今回ご紹介するのは、2018年春から放送局のデザイナー職として働いている、芦田さんの就活ポートフォリオです。オリジナルサイズ・オリジナル製本のポートフォリオには見る人を楽しませる工夫がたくさんありました。デザインする際はどんなことにこだわったのか、芦田さんのポートフォリオをさっそく覗いてみましょう！
編集・執筆 ／ YOSHIKO INOUE,AYUPY GOTO

PICKUP!

ポートフォリオのなかで特にこだわったページを教えていただきました。

遊び心のある仕掛けにした自己紹介ページ

芦田さん：自己紹介にあたる絵巻物の作品ページ。実際の作品はサイズが大きいのですが、ポートフォリオに入るサイズで印刷したものを折り込むかたちをとりました。紙を広げると作品の全体を見ることができるのですが、ポートフォリオに”ページをめくる”以外の動きを加えて遊び心を出したいと考えました。

独創的なタイポグラフィは、通常のものと比較して！

芦田さん：独創的なタイポグラフィの作品ページ。可読性よりも文字の形体で遊んだ、かなり独創的なタイポグラフィを制作しました。普段使用するひらがなを添えて、比較しながら見ることが出来るようにしました。文字の形の面白さ、文字を組んだ際の見え方を楽しんでもらいたいと思いました。

ひとまわり小さいサイズを綴じたときは、背景に一工夫

芦田さん：本を並び替える仕組みで遊んだ作品ページ。この作品は、本を何度も並び替えていくところに見どころがあったので、作品の説明をページをめくりながら理解してもらう仕組みにしました。また、説明するページはひとまわり小さく作り、作品タイトルはその余白に載せることでページをめくりながらも常に見えるようにしています。

ポートフォリオ一問一答

●制作した時期

大学3年生の2月

●コンセプト

楽し気に、シンプルに

▼作品も見せ方も、遊び心がいっぱい！

●掲載した作品内容

平面作品、立体作品、映像作品、タイポグラフィ、パッケージデザイン

●作成に使ったソフト

Illustrator、Photoshop

●ポートフォリオの制作プロセス

1. 作品のピックアップ
2. 製本の構成や写真の撮り直し
3. Illustratorでデータ作り
4. プリンターで出力
5. 製本

●制作にかかった費用

約10000円

●サイズ・ページ

360×360mm（オリジナルサイズ）・54ページ(4ページ、4ページ、26ページの小冊子は除く）

●印刷・製本方法

学校にあるビックプリンターと自宅のプリンターで印刷、
ビス止め製本

▼手で抱えるほどのビックサイズは、インパクト大。

●制作するうえで参考にしたもの

大学の先輩方のポートフォリオ、雑誌

●ポートフォリオを作る上でアドバイスをもらった人

3年の夏に、大学の先輩方・同じクラスの人から

●これからポートフォリオを制作する人へのアドバイス

自分が何度見ても飽きない一冊を目指して欲しいです。自分がページをめくって楽しく思える物になれば、同時に自分の制作の姿勢が伝わるポートフォリオになると思います。私もだんだん見るに耐えるポートフォリオになってきました。とりあえず一冊作ってみることをおすすめします。

はたらくビビビット編集部より

芦田さんは、大学3年の夏に最初のポートフォリオをつくっています。その際に受けたアドバイスを活かし、3年の2月に本番用が出来たそうです。早めに着手したからこそ、人の意見を取り入れながらも自分が納得できるポートフォリオを仕上げられたのではないでしょうか。「自分が何度見ても飽きないポートフォリオにすれば、自分の制作の姿勢が伝わる」という言葉が力強いですね。
サイズも中身もオリジナルの要素を詰め込んだ点は、さまざまな媒体のデザインを扱う放送業界に提出する際に有利に働いたと思います。めくればめくるほどワクワクするポートフォリオでした。
芦田さん、ご協力ありがとうございました！


♦芦田さんのポートフォリオは、こちらでも紹介しています♦

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(2019/07/29更新)
(2018.10.25更新)