内で開催され、今年で第4回となる『水と土の芸術祭』。「私たちはどこから来て、どこへ行くのか ~新潟の水と土から、過去と現在(いま)を見つめ、未来を考える~」を基本理念に、今回は「メガ・ブリッジ─つなぐ新潟、日本に世界に─」というコンセプトを掲げています。国内外で活躍するアーティストたちが新潟の風土の中で、市民とともにアートを通して新たな新潟の魅力を世界へ発信します。アートだけでなく、その土地ならではの文化に触れられるのも芸術祭の醍醐味のひとつ「にいがたJIMAN」というプロジェクトでは、新潟の「水と土」によって生み出された食や伝統芸能も楽しめます。たくさんの見どころがあり迷ってしまう!という方は、HPで紹介されているモデルコースを参考にするのがおすすめです。

▼ 水と土の芸術祭2018

■ 開催日:2018年7月14日(土)~10月8日(月・祝)
■ 休館日:メイン会場・サテライト会場:毎週水曜定休(8/15を除く)
その他、会場により休館日が異なる。詳細はこちら(PDF)
■ 開催場所:新潟市内全域
メイン会場:万代島多目的広場(大かま・屋外広場)
サテライト会場:ゆいぽーと 新潟市芸術創造村・国際青少年センター
その他、市内全域で各プロジェクトを展開
■ 観覧料:[一般] パスポート当日 1500円 / 前売 1200円、
[学生・65歳以上] パスポート当日 1000円 / 前売 800円
  ※この他単館チケットあり(当日券のみ)
■ HP:http://2018.mizu-tsuchi.jp/

美しい里山を舞台にした、世界最大級の国際芸術祭

大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2018

引用 (http://www.echigo-tsumari.jp/news/2018/03/news_20180315_02)

「人間は自然に内包される」を基本理念に、越後妻有(新潟県十日町市、津南町)で開催される世界最大級の国際芸術祭『大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ』。2000年から3年に1度開催され、地域芸術祭のパイオニア的存在として、国内外から注目されています。今回のキーワードは「均質空間への疑義」「人間の土地に生まれるアート」「アートを介する人の移動」「人類の始原に還る企画展」の4つ。約200の集落に散在する作品を道しるべに、自然豊かな里山をめぐります。著名な音楽家のコンサートや、海外のダンスカンパニーによるパフォーマンスも多数企画されているので、アート作品とともにチェックしておきたいですね。

▼ 大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2018

■ 開催日:2018年7月29日(日)~9月17日(月)
■ 開催場所:越後妻有地域(新潟県十日町市、津南町)
■ 観覧料:[一般] パスポート当日 3500円 / 前売 3000円、
[高・専・大学生] パスポート当日 3000円 / 前売 2500円、[中学生以下] 無料

■ HP:http://www.echigo-tsumari.jp/

東北を彩る週末13日間の芸術祭

みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2018

引用 (https://biennale.tuad.ac.jp/2493)

東北芸術工科大学が主催し、山形市で2014年から2年に1回開催される現代アートの祭典『みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ』。3回目となる今年は、「山のような」をテーマに、9月1日から24日までの週末13日間限定で開催されます。プログラムは、展示やライブ、パフォーマンスなど多彩なものが用意されています。芸術監督は、山形県出身の世界的な絵本作家 荒井良二氏。東北の暮らしや文化を深く見つめ、山形の過去と未来を表現する創造的なアイデアで、古くて新しい「みちの(お)く」を提案します。大学主催ということもあり、地域社会と大学、学生が連携して芸術祭を作り上げていることが、同世代の学生の皆さんにも刺激になるはずです。ビエンナーレの開催に合わせて、東北芸術工科大学の「市(いち)プロジェクト2017」の成果発表も行われます。

▼ みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2018

■ 開催日:2018年9月1日(土)〜9月24日(月・祝)
※期間中の金・土・日・祝日のみ開催(9/1・2・7・8・9・14・15・16・17・21・22・23・24)
■ 開催場所:文翔館(旧県庁舎および旧県会議事堂)、とんがりビル、郁文堂書店、BOTA theater、gura、長門屋ひなた蔵・塗蔵、東北芸術工科大学キャンパス
■ 観覧料:入場無料 ※一部イベントプログラムは有料
■ HP:https://biennale.tuad.ac.jp/

六甲山の自然の中、ピクニック気分でアートを楽しむ

六甲ミーツ・アート 芸術散歩2018

引用 (https://energyfield.org/biwakobiennale/)

兵庫県南東部に位置する六甲山の自然の中で、現代アート作品に触れられる『六甲ミーツ・アート 芸術散歩』。2010年から毎年開催されており、今年で9年目を迎えます。注目は、今年から新会場として加わった、建築家 安藤忠雄氏設計の「風の教会(六甲の教会)」に展示される、国内外で活躍する映像作家 さわひらき氏の作品です。「風の教会(六甲の教会)」は、大阪府の「光の教会」、北海道の「水の教会」と合わせて、安藤忠雄氏の「教会三部作」と呼ばれています。そのほか、展望台やオルゴールミュージアム、植物園など11の会場に、36組のアーティストによる作品が展示されます。すばらしい眺望やオルゴールの澄んだ音色、高山植物や紅葉など、六甲山の豊かな自然と景観の中で、ピクニック気分でアート作品を楽しんでみてはいかがでしょうか。

▼ 六甲ミーツ・アート 芸術散歩2018

■ 開催日:2018年9月8日(土)〜11月25日(日)
■ 開催時間:10:00~17:00 ※会場により17:00以降も鑑賞できる作品あり
■ 休館日:会期中無休
■ 開催場所:六甲ガーデンテラス、自然体感展望台 六甲枝垂れ、六甲山カンツリーハウス、六甲高山植物園、六甲オルゴールミュージアム、六甲ケーブル 他
■ 観覧料:[大人(中学生以上)] パスポート当日 2000円 / 前売 1700円、
[小人(4歳〜小学生)] パスポート当日 850円 / 前売 1000円
※「表六甲周遊乗車券」付きチケットあり
■ HP:https://www.rokkosan.com/art2018/

歴史ある町家と現代アートの融合で、蘇る街並み

BIWAKOビエンナーレ

引用 (https://www.facebook.com/biwakoBN/)

2001年から始まった『BIWAKOビエンナーレ』。今年のテーマは「“きざし~BEYOND”」で、国内外から77組のアーティストが参加します。舞台となる滋賀県 近江八幡旧市街は、豊臣秀次によって築かれた城下町で、江戸期に建てられた町家が軒を連ねる風情ある街です。しかし、これらの歴史的に貴重な建物は、持ち主の高齢化などにより長らく放置され、荒れ果てた状態となっていました。『BIWAKOビエンナーレ』では街の景観を守るため、残された貴重な建物の保存と活用を試みています。有志が古い建物を掃除し、アーティストたちが各々の空間を作品化していきます。この活動は海外からも注目を集めていて、『プレBIWAKOビエンナーレ2018』はフィリピン・マニラと、フランス・パリで行われ反響を呼びました。風情ある街並みとアート作品の融合を肌で感じてみてください。また、毎週末には「BIWAKOビエンナーレナイトツアー」が予定されており、夜の闇の中、昼間とは違った表情の作品や建物を楽しめそうです!

▼ BIWAKOビエンナーレ

■ 開催日:2018年9月15日(土)~11月11日(日)
■ 開催時間:10:00~17:00
■ 休館日:火曜日定休
■ 開催場所:滋賀県近江八幡旧市街
■ 観覧料:[一般] パスポート当日 2200円 / 前売 2000円、
[高・専・大学生] パスポート当日 1500円 / 前売 1300円、[中学生以下] 無料

■ HP:https://energyfield.org/biwakobiennale/

● 最後に

忙しい美大生にとって、貴重な夏休み。今回ご紹介したアートイベントを参考に、たくさんのアート・デザインに触れて、インプットをする機会を作ってみてください。この夏の体験が、今後の制作に活きてくるはずです。皆さんが充実した夏休みを過ごせますように!

(2018.8.13)

著者

山田彩子

筑波大学 芸術専門学群を2019年3月に卒業。イラストを描いたり、雑誌を作ったりします。玉子焼きがあれば幸せです。

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