制作の指揮をとる!ディレクター職について知ろう

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プロジェクトを仕切って進行するのが好き!企画やアイデアを出すのが好き!そんな方は就職活動の際、どのような進路を選択するのでしょうか。今回は、業界によって認識があいまいになりがちな「ディレクター」という職業についてご紹介します。
ディレクター職は総合職採用が多いですが、美術やデザインの知識をいかして活躍するチャンスが大いにあります。興味のある方はぜひ視野に入れてみてはいかがでしょうか。
編集・執筆 /YOSHIKO INOUE, AYUPY GOTO

● ディレクター職とは

ディレクターとは、「監督」全般を意味する言葉です。
プロデューサーがキャスティングした制作スタッフをとりまとめ、決められた予算・スケジュールに合わせて制作全体の演出・指揮を行います。プロデューサーが制作全体の運営・管理を行うのに対し、ディレクターは制作全体の演出・指揮をとります。映画制作のプロデューサーと監督の関係を考えるとわかりやすいかもしれません。
クリエイティブ業界では、場合によっては「プロデューサー」という職種の人はいない場合もあります。その場合、ディレクターは案件を依頼されたら、自社か外部の制作スタッフたちとやりとりしながら、プロジェクト全体の進行管理をしていきます。
クリエイティブ業界の中でも、映像制作からイベント企画までさまざまな業界で「ディレクター」と呼ばれる役職の人がいます。
次に、クリエイティブ業界を目指す方の選択肢に入りそうな5業界のディレクター職についてご紹介します。

● ディレクター職の種類

アートディレクター

アートディレクターは、グラフィックデザイナーやフォトグラファーを取りまとめて指揮をする仕事です。外部との交渉やコスト管理を行うと同時に、実際に手を動かしてデザイン業務をするアートディレクターも多いようです。デザイナーとしてある程度の実務経験を経てアートディレクターになる場合が多いです。

アートディレクターって何?|仕事百科

映像ディレクター

映像ディレクターは、映像作品を制作する際に現場で指揮をとります。カメラマンや映像編集者、人物が登場する場合はその人への演技指導も行います。
映像制作といってもTV番組、CM、ミュージックビデオ、アニメーションなどから、イベントで使うプロジェクションマッピング、音楽アーティストのライブ演出に使う映像制作など、ジャンルは多様です。ディレクターは制作現場で起きるすべてを把握し、指揮します。

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Webディレクター

Webディレクターは、Webサイトを制作する際にプロジェクト全体の進行管理をします。企画から始まり、運用までの責任をもっています。Web制作はデザイナー、Webプログラマー、コーダーなどさまざまな職種の制作スタッフが関わるため、コミュニケーションやスケジュール管理も大切な仕事となります。

Webディレクターって何?|仕事百科CINRA ディレクター 司馬ゆいかさんインタビュー新卒でディレクター職経験 面白法人カヤック村上真実子さんインタビュー

空間ディレクター

空間ディレクターは、住居の設計や商業施設など、空間設計に関するディレクションを行います。建築だけでなく、商業施設のイルミネーションや内装デザインなど、案件は多岐にわたります。少人数チームの場合は、ディレクター自身がデザインに携わり、設計、現場管理の管理をすることもあるようです。そのため、最低限の制作知識があると重宝されるようです。
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イベントディレクター

イベントディレクターは、イベントを企画から実施までのプロジェクト進行します。依頼されるイベントはさまざまで、商品やサービスのPRイベントや展示会、文化催事など、ジャンルを問いません。依頼に合わせてイベント内容を企画していきます。舞台デザインや演出を企画する上では知識が求められるため、ここでも制作経験があると役に立つといえます。
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● ディレクター職に大切なことは?

●周りをよく見て全体を把握できること
●ものごとを臨機応変に判断できること
●発想力が豊かであること
●人に指示を出すのが上手であること

ディレクターとして働く上で大切なことの一部として、以上があげられます。
ディレクターは、プロジェクトの全体を把握し、プロジェクトに関わるすべての人を指揮します。そのため、同時進行で起きている複数の仕事の進捗を管理し、問題点があればヒアリングし、解決策を提案・決断しなければなりません。全体把握に加えて自分の仕事もあるため、気づく力が不可欠です。そして、その気付きを上手に複数の人に伝える力が求められます。
難しいことではありますが、全員が納得をもって制作に携わることができ、そのプロジェクトが結果を出すというところまで到達したときに初めて、ディレクターの責務を果たせたと言えるでしょう。とても責任とやりがいの大きい仕事なのです。
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● 新卒でもなれる?ディレクター職のなり方

ディレクター職のなり方は、業界や会社によって違います。大企業でアートディレクターとして働くには、ある程度デザイナーとしての実務経験が必要となりますが、新卒でイベントディレクターなどとして活躍できる会社もあります。また、デザイナー兼ディレクターなど、他の仕事と兼務で働く場合もあるようです。
会社によって意味合いが異なるので、まずはディレクター職がどんなものなのか理解し、興味を持った業界・会社についてさらに調べてみると良いと思います。インターンシップに挑戦して実際に仕事を体験するのもおすすめです。
ポートフォリオ百科|IT企業 ディレクター職(インターン編)

「はたらくビビビット」内で「ディレクター」と検索すると、ディレクター職で活躍しているクリエイターに関する記事が出てくるため、いろんな働き方を知りながら、職種研究ができます。
まだ知らない、自分がやりたいことにぴったりの仕事を見つけましょう!

(2016.4.28)

著者

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井上佳子

はたらくビビビット編集長。 株式会社ビビビットの社員です。ポートフォリオづくりに役立つ情報発信を目指します。 Twitter

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