エントリーシートの読まれ方 〜クリエイター採用担当に聞いた5つの質問〜|仕事百科

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就職活動の最重要ワードの一つ、エントリーシート(ES)。その書き方もさることながら、不安な要素のひとつに「提出した後にどのように読まれているのかがあまり想像できない」という点があるかと思います。そこで、クリエイター職の採用担当者の方々に、アンケートの協力をしてもらい、応募者のエントリーシートがどのように審査されているのか検証してみました。
編集・執筆 / ASAMI KIMURA, AYUPY GOTO

― ESはどれくらい読んでもらえている?

入りたい会社のために頑張って書いたエントリーシート。
実際のところ読んでもらえているのか気になりますよね。採用担当者はどういったところに目を向けて、エントリーシートをチェックしているのでしょうか。そこで、採用担当者の方々にお答えいただいたアンケートがこちらです。

Q1: 「エントリーシートはすべてを読みますか?」

【選択肢】
・すべて最初から最後まで読む
・半分くらいまで読む
・最初と最後だけ読む
・気になるものは最後まで読む

これに対し、気になる採用担当者の回答は…

円グラフ_03

気になるものは最後まで読む …60%
すべて最初から最後まで読む …40%

上記のどちらかに集中していました。
選考ではたくさんのエントリーシートが集まりますが、それでも半数ほどは最初から最後まで読んでもらえていると考えられそうです。想像よりも多かったでしょうか?それとも少なかったでしょうか?

「気になるものは最後まで読む」派であっても、少なくとも前半部分までは読んだ上での判断だと考えられます。すべてを読んでもらうためには特に書き出しの記述や前半部分の内容に気をつけて、『気になる』と思わせる意識をすると良いでしょう。

エントリーシートの形式によっては、前半部分にあたるのが学歴や経歴といった内容を指すこともあるかもしれません。採用担当者に魅力的だと思われるようなインターン経験やアルバイト経験を積んで、記載できるといいですね!

― ESで重要なこと

Q2: 「エントリーシートを審査するときに重要視していることは何ですか?」

鉄板と思われる質問ですが、あえてここでもお伺いしました。
一体どんなところを見られているのでしょうか?以下、分類分けして列挙しました。

◎過去の経験
・学歴、インターン歴
・経歴、経験
・実務経験
・学歴、あれば過去の活動内容(例:大会等の実績、留学経験、TOEICの点数等など)

◎経験にもとづくその人の内面
・経験から学んだこと
・自分の行動に対して目的意識を持っているか、経験のすごさではなくどのように取り組んだか

◎文章スキル
・文章力、手書きの場合は字のキレイさ

◎選考に対する姿勢
・自己PR欄から感じるやる気(スカスカだと考えるかも)

ほとんどの方が重要視すると答えたのが、「過去の経験」でした。応募の時点で過去の事実は変えられないからこそ、客観的にその人を判断する基準にしているようです。
次に経験だけでなく、その経験への取り組みかたを見ているというケース。その人がどういう性格でどういう行動を起こすのか、内面的な部分に興味があるようです。ちなみにこのご回答をされたのは、Q1で「すべて最初から最後まで読む」を選択された担当者でした。

また「エントリーシート“だけ”で判断をすることがないので、参考程度にしか見ていないです。」というコメントも頂いております。こればかりはその会社の選考形式によって変わりそうです。

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― 与えた印象別、ESの特徴

提出したESは、採用担当者にどのような印象を与えるものなのでしょうか?
次の質問を通してそれを伺いました。
一口に印象と言ってもいろいろありますよ。

Q3: 「これまでに見たエントリーシートの中で、印象に残った内容を教えて下さい。」

【良い印象を与えた例】
・会社のことをよく調べていると感じたESは印象がよかった。
・びっしり描き込まず、要点のみをまとめたすっきりとした読みやすい文章が、本人の良い人柄を想像できた。
・達筆で書かれた文字が、真面目で潔白な人間性を伺えた。
・経験自体はありきたりでも、自分のとった行動に対してしっかりとした理由を書いてあるエントリーシートは、主体的に行動してきた印象を受けるため印象が良い。

 

【悪い印象を与えた例】
・字が汚く、文章が判別できなかった。
・記入項目が極端に少なく、本人の特徴をつかめなかった。
・経験してきた内容がありきたりであり、自分で考えて工夫した経験のないものは印象が悪い。

 

【インパクトが好印象になった例】
・文章と一緒に小さく絵を書いている子がいて衝撃を受けたが、それで落とすことはない。会ってみたいと思った。
・画用紙に大木が一本書かれていて、3つに分かれる枝の先に「自分の強み」が書かれているもの。「自分の強みを伝えるためにベストな方法を自分で考え、行動している」ということでかなり好印象だった。

 

良い印象と悪い印象の例は、前述の「重要視していること」と比較してもほぼ一貫しています。また、ありきたりな経験でもその経験をどう書くかによって良い印象をもたらすことができるということでした。アピールできるような経験がないと考えている人も、諦めずに自分の良いところを記述できるように工夫してみましょう。

また、インパクトを与えた例では、絵を使った例が挙がりました。もとの指示された提出形式によるところは大きいですが、時には文章以外が適切に内容を伝えることもあるようです。手書きの場合に限り、文章が苦手な人は思い切ってチャレンジしてみるのはありかもしれません。

― ESの選考における重要性は?

時間と労力をかけて書いたエントリーシートは選考においてどの段階まで影響するのでしょうか?選考を受ける側からすれば気になりますよね。
そこで、こんな質問をぶつけてみました。

Q4: 「印象に残るエントリーシートを書くことで、その後の選考に影響しますか?」

【選択肢】
エントリーシートの出来が評価に残る
印象に残ることにより、影響している
印象には残るが、その後の選考とは別である
特にその後の選考には影響しない

これに対する回答は…

円グラフ_02

印象には残るが、その後の選考とは別である …60%
印象に残ることにより、影響している …20%
特にその後の選考には影響しない …20%
エントリーシート出来が評価に残る …0%

 

ということで、「印象に残るが、その後の選考とは別である」が最も票を獲得しました。
エントリーシートの出来は基本的に次の選考へのステップとして使われるようです。
そのものに対して評価が残らないのは、エントリーシートを得意に思っている人には少し残念な事実かもしれませんね。

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― はじめてESを書く学生へのアドバイス

最後の質問として、学生へのアドバイスを頂きました。
伝える「手段」としてのエントリーシートへの取り組み方ついて多く触れられています。
是非、読んでみてください。

Q5: 「これからエントリーシートを初めて書く学生に、アドバイスをお願いいたします。」

(もちろん、文章なのでわかりやすいか、簡潔か、誤字脱字がないかは大前提ですが・・・)
文字数や枠にとらわれず、「本当に知ってほしいこと」を「わかりやすく」伝えることが大事だと思います。
また、相手に「初めて自分を知ってもらう」唯一のシートなので、文字のキレイさ・字の羅列具合・文章のまとまりなど、気をつければ直せるところは徹底すると良いです。

エントリーシートの内容が企業によって違う為、一概にこれをした方が良いとは言い切れませんが、これまでの自分について書く内容に関しては、周りの学生よりもすごいことを書かないといけないというプレッシャーを感じてほしくないと思います。また、自分のしたい仕事に対してこれまで経験してきたことの何が生かせるのか、しっかりと考えてアピールしてほしいです。

 

エントリーシートを書く「目的」を明確にもつことが重要かなと思います。
自分の強みを知ってもらうためなのか、その会社に対して本気で入りたいと思っていることを伝えるためなのかを決めれば、あとはその目的のために「どんな方法で伝えるか」を死ぬほど考えればよいと思います!

是非ありきたりなことを書くのではなく、見た瞬間この子はうちの会社で働きたいんだな!というのが伝わる内容であり、働いたら成果だしてくれそうだな!と思えるESを目指して下さい。

エントリーシートに書くことがたくさんあって困るくらい、学生時代アクティブに活動できていると良いですね!

ご回答くださった採用ご担当者さま、ご協力ありがとうございました!

― 最後に

いかがでしたか?
書き方のノウハウとはまた別に、エントリーシートがどのように読まれているかも知ることができると、取り組みやすさもかなり違ってくるのではないでしょうか。採用ご担当者さまの選考に対する生の声はなかなか聞けないと思うので、是非参考にしてみてください。

(2015.9.4)
Asami Kimura

著者紹介

木村麻美Asami Kimura

横浜国立大学大学院環境情報学府修了。 独学でIT企業のデザイナーへ。 ストーリー性のある音楽や、ポストロック等が好み。
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