“サクサク読める”を突き詰めたレイアウト | UIデザイナー内定者のポートフォリオ

今回ご紹介するのは、2021年春からIT業界にUIデザイナーとして就職する原 佑一さんのポートフォリオです。面接時間の数分という短い間でアピールするために、印象に残りやすい工夫を盛り込み、直感的でシンプルに仕上がっています。さっそく覗いてみましょう!
編集・執筆 / MAKO WATANABE , YOSHIKO INOUE

原 佑一さん

東京都立大学4年
2021年春からメディア事業会社にUIデザイナーとして勤務
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PICK UP!ポートフォリオのこだわり

ポートフォリオのなかで特にこだわった部分を教えていただきました。

※本記事の“こだわり”の部分は、ご本人によるnoteの記事から引用しています。
▼3つのポイントを意識した、デザイナー採用のためのポートフォリオ
https://note.com/yu1hara/n/nbb6cec258afe/

 

A3サイズと、ビジュアルメインで印象を残す


原さん:最も大事なのは、面接官に印象を残すこと。何人もの面接をしている面接官にとっては、自分はその中の一人に過ぎないと考えた方が良いと思います。小さなポートフォリオでは、印象に残りづらいどころか、自信がなさそうに感じます。だから、A3サイズ横の規格をおすすめします。私は大きさによってまず強い印象を与えられるようにしました。さらにビジュアルを大きく配置し、読まなくても魅せられるポートフォリオを意識しました。文字の量は最低限にとどめ、自信のある選りすぐりの写真を大きく配置しています。
 

一冊の本としてのリズムと、作品それぞれの世界観

原さん:ポートフォリオは作品の寄せ集めではなく、一冊の本です。私は、一冊の本としてのディレクションにこだわり抜きました。当然ですが本には、伝えたいことをジャンル分けし、読みやすくする、章が存在します。ポートフォリオにおいてもこれを意識する必要があります。作品や自身の強みをジャンル分けし、自信のある順に並べます。


私は「WORKS」,「PROJECTS」,「OTHERS」の3つの構成にし、中の作品は作品の分野に関係なく、自信のあるものから順に並べました。さらに、作品の番号やノンブル(ページ番号)の配置、フォントの統一、カーニング(文字詰めや行間の調整)、強調する文字のスタイルなど、さまざまなところに目を配り、統一感を目指しました。こうして、本のリズムを生んでいます。一方で、各々の作品をそれぞれの世界観で魅せることも重要だと考えました。そこで背景色はもちろん、それぞれの作品ではロゴを含めてデザインし、作品の印象をひと目で与えられるように意識しています。
 

読ませる文字と、バランスのための文字の使い分け

原さん:面接は短時間のため、面接官は深く読むことができません。そのため、特に意識せずとも伝えられる言葉が必要です。一方で小さい文字は、データで提出する際、またバランスをとるためにも欠かせません。この2種類の文字の使い分けを考えましょう。
私はポートフォリオ全体を通して、読んでほしい文字は、背景に帯を加えたり、ジャンプ率(バランスのための文字に対する読ませる文字の比率)を高めたりすることで強調しました。


特にこだわったのは、「PROJECTS」など各ジャンルの章の先頭ページです。今から何を紹介するのか、考えなくてもすぐに理解ができます。作品ページでは、それぞれの作品を詳細に説明する文章以外に、概要を端的に伝えられる1文が必要だと思います。

 

 

ポートフォリオ一問一答

●このポートフォリオを提出した業界

IT業界

●コンセプト

情報を的確に取捨選択し、最も伝えたいことを優先的に伝えることができるポートフォリオ

●ポートフォリオの構成

  • 表紙
  • テーマ
  • プロフィール
  • 目次
  • 作品(自信のある順に)
  • プロジェクト
  • その他のスキル
  • ビジョン
  • 裏表紙

 

●制作時期

3年生の2月の1ヶ月

●制作プロセス

(1)全体のレイアウトを考える
(2)作品の言語化
(3)Illustratorで作品を並べてまとめる
(4)書き出し後、Photoshopでモックアップ制作(面接の時は前の方のページだけ印刷してファイリング)

●制作に使用したソフト

Illustrator、Photoshop

●印刷 / 製本方法

普通紙で印刷 / 透明のバインダーで綴じる

●サイズ / ページ数

A3 / 98ページ

●制作にかかった費用

500円

●制作するうえで参考にしたもの

Behance、Pinterest

●表紙をつくるときに工夫した点

原さん:目を引くように、自分の好きな色の黄色を前面に用いました。

●制作中、どんな人にアドバイスをもらいましたか。

原さん:私は時間がなかったので誰にもアドバイスをもらわずに完成させましたが、絶対にインターンに行ったりしてデザイナーの方にアドバイスをもらった方が良いと思います。

●これからポートフォリオを制作する人へのアドバイス

原さん:ポートフォリオは自分を最大限に表現できるツールです。自信を持ってアピールしましょう!
 
 

はたらくビビビット編集部より

シンプルでありながらインパクトがある原さんのポートフォリオ。ぱらぱらっとめくるだけでどんな作品があるか伝わる、大きな作品画像が印象的です。キャッチコピーや画像に添えられた随所の補足説明を読めば、ひとつひとつをじっくり理解することもできます。「作品のすべてを理解してほしい!アピールしたい!」という気持ちから作品情報を詰め込んでしまいがちですが、ポートフォリオを見てもらえる選考の限られた時間を考えると“伝えるべきポイント”の優先順位を決めることが大事ですね。また作品概要をそれぞれの冒頭で簡潔に説明している点は、面接官の見やすさ・作品理解の促進につながります。
冒頭の自己紹介ページから、最後は自身のビジョンを一文で訴えて締めくくられています。パーソナリティ・作ってきたもの・取り組んできたことが短時間でも伝わる見せ方を、ぜひ参考にしたいですね!原さん、ありがとうございました!
 

原さんも活用した!ViViViTでポートフォリオをつくってみる

 
 

(2021.1.12)
watanabe mako

著者紹介

渡邉真湖watanabe mako

多摩美術大学絵画学科の油画に所属しております。ゲームとアニメと映画が好きです!絵を描いて過ごしています
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