エンジニアという職種とは別に、“フロントエンドエンジニア”という言葉を耳にすることはありませんか?
このフロントエンドエンジニアという職種は、エンジニアと一体どのような違いがあり、どんな役割を果たしているのか皆さんご存知でしょうか。
そこで今回は、フロントエンドエンジニアの仕事について、詳しくご紹介したいと思います。
編集・執筆 / YAMADA, AYUPY GOTO
目次
- 1.フロントエンドって何?
- 2.フロントエンドとバックエンド
- -それぞれが持つ役割の細分化
- 3.“エンジニア”と“フロントエンドエンジニア”の違い
- 4.最後に
1. フロントエンドって何?
フロントエンド(front end)とは、Webサイトやアプリケーションの画面に表示されている、最も前面にあるシステムのことを指します。情報を入力したり動作をつけたりする、ユーザーと直接的に関わる機能や表現を担っています。
例えば、ネットショッピングをしたとき、発送先や電話番号などの個人情報を入力する場面があるかと思いますが、入力する画面やボタンが押したときの動きは、フロントエンドの仕事です。
2.フロントエンドとバックエンド
エンジニアの仕事は、大きく“フロントエンド”と“バックエンド”に分けられます。では、このふたつには一体どのような業務の違いがあるのでしょうか。
バックエンドは、ユーザーが入力したデータや指示内容をもとに、結果を導いたり、記録媒体に保存したりする、“一番後ろ”処理を指します。
先程のネットショッピングの例で考えると、
フロントエンドからユーザーが商品を注文したときに、バックエンドであるデータベースシステムが商品の発送指示や、商品情報の確認を行います。
ユーザーからの入力情報を、バックエンドが使用できるかたちに加工する役割を持ち、デザインの動作をカタチにする双方の架け橋をフロントエンドは担っていると言えます。
それぞれが持つ役割の細分化
フロントエンドとバックエンドの役割を大まかにまとめると、
・フロントエンド
ユーザーと直接やりとりをするような、一番前のプログラム構築を担当する。
・バックエンド
フロントエンドの入力データや指示をもとに、処理を行って結果を出力したり、記録媒体に保存したりする。
プログラムの基盤であるデータベースになる部分を担当している。
このふたつのセクションですが、初めから担当区分があったわけではありません。
さらに大きな枠組みでみると、Webデザインもこれらの一部として扱われることがあります。
・Webデザイン
装飾や配置、ページの見た目をデザインする。ページの印象を決める重要な役割。
元は、フロントエンド・バックエンド業務がひとまとめになっていたようですが、(フロント・バック・デザインの場合もあったが、デザインが入ってくる場合はフロントとデザインが一括りにされていることが多かった)
市場が大きくなり、技術の発達、展開と共に徐々に細分化されていったようです。なので、これらに業務としてのはっきりとした区切り目がついていないことも事実です。
3.“エンジニア”と“フロントエンドエンジニア”の違い
プログラムの構築をするエンジニアとは別に、フロントエンドエンジニアとして活躍する人がいます。
ここまでのフロントエンドについてのお話で大体掴めたかと思いますが、コーディングでの業務内容はユーザーに直接関わる部分です。
しかし、これは今までのエンジニアも行っていたこと。差別化されるほどに、エンジニアの仕事と違った部分は具体的にどのようなところにあるのでしょうか。
フロントエンドエンジニアに求められるものは技術だけじゃない
フロントエンドのコーディング作業はもちろんのこと、デザイナーが希望する動作が実現可能なのかどうかの判断や、実現させるためにはどうすればいいのかの相談など、多くのセクションとのコミュニケーションや知識が求められます。
デザイナーやオペレーターが、HTMLやCSSなどでコーディングをする一方で、フロントエンドエンジニアはそれにプラス、新しい動作を作るくらい高いコーディング能力が求められます。既存のプログラムを組み合わせたり、時には一から構築することで最良のものができるようにする。そのために時には相談役を担う、大きな役割を持ったセクションです。
4.最後に
フロントエンドエンジニアという職種は、ここ数年のうちによく耳にするようになりました。まだ新しい職種であるため、認知度と理解度は低いのが現状です。しかし、この職種があることで今までになかった新しい表現や見せ方が生まれ、Web業界はまだまだ面白い可能性を秘めていると感じます。今回ご紹介したのはざっくりとした仕事の説明なので、もしフロントエンドエンジニアの具体的なコーディング例などが気になった方は、一度調べてみると良いかもしれません。
(2017.2.8)
著者
はたらくビビビット
ポートフォリオとデザインのリファレンスメディア