日本の繊細な美しさを感じる。目で見て楽しむ芸術的な和菓子デザイン

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食べて味わうだけでなく、目で見て楽しむこともできる和菓子。和菓子のデザインは日本の歴史と共に変化してきました。優しい色合いと繊細で美しいデザインは、見ているだけで心がときめきます。今回は日本で古くからの伝統を大切にしつつ、今も進化を続けている和菓子の魅力的な世界をご紹介します。編集・執筆 / SHIGEMATSU, AYUPY GOTO

和菓子の歴史

和菓子の歴史は古く、木の実を乾燥させてすりつぶし、間食として食べていたのがはじまりで、日本最古の加工食品と言われています。その後、江戸時代になるとさらに文化が大きく発展し、すりつぶしたものを丸めることによって、米を加工した加工食品の代表的な食べ物である、餅や団子が作られるようになりました。それが、現代の私たちが食べている和菓子の原点だと言われています。
四季との関わりも深く、季節感を感じられるものが多いのも特徴の一つです。和菓子には紅葉や花といったモチーフが使われているため、四季折々の良さを自然と感じることができます。
また、和菓子の種類を大きく分けると生菓子・半生菓子・干菓子の3種類に分かれ、さらに細かく製法別に分類していくと16種類に分けることができます。しかし、この分類は難しく、地域ごとで呼び名が違うため、和菓子職人でも的確な判断が難しいそうです。なので、材料の数だけ名前の呼び名があると考えてもいいでしょう。

目で見て楽しい。美しい和菓子のデザインをピックアップ

● HIGASHIYA

小さな花の形をイメージしたお洒落なデザイン

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http://www.fashion-headline.com/article/2013/08/06/2827.html


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http://www.fashion-headline.com/article/img/2013/08/06/2827/30150.html


「伝統的な美意識を現代に進化させ、日々の中で楽しむということ」をコンセプトにしている和菓子のお店です。上記の写真は、創業10周年を記念してクリエイターとコラボレーションとして作られた一口菓子です。コラボレーションしたのは、日本のファッションブランドの「ミナ ペルホネン」。蝶や植物などの自然をモチーフにしたものが多く、優しい色合いを使ったテキスタイルが特徴です。花の蕾をイメージしたデザインは美しく、グラデーションのような色合いに魅せられます。

HIGASHIYA
本店 東京都中央区銀座1-7-7 ポーラ銀座ビル2F
HP http://www.higashiya.com

● 京都菓子司 亀屋良長

伊勢木綿で作られたカラフルなポチ袋にも注目

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http://kameya-yoshinaga.com/?pid=92325278


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http://kameya-yoshinaga.com/?pid=92325278


創業200年を超える京菓子の名門店です。近年では和菓子と様々な他ジャンルを商品展開をしており、幅広い年代から親しまれています。上記の写真は、京都のテキスタイルブランド「SOU・SOU」とのコラボレーションした、和モダンなデザインのポチ袋です。ポチ袋の中には、柔らかい色合いの押物が入っています。押物を食べ終わった後も、小物などを入れる袋として活用できるところが人気を集めています。

京都菓子司 亀屋良長
本店 京都府京都市下京区四条通油小路西入柏屋町17-19
HP http://kameya-yoshinaga.com

● 浅草 飴細工 アメシン

職人の手によって作られる飴細工で作られる動物

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http://www.ame-shin.com/works/


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http://www.ame-shin.com/works/


日本の伝統技術の一つである飴細工の保持と更なる発展を目的とした、飴細工師集団のお店です。職人が作り上げた飴細工は、細かい部分まで忠実に再現されており、職人技と芸術性を感じます。お店では初心者でも飴細工を実際に体験できる体験教室も行われています。

浅草 飴細工 アメシン
浅草 本店工房 東京都台東区今戸1-4-3 1F
HP http://www.ame-shin.com

● UCHU wagashi

自分で作れる遊び心に溢れた形が特徴的

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http://www.uchu-wagashi.jp/products/drawing/index.html


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http://www.uchu-wagashi.jp/products/drawing/index.html


「人をわくわくさせたり、しあわせにする和菓子」をコンセプトに落雁を作っている店です。デザインを一から作っているため、落雁の型を取る木型もオリジナルで世界に一つしかないそうです。自分でパーツを選んで形を作れるので、楽しみながら食べることができます。シンプルな見た目からは想像できないほどいろいろな形を作ることができるところが、今までにない新しいスタイルだと注目を集めています。「遊びながら食べる」という斬新な発想が、和菓子の可能性を広げていると考えられます。

UCHU wagashi
西陣店 京都市上京区猪熊通上立売下る藤木町786
HP http://www.uchu-wagashi.jp/index.html

● Crochet

鮮やかな色使いと和洋折衷のテイストに惹かれる

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https://co-trip.jp/article/92058/


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http://www.rurubu.com/news/detail.aspx?ArticleID=2820


京都に伝わる職人の技に、ヨーロッパの技術が合わさって誕生した新しいブランドのお店です。味は全部で30種類ほどあり、見た目もカラフルで可愛く、宝石のようです。京あめは手作りで作られており、それぞれの色には、一つ一つ意味が込められています。色のパターンは古くから親しまれているものや、流行りの組み合わせまで。沢山の種類の中からお気に入りの色を選ぶのも楽しいかもしれません。

Crochet
京都店 京都市下京区綾小路富小路東入塩屋町69
HP http://crcht.com

最後に

和菓子が古くから大切にしてきた伝統と、モダンなテイストを融合することで、今までにないカタチが出来上がります。鮮やかなものが多く、どれも素敵なデザインばかりです。これからも進化をし続ける色鮮やかで職人技が光る和菓子の美しさを是非、自分の目で確かめてみてください。

(2017.1.10)

著者

重松芙史香

女子美術大学デザイン・工芸学科のヴィジュアルデザイン専攻に所属しています。かわいい小物や雑貨を集めるのが趣味です♬

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