今回ご紹介するのは、ブランディングや広告など多様なデザインを手掛けるデザインエージェンシーにデザイナーとして内定されたサカモトさんのポートフォリオです。
ポートフォリオは最終的に「緊張する自分を支えてくれる心強いパートナーのような存在」になったそう。大変・つらい等ネガティブなイメージが先行しがちですが、こんな風にポジティブに捉えられると制作のモチベーションが上がりそうです!さっそく覗いてみましょう!
編集・執筆 / YOSHIKO INOUE
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ここを見て!ポートフォリオの注目ポイント
■作者と作品の間に疑問が残らないポートフォリオ構成
編集部:冒頭の自己紹介ページでは、上段で学歴や使えるソフトなどの基本情報と、自分らしさが伝わる文言。下段に制作に対する考え方や取り組み方が記述されています。
「アイディアは知識と経験から」「あらゆる分野にアンテナを張る」「根気よく必然性を求める」「言語化は思考整理のツール」「ソワソワするなら乗ってみる」
続く作品ページでは、5つの項目を裏付けるような作品群(学外活動の制作やグループ展のクリエイティブなど)や見せ方(デザインコンセプトや検討過程など)が載っています。自分自身について語った後それを裏付けるような作品が続くと納得感がありますし、誠実さも感じられます。
作者と作品の間に疑問が残らないポートフォリオは理解しやすく、企業は自社とのマッチ度合いを判断しやすくなるでしょう。本人不在のポートフォリオ選考を受ける可能性のある方は、この構成をぜひ参考にしていただきたいです!
PROFILE
サカモト さん
武蔵野美術大学 造形学部 デザイン情報学科 2022年3月卒業予定
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PICK UP!ポートフォリオのこだわり
ルールを決めてフォーマットをつくる
サカモトさん:フォーマット感を意識しました。余白、右端のナビ、各作品の1ページ目など。ルールを決めることで「このレイアウトには一貫した意図がある」と感じて貰えるようにしました。
作品ごとの扉ページに力を入れる
サカモトさん:各作品の1ページ目をアイキャッチのようなグラフィックにしました。また、作品ごとに背景色を変えることで、作品の切り替わりがぱっとわかるようにしています。
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ポートフォリオ一問一答
●このポートフォリオを提出した業界
デザイン会社 / 制作会社 / デザイン事務所 / 事業会社 / メーカー
●コンセプト
さくっと読めるポートフォリオ
●表紙をつくるときに工夫した点
サカモトさん:直球。中身の作品を押しつぶしてしまわないように、淡々とした印象を心掛けました。
●ポートフォリオの構成
- 表紙
- 自己紹介
- 目次
- VIデザイン
- UIデザイン
- ボードゲームデザイン
- ショップカードデザイン
- ポスター
- エディトリアルデザイン
- フライヤー
- イラストレーション
- 奥付
●制作時期
大学3年生の夏休み 〜 4年生の5月頃(都度ブラッシュアップ)
●制作プロセス
- 作品をピックアップ
- 作品の順番・レイアウト等の検討
- 作品をブラッシュアップ
- データ制作
- フィードバックを貰いつつ都度ブラッシュアップ
●ポートフォリオ制作に使ったソフト
Adobe Illustrator
●サイズ / ページ数
1920px*1080px / 35ページ
●印刷 / 製本方法
オンライン選考のみだったため印刷はなし
●制作にかかった費用
なし
●制作するうえで参考にしたもの
ポートフォリオ百科、Pinterestや普段集めているデザインの参考資料
●制作中にアドバイスをもらった人
サカモトさん:志望企業のデザイナー、大学のキャリアセンターの方、友人 など
●ポートフォリオを使ったプレゼンで工夫したこと
サカモトさん:作品の説明だけでなく、自分が制作の中のどういう出来事に心が動いたのか、どんなことなら没頭できるのかを素直に話しました。「この人と仕事をしたら」「この人がうちのチームに加わったら」どんな感じか、想像してもらえることが大事だと思います。
●ViViViTページと紙ポートフォリオの使い分け
サカモトさん:ViViViTページに掲載したデータは、ポートフォリオで制作したものをそのまま流用していました。私は特に使い分けを考えずに利用していたのですが、1つのページですべての作品のサムネイルをざっと見渡せたり、手軽にリンクにアクセスできたりなどViViViTページには多くの魅力的な点があるので、効果的に活用できるといいのではと思います!
●これからポートフォリオを制作する人へのアドバイス
サカモトさん:身ひとつで就活に挑まなくて良いというのは、クリエイティブ系就活生の大きなアドバンテージだと思います。面接では「緊張しているけど、このポートフォリオがあるから大丈夫」と思えて頼もしかったです。心強いパートナーを育てるつもりで、楽しんで制作してください。
編集部:ポートフォリオづくりを「心強いパートナーを育てるように」と捉えているのがとても印象的でした!
サカモトさん、ありがとうございました!
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